あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

今日の一枚 ヤマモモ

2023-06-28 21:10:00 | 植物



 公園にヤマモモが熟れていました。
ヤマモモーどうするかな?
 そのまま食べるー手が届かない
 ヤマモモ酒ー綺麗な実がない
 染め物ー量が足りない
ここのはどうにもなりません。
いつも見るだけで通り過ごしています。
 わたし、野生の木の実や果物を見ると、必ず母を思い出すのですが…
育ち盛りを戦時中に過ごした母は、食べられる野草をたくさん知っていまして、果物類はなんでも「美味しかった」というのです。真にうけて食べてみたらなんのことはない。
ヤマモモも例外ではありません。

 ヤマモモや桑の実はことのほか好きだったようです。病気になってから、母は実家の山の畑にヤマモモを植えました。やっと実がなるほどに大きくなったころ、その木を、畑の近所の人に無断で切られてしまいました。母の怒りと嘆きは大変なものでした。
 わたしは畑に行き、人が通りかかるのを待って、その人に、ガンでもう何年も生きられない母が、それはそれは楽しみにしていたことをぼそっと伝えておきました。
 すると畑の下のお寺の総代さんが謝りにこられて、お寺の草木の手入れの時、ある人がうちの畑のまで切ったのだと言われました。
 切った本人は何も言いませんでした。草だらけにしている畑だから切っても文句はなかろう、という考えだったのかもしれません。
その後、孫が家の近くにかなり大きな木を植えてくれましたがうまく育ちませんでした。
 結局母はヤマモモを口にすることができたのだったかできなかったのかはっきり覚えてないです。今ならどこからでも調達して食べさせられたのに。今でもヤマモモを見ると母の嘆きを思い出します。
コメント (5)
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