キャラクターと現場のリアル

こんばんわ、いま第60話「酷暑3」加筆校正が終わりました。
当初の倍以上になっています、後半がっつり増筆です。
今回、久しぶりに遭難現場が描かれています。
そこには所轄と本部の温度差、気構えの相違を登場させ始めました。
所轄は救助の最前線、遭難の第一報を受ける立場と任務になります。
それに対して警視庁警備部直轄の第七機動隊山岳救助レンジャーは、所轄で解決不可の時に出動します。
しかも山岳救助レンジャーは第1と第2の二つに小隊が分かれ、機動隊は交替勤務なので順番が当るとは限りません。
そうした七機の事情から、原幸隆というキャラクターは生まれました。
原は第七機動隊山岳救助レンジャーの経験者ですが、所轄の現場は初です。
もちろん合同訓練や救助応援で奥多摩の現場も踏んでいます、けれど死体見分は未経験です。
奥多摩に勤務する宮田・藤岡・国村は全員、自殺遺体と遭難遺体の両方で見分の経験があります。
その為に、読んでいる方は行政検視=死体見分の経験があることが普通のよう感じるかもしれません。
けれど実際は、配属先によっては遺体に会うこともなく定年まで勤める警察官もいらっしゃいます。
むしろ青梅署のような所轄が稀有、それは奥多摩という地域の特性だと以前も補記で書いた通りです。
なので新宿署に勤務していた湯原も、ホームレスが倒れた現場には出会いましたが遺体には会っていません。
それは八王子署に卒業配置されていた原も同じ、そのうえ七機時代にも機会が無いまま青梅署に異動してきました。
行政検視いわゆる死体見分は「死体取扱規則」に定められ、警察官が死体を発見し又は死体がある届出を受けた場合に行います。
死因の調査、死亡時間の推定、身元の照会、遺族への引渡、市区町村長への報告等その死体の行政上の手続きなどが業務です。
具体的には自殺遺体と凍死体について、警察医と刑事課の立会のもと所轄の交番・駐在所の勤務員が行います。
この交番勤務員は卒業配置されたばかりの経験が浅い新任者も多く、最初の見分は大変だそうです。
初めての行政検視のとき、宮田は「食事が摂れた」稀有な人材です。
第11話「奥津城」で描いたよう現場は厳しい悪臭、汚物、腐敗などに塗れた状態にあります。
そのため精神力の強い国村も数日は食事が出来ず、藤岡は任官前に被災した惨状のフラッシュバックに数週間苦しみました。
今回の第60話「酷暑」では夏季の遭難遺体のため行政検視は行いませんが、原が初めて滑落遺体の惨状を前にしています。
警察官となって7年目になる原は高卒任官で宮田より1歳上、第七機動隊山岳救助レンジャーを丸3年経験者です。
そのプライドが杖になって取り乱すことはしませんが、献立の不運もあって夕食は口に出来ませんでした。
それでも宮田に渡されたビールはきちんと飲み干せる、そういうタフな男が原幸隆です。
原が卒業配置された八王子署は住宅街のイメージが強いですが、実はハードな所轄とも言われます。
実際に数年前にもスーパー放火事件があり、人間が多い地域特有の厳しさは青梅署とは異なる現場です。
そういう所轄に卒配から3年ほど過ごした後、第七機動隊山岳救助レンジャーに原は異動しています。
そんな原はプライドが高く寡黙な性格です、けれど笑顔は人懐っこい愛嬌があります。
今まで宮田の周りには居なかったタイプの男ですが、これからどうなるでしょうね。

こんばんわ、いま第60話「酷暑3」加筆校正が終わりました。
当初の倍以上になっています、後半がっつり増筆です。
今回、久しぶりに遭難現場が描かれています。
そこには所轄と本部の温度差、気構えの相違を登場させ始めました。
所轄は救助の最前線、遭難の第一報を受ける立場と任務になります。
それに対して警視庁警備部直轄の第七機動隊山岳救助レンジャーは、所轄で解決不可の時に出動します。
しかも山岳救助レンジャーは第1と第2の二つに小隊が分かれ、機動隊は交替勤務なので順番が当るとは限りません。
そうした七機の事情から、原幸隆というキャラクターは生まれました。
原は第七機動隊山岳救助レンジャーの経験者ですが、所轄の現場は初です。
もちろん合同訓練や救助応援で奥多摩の現場も踏んでいます、けれど死体見分は未経験です。
奥多摩に勤務する宮田・藤岡・国村は全員、自殺遺体と遭難遺体の両方で見分の経験があります。
その為に、読んでいる方は行政検視=死体見分の経験があることが普通のよう感じるかもしれません。
けれど実際は、配属先によっては遺体に会うこともなく定年まで勤める警察官もいらっしゃいます。
むしろ青梅署のような所轄が稀有、それは奥多摩という地域の特性だと以前も補記で書いた通りです。
なので新宿署に勤務していた湯原も、ホームレスが倒れた現場には出会いましたが遺体には会っていません。
それは八王子署に卒業配置されていた原も同じ、そのうえ七機時代にも機会が無いまま青梅署に異動してきました。
行政検視いわゆる死体見分は「死体取扱規則」に定められ、警察官が死体を発見し又は死体がある届出を受けた場合に行います。
死因の調査、死亡時間の推定、身元の照会、遺族への引渡、市区町村長への報告等その死体の行政上の手続きなどが業務です。
具体的には自殺遺体と凍死体について、警察医と刑事課の立会のもと所轄の交番・駐在所の勤務員が行います。
この交番勤務員は卒業配置されたばかりの経験が浅い新任者も多く、最初の見分は大変だそうです。
初めての行政検視のとき、宮田は「食事が摂れた」稀有な人材です。
第11話「奥津城」で描いたよう現場は厳しい悪臭、汚物、腐敗などに塗れた状態にあります。
そのため精神力の強い国村も数日は食事が出来ず、藤岡は任官前に被災した惨状のフラッシュバックに数週間苦しみました。
今回の第60話「酷暑」では夏季の遭難遺体のため行政検視は行いませんが、原が初めて滑落遺体の惨状を前にしています。
警察官となって7年目になる原は高卒任官で宮田より1歳上、第七機動隊山岳救助レンジャーを丸3年経験者です。
そのプライドが杖になって取り乱すことはしませんが、献立の不運もあって夕食は口に出来ませんでした。
それでも宮田に渡されたビールはきちんと飲み干せる、そういうタフな男が原幸隆です。
原が卒業配置された八王子署は住宅街のイメージが強いですが、実はハードな所轄とも言われます。
実際に数年前にもスーパー放火事件があり、人間が多い地域特有の厳しさは青梅署とは異なる現場です。
そういう所轄に卒配から3年ほど過ごした後、第七機動隊山岳救助レンジャーに原は異動しています。
そんな原はプライドが高く寡黙な性格です、けれど笑顔は人懐っこい愛嬌があります。
今まで宮田の周りには居なかったタイプの男ですが、これからどうなるでしょうね。