「吉備(きび)」。紫色を帯びた桃色の一重、猪口咲き、筒しべ、佗芯の小~極小輪。
葯は乳白色の三角状に退化。花期11~3月。
岡山県産の野生ヤブツバキの胴吹き芽から生じた、突然変異の佗芯型のワビスケツバキ。
子房に短毛が密生していることから太郎冠者由来の品種と思われている。
「相模佗助(さがみわびすけ)」は淡桃色または桃色の一重、筒~猪口咲き。
筒しべ、佗芯の小~極小輪。花期11~3月。
太郎冠者の自然実生と推測される原木から、枝変わりで生じたワビスケツバキ。
子房には密毛があり、葯は退化・変形して黄白~白色になっている。
「佐渡佗助(さどわびすけ)」は紅色の一重、猪口咲き、佗芯の極小輪。花期2~4月。
佐渡島のヤブツバキの枝変りから生じた佗芯ツバキ。原木の花は濃紅色、筒咲き、中輪の普通の
花であるが、枝変わりで葯の退化・変形が進むにつれ小型で淡色になっていく。
2枚目のはけっこう大きな花でしたので原木の花のほうでしょうか。
「角の光(すみのひかり)」。
濃紅色の一重、猪口咲き、佗芯の極小輪。花期10~2月。
ヤブツバキの雄しべの葯が退化したものを侘芯ツバキとして、
太郎冠者由来のワビスケツバキと呼び分けている。
角の光は侘芯ツバキのなかではもっとも早咲きで人気があるそうです。
〔説明部分は「新装版 日本の椿花」(淡交社・刊)と「色分け花図鑑 椿」(学習研究社・刊)から引用〕