萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

山岳点景:山里の夏昏

2014-06-01 22:53:22 | 写真:山岳点景
入陽の涯



山岳点景:山里の夏昏

どこにでもある水田と道路、日没のワンシーン。

撮ったのは神奈川某所なんですけどガイドブックに載らない山里です。
渓流釣りをする方なら知っているかもしれません、自分はしないんですけど、笑
昔ながらの道にある水郷の邑は静かで、なんかドライブって言うとコノヘン行きたくなります。

第29回 1年以上前に書いたブログブログトーナメント



第76話「総設2」校了しました、周太の孤独と邂逅のワンシーンです。
Aesculapius「Saturnus7」加筆校正まだ倍くらいします、
雑談ぽいやつは日付変わる頃の予定です、

取り急ぎ、




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雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚109

2014-06-01 02:55:04 | 雑談寓話
こんばんわ、写真は富士山にてシロバナノヘビイチゴの花です。
帰りは好きな店に寄って夕飯したんですけど、新メニューだっていう鶏のタタキが美味しかった、笑
この雑談ぽいやつ、バナー押して下さる方が減ったのでドウしよう思ったんですけどトリアエズUPします、



雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚109

7月連休の最終日、同僚御曹司クンとのオール明けて朝寝して、
昼から起きて大学の友達ハルと待ち合わせた食卓、延期してた予定に笑った。

「遅くなったけどハルの誕生日祝しよ?だからオゴらせて、笑」

ハルの誕生日は春なんだよね、だから7月はもう過ぎている。
それでも毎年の倣いに予約した席でハルは笑ってくれた。

「ありがとお、うれしーなーほんま元気になるわ、笑」
「だったらオゴリがいあるよ、笑」

ほんと元気になってくれたら嬉しい、だって今日のハルは少し寂しい。
そんな陰翳は哀しいけれど綺麗だった、だから理由も解かるようなまんまハルは笑った。

「なあ、ごはんマズなる話やけど食べながらしてエエ?」
「もちろん?笑」

笑いかけたテーブルは窓際@13時半、もうランチタイム終わりごろの店内は空いていた。
だから何話してもゆっくりできる、そんなテーブルに前菜と食前酒はやってきて、
ひとくち飲んでフォークとると寂しい貌は綺麗に笑った。

「告白したんよ、昨夜…でもフラれたん、好きなひと亡くす辛さ知らせたくないて、門田さん言うて、」

好きなひと亡くす辛さ、
なんて言われたら意味がもう解る、だからそのまま訊いた、

「病気、抱えてる人なんだ?」
「うん、今はまだ普通に生活してはるけどな、」

頷いてハルはフォーク綺麗に動かして、
美味しいなあ笑って続けてくれた、

「なんか難しい病名やったわ、っていうか死ぬの近い言われてもう解らへんかったん。十年は無理やって言われてん、明日もワカラン言われたんよ、」

明日も分からない、十年も無理、

そんな病気を若くして抱え込んだ彼の痛みとプライドってなんだろう?
そんなこと考えながらフォーク動かす前で寂しい貌は綺麗に微笑んだ、

「門田さんなあ、婚約者を亡くしたんやって。もう何年か前らしいけどな、そのときほんま辛かったんやって。辛くて死にたい思うてたら病気になってん、
それも彼女と同じ病気やねんて…だから辛さが解かる言うんよ、どんな状態になるかも解ってるから誰にも背負わせたくない言うんよ、時間が足りないて、」

綺麗な笑顔のまま話してフォーク動かしてくれる。
そんな仕草も顔も昨夜と今日を解かる気がして訊いてみた。

「今朝まで彼と一緒だったんだ?」
「仕事場でやけどな、段ボールで雑魚寝しながら泣くの我慢しとったわ、」

笑って話してくれる言葉がハルらしい思った、
泣くのを我慢した理由も解かる、そう想って訊いてみた、

「ハル、彼と彼の婚約者さんの為に泣かなかったんだ?」
「だって私が泣くとか違うやろ?泣くなら独りでエエって意地張ったん、」

話ながら前菜きちんと食べてくれる。
そのタイミング見ながら一緒に食べ終えて、次の皿待つ間に教えてくれた。

「門田さんなあ、昨夜も仕事が終わるの待っててくれてん。自分も仕事あるいうて一緒に残らはるクセにな、気分転換する言うて手伝ってくれて…いつもや、
いつもそうや、撮影押して遅なっても深夜なっても絶対に門田さん待っててくれてん…それ待ってたて私には言わへんの、でも周りには心配で訊いてくれてん、
あいつ何時の予定だ言うて確認してミスドやなんか買って待っててな、一人じゃ多いから一緒に食べよ言うてくれるんよ。そういう人やから意地張らんとな?」

ほら、やっぱり彼は本気だ。

恩着せがましいこと何一つ言わない、でもハルを本気で護ろうとしてくれる。
だからきっと「いつも」そうだろう?そんな推測と笑いかけた。

「彼が買ってくるミスド、フレンチクルーラーとカスタードクリームのヤツなんだろ?笑」
「せやねん、いつの間に知ったんやろ思うわ、」

頷いて嬉しそうに笑ってくれる。
その前に次の皿は来て、またフォーク使いながら話してくれた。

「そういう人やから好きなったんよ、顔とかナンも好み違うのに心がほんま好きなったん、だからな、職場恋愛とか無いわ思っとったけど告白したんよ、
でも言われたわ、若い君の時間を俺が潰すのはプライド懸けて出来ないって、時間が足らんて…本気で好きならそんなこと出来んって言われた…無理やって」

時間が足りない、

本気で好きならそんなこと出来ない、時間が足りない、
そんな言い方する彼の「時間」は解かる気がする前、涙こらえた大きな目が笑った。

「私なあ、残り少ない時間なら尚更一緒にいたい言うたんよ、短くても幸せ詰めこむ言うたん、でも好きやから駄目や言われてん…大事やから無理やて、」

残り少ない時間なら、短くても、
そんな言葉が彼にどう響くのか、大事だから無理だと言う彼は何を願うのか。
彼には綺麗ごとじゃ超えられない未来がある、そんな現実に思ったまま笑いかけた、

「時間が足りないって解かるな、きっと自分も同じこと言うと思う、笑」

時間が足りない、君の時間を潰すのはプライド懸けて出来ない。

そういう台詞を言える彼を好きだなって思った、
だからホントは二人少しでも寄添ってほしくて、けれど彼の意地は変わらないって解る。
だって残された時間が少ないほど「時間」の意味は考えざるを得ない、そういう現実に物言いたげな大きい目が訊いた。

「訊いてエエ?トモは、」

訊きかけて、でも口噤んでくれる。
そんな顔に質問内容は解かる気がしたから笑った、

「時間を超えられるのは時間だけだって思うよ?シンドイことも嬉しいことも、可能性ってやつもね、笑」

彼が言いたいことって多分こういうこと。
こういうのは本気で考える経験が無いと解り難いのかもしれない、
だからハルなら解かるだろうって思った、で、大きな綺麗な目は懐かしそうに笑ってくれた、

「せやな、お父ちゃん死んだときも同じやわ?生まれてずっとファザコンしてたから看病もナンも幸せやったわ、だから今も大好きやし、笑」

ほら、ハルには解っている。
だから彼もそうなんだろう、そう思ったまま言ってみた、

「そういうハルだから彼も好きなんだと思うよ?彼の時間の意味、ちゃんと解ってあげられるから、笑」
「そおかあ、解かるやろか、私あかんたれやし、笑」

あかんたれ、って笑ってフォーク動かしてくれる。
ホントは今だってハルは泣きたいだろう、でも食事の席だから意地の背筋伸ばしている。
こういう意地っ張りが彼女の背骨を徹して綺麗になってゆく、そういう笑顔と他愛ない話は始まって、
読んだ本とか大学時代のこと今のこと、あれこれ笑ってるうち紅茶と供されたデザートの大皿にハルは笑ってくれた、

「綺麗やねえ、バースデープレートってやつやん?ほんま可愛い、ありがとうございます、」

ほんとに綺麗だ可愛い嬉しい、
そんな笑顔に店の人も嬉しそうに祝いの言葉を言ってくれて、
ぱっと笑った「むちゃ美味しいわあ」でオーナーシェフまで笑顔にしてからハルは教えてくれた。

「誕生日な、泊りこみで仕事やったけど幸せやったんよ?ケーキ買ってきてくれてな、」

誰がケーキ買ってきてくれたなんて聴かないでもう解かる。
そういう彼とハルの恋愛は優しくて寂しくて温かくて、どうしようもなく綺麗だと思った。



とりあえずココで一旦切ります、続きあるんですが気が向いたら続篇また。
第76話「総設2」加筆ほぼ終わっています、読み直し校正したらAesculapiusの続き予定です。
この雑談or小説ほか面白かったらバナーorコメントお願いします、続けるバロメーターにもしてるので、笑

深夜に取り急ぎ、




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