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Pretenderの備忘録

フィガロの結婚 新国立劇場

2005-04-11 23:03:14 | 音楽 Opera
正直、かなり戸惑った。
舞台はシンプルな白。幾何学的なオブジェがいくつか。舞台が途中でやや傾く。登場人物の衣装も白か黒。
今までのフィガロの結婚のイメージは、華やかな喜劇というものだったが、庭も屋敷も寝室もすべて、白の幾何学空間なのだ。照明の変化は若干つけてある。
オペラの演出は何を表現するのだろうかと考え込んでしまった。演出家は、影のない女で成功して世に出たという。影のない女なら、シンプルな表現もあるだろう。しかし、これはモーツァルトの喜劇。アイーダも手がけているというから非常に興味がある。
伯爵のブレンデルもしっかりしていたし、伯爵夫人のマギーも豊かな声量だ。スザンナの松原はエジプトのヘレナで聞いたことがあるが、当時よりも存在感が抜群だ。歌手がそれぞれの力量を発揮してオペラを盛り上げれば盛り上げるほど、華やかさのない演出とのギャップをどう考えてよいのか悩むのだ。

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