萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚167

2014-07-30 01:38:09 | 雑談寓話
雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚167

正月2日夜、御曹司クンと前も行った和ダイニング駐車場付で呑んで、
ノンアルコールビールな御曹司クンは酔っ払いみたいに絡んでくれて、

「あのさ、もしかして明日のデートってその歯医者?それでメールしてる?」
「明日は花サンだけど?笑」

って正直に答えたら御曹司クンが挙動不審になり、

「へ、えー田中さんとあうんだそっか、」

いつもと違う反応に変だと思った、で、考えついた通りに訊いてみた、

「年末、花サン誘って山下公園だった?」

で、当たりな解答を御曹司クン拗ねてきょどった、

「っ…だったらなんですかーお互いつきあってる相手もいないし別に変じゃないし、拗」

ホントなんてことしてくれるんだ?って正直思った、

この拗ねたがり+惚れっぽいヤツはほんと解っていない、それを責めても仕方ない。
だけど花サンのこと考えるとホントに苛立った、何も解っていない馬鹿だと言ってやりたかった、
きっと明日は泣かれるだろう、土日には確実に泣くだろう、そんな予想ごとグラス空けて席を立った、

「帰る、」

ごめんホント今もう顔見てるのキツイ、
そんな本音とざっくりな割勘代金をテーブルに置いて、個室出ようとして止められた、

「待てよ、なんでイキナリ帰るんだよ?」

ほんとワケ解らないよ?
そんな貌で見てくる御曹司クンはホント解っていないだろう、
解らなくて当然だって解ってる、それでも肚立って素っ気なく笑った、

「おまえにムカつくからだよ?じゃ、笑」

御曹司クンは何も知らない、だから怒るのは意味がないかもしれない?
だけど許せないだけの理由がある、そのままに扉を開けて外に出た。

とりあえずバスまだある時間だろう?

そんな予想と歩いて思った通りバス停を見つけて、最寄駅までのバス来たから乗って、
帰宅して、トリアエズ風呂すませてから携帯電話を開いたら着歴が幾つか入っていた、
そのうち御曹司クンが大半で、1件だけ違う電話番号に掛け直して開口一番に言った、

「こんばんわ花サン、明日は車で迎えに行ってイイ?笑」

これならNoを言わせる隙を埋められる、
そう解ってるまんま笑った電話ごし花サンも笑ってくれた、

「トモさんのお迎えって久しぶりだね、お願いしていい?」
「イイよ、車だから遠出も出来るけどリクエストある?笑」

訊きながら多分そうだろなって予想して、その通りに返事を笑ってくれた、

「富士山が見えるとこ行きたいな、雪道かもしれないけど大丈夫?」
「ダメなら誘わないよ、その代り朝早いけどよろしくね?笑」
「楽しいことで朝早いのは平気、笑」
「じゃあよろしくね、笑」

なんてカンジに最後は笑って電話を切ってくれた、
これで明日まで花サンは落込まないだろう?でも応急処置だってくらい解かってる、
それでも幾らか安心して、目覚まし時計+携帯電話のアラーム3個かけてベッドに入った、

で、睡眠も明日も邪魔されたくないから御曹司クンだけ呼出音を無音+無振動のモードにした、

明日次第ではずっとこのままかもしれない?

そんなこと考えながら携帯チェックして、
そしたら受信メール2つ入ってるから開いて見た。

From:歯医者
本文:こんばんわ、本のおススメありがとうございました。
   明日また本屋に行ってみます、感想また送らせてもらいますね。
   歯の調子はどうですか?

最後〆を「?」で送ってくれている、
これは返事が欲しいって場合に使う、だから素直に返信した、

Re :歯は無事です、今日もゴハンおいしかったし、笑

ホントは夕飯がイマイチだったけどね?笑
なんて考えながらもう一通を開いたら案の定だった、

From:御曹司クン
本文:なんでいきなり帰るんだよ?そんな怒るなんて田中さん誘ったから?
   俺と田中さんが一緒してもおまえに怒る権利なんて無いだろ、俺だって自由にデートしていいじゃん?
   おまえが俺のこと本気で好きでつきあってくれてるんなら怒られて当り前だって思う、それなら俺だって謝るけど。

こんな文面に御曹司クンの意図が解かるみたいでナオサラ嫌になった、
なぜ御曹司クンが花サンを年越の山下公園に誘ったのか?
その理由と目的が解かるのが嫌だった、で、想った、

ホントそろそろ終わりかもしれない?

第38回 1年以上前に書いたブログブログトーナメント

第77話「決表6」校了、周太と田嶋の会話@仏文研究室、
Favonius「少年時譚29」加筆ほぼ終わりました、希と光一の会話です。
校正ほか終わったらAesculapiusか短編連載の続きを予定しています。

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深夜に取り急ぎ、



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