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Pretenderの備忘録

マーラー1番他 フィラデルフィア管/YoYoMa

2005-05-19 23:58:56 | 音楽 Classic
YoYoMaを生で聴くのは2003年のNYで、中国の作曲家のプレミア以来。あの時は、胡弓とかもあり、指揮者がいながら、彼が目配せでオケと他のソロリストを引っ張っていたのが印象的だった。席が前から4番目くらいだったから良く見えた。
今日はドボルザークのコンチェルト。80年代後半の彼のベルリンフィルとの録音をたまに聞く。フィラデルフィア管は、フィラデルフィアに住んでいた頃は、10ドルの当日売りでS席からD席までほとんどの席で新しいキンメルホールで聴いているので、精神的には愛着がある。最初に聴いたのは、1991年の春で、ムーティーのトスカコンサート形式(バネス、ヌッチ他!)、サバリッシュの来日公演のベートーベンチクルスは、10年前だったか聴いたなあ。そしてサバリッシュ最後の年は、住んでいたので良く聴いた。はっきり言って、エッシェンバッハは見た目が生理的に嫌い。1991年にボストンで生で観たのが最初でその時はオールベートーベンプログラムで、ピアノコンチェルトを指揮しながら弾いていた。
それはともかく、ドボルザークのチェロコンチェルトはチェロの独壇場というよりもオケがかなり重要だと思う。エッシェンバッハは無難にこなしていたと思う。金管がやや不安定で不安が。Maの演奏はいつもどおり完璧。彼も1990年代前半にボストンで小澤との共演、スターン等との四重奏と何度も聴いてきて、5年前のサントリーでの無伴奏全曲も聴いた。完璧すぎて、なんと言うのだろう、心地いいのだが、心がわしづかみにされるような魂を揺さぶられるような感動はない。でもいい演奏だと心から思う。ひょうきんな面も含めて格好よすぎなのだ。今日は、二階だからあまり良く見えなかったが、明らかにあちこちを見ていて、多分、目配せしてオケを引っ張っているのではないだろうか。普段よりも全然女性が多いのも彼のファンが多いんだろうな。

後半、今月の僕のマーラーシリーズがここから始まる。明日は都響の二番、そして、このオケの5,9と月曜日まで続く、笑。今日は、マーラー1番。好きでない指揮者の好きでない交響曲。当然期待しない。と、結構いい出来だったと思う。第四楽章などキレイに弦を鳴らしていてこれは5番のアダージョが期待できる。金管も頑張っていたし、美しい部分と、盛り上がる部分もそれなりにメリハリはついていた。基本的にはエッシェンバッハはロマンチストなんだろう、耽美的な方向を目指していて、グロテスクさを強調してメリハリをつけることはしない。耽美的な方向を追求していく場合に、フィラデルフィア管はシカゴなり、ベルリンと比べるとシャープさがない分、物足りない。ウィーンやボストンのような温かみのある音でもないし。この辺が限界なのかなと思ったり。まあ5,9を楽しみにしよう。

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