萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚133

2014-06-25 00:43:11 | 雑談寓話
野生の鈴蘭@八島湿原です、ちょっとした群落に咲いていました。



雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚133

11月、自分が異動になったのは週明けイキナリだった。

朝イキナリ課長が人事に呼ばれて戻ってきて決定事項を告げられた、
そんな月曜+年末繁忙期イキナリの異動はアレコレめんどくさい+人手不足必須になる、
で、元からいるトコの直属上司=昇進したて課長は頭抱えこんでブスッタレに怒っていた、笑

「マジありえねえこの異動なんだよ堀田サン(仮名)が居ない隙に勝手に引き抜きやがったクソジジイ、俺が最年少課長で発言力弱いのイイことに勝手しやがったくっそ、怒」

クソジジイ=重役 
なんだけどホントは変なあだ名がついている、笑
ソノあだ名でブツクサ怒りながら課長は言ってくれた、

「この人事異動ちょっと無茶過ぎんだよ、どうせアッチの人足りなくてだろ?堀田サン戻ってきたら戻せって掛け合う、」

人手が足りない、ってのは本当だろう。
職場の人員人数はたくさんいる、けれど知識×スキルは誰にもあるわけじゃない。
いわゆる資格系の知識複数+パソコンスキルを併せ持つのは限られていて、その辺の事情を隣の課長が教えてくれた、

「新しいプロジェクトが来てな、それで各部署から急遽集めてるんだ。俺のとこからも中田(仮名)が抜かれた、ホント時期考えろって思うがな?」

こっちも困ってる、そんな口調に課長は訊いてくれた、

「こんな時期に新規って有得ないです、でもソレ終わったら戻してもらえるんですか?」
「たぶんな、でも継続で来られたらワカラン、仕事くるのは良いことだが有難迷惑って言葉もあるからなあ?」

っていう事情で怒っている人間は今回どうも多いらしい。
そんな無茶ぶり異動に上司はため息吐いて、仕方なしに指示した。

「引継ぎは今日1日だ、とりあえず俺と山口(仮名)で穴埋めしとくから引継事項まとめてくれ、」

ってワケで週明けイキナリ引継ぎすることになり、
データのファイル整理とスケジュール+引継書アレコレやって机ざっと片づけて、
そんな合間に同僚御曹司クンがやって来た、

「なあ、マジで異動なわけ?」

まだ信じられない、そんな貌で訊いてくれる。
で、こっちこそな気分ありのまま言ってやった、

「明日からは別の部屋だから、笑」

嫌でもナンデも辞令には逆らえない、
そういう当り前に笑ったら御曹司クン凹みながら言った、

「そっか、だったら俺も一緒に異動したいなー…」

それはサスガに困るだろう?
そう内心ツッコんだ隣から山口サン=引継ぎ相手が怒った、

「ちょっと無茶なこと言わないで下さい、このひと抜けるんで大変なのにアナタまで居なくなったらココどうなると思ってます?怒」

ちょっと忙しくてマジ切れるから?って貌で言われて、
御曹司クン何か言いたげに凹んだまま席に戻って、その後ろ姿に山口さんが訊いてきた、

「すごい凹んでますよね、あのひと。私ちょっと言い過ぎました?」
「仕方ないよね、笑」

ホント仕方ないだろう?

そんな感想と笑って引継ぎ一日で済ませて、
翌朝の引っ越し準備を終えて終電ギリで帰る車内、やっぱりメールが着た、

From:御曹司クン
本文:明日の朝まじ泣きそう、泣いても気にしないで(顔文字泣顔)
   でもプロジェクト終わったら戻る可能性あるらしいな、だけどやっぱり凹むよ、
   いま帰りの電車だけど寝る前とか電話したくなるかも、もし寝てなかったら5分でも出てくれない?

この返事なんて返そう?


とりあえずココで一旦切ります、続きあるんですが反応次第でラストにします、
第77話「結氷1」校了しました、不定期連載「Eventually Comes True May.2012 act.17 清風」加筆ちょっとします。
この雑談or小説ほか面白かったらバナーorコメントお願いします、続けるバロメーターにもしてるので。

深夜に取り急ぎ、




にほんブログ村 小説ブログ 純文学小説へにほんブログ村

心象風景写真ランキング

blogramランキング参加中!

人気ブログランキングへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする