partnerの従兄の哀しい物語です。子どもの頃、父親に命じられてトマトを採って帰ったところ、えらく怒られたのです。その従兄は2色型色覚でトマトの赤い色が識別できなかったのです。理由が分らないのに怒られるって、哀しいですよね。
2色型色覚は、色覚異常として、私は劣るものだと思っていました。しかし、それは“能力”だったんです。狩猟時代、暗闇でも物がよく見えるので、獲物を発見し易かったし、猛獣の存在もいち早く発見することができたのです。グループにこのような能力の人がいれば、そのグループはサバイバルできたんですね。
精神病の世界でも、同じようなことを主張している人がいます。精神科医の中井久夫(1934年から2022年)で、中井さんは、“病は能力である”と言っています。中井さんは、統合失調症的気質の人を“S親和者”と言っているのですが、この人達は、感受性が強く、「草の乱れや香から狩の対象の存在を知ることができ」狩猟時代に有利な能力だったと言っているのです。
狩猟時代からいきなり現代社会に飛びますが、今の世の中でその能力を最大限発揮しているのは、イーロン・マスクや孫正義といった人達ではないでしょうか。とにもかくにもお金を儲けることに関しては天才です。二人ともトランプ詣でをしてお金の力で取り入っていますが、あれって、体の良い“賄賂”じゃないかと思いますね。かつ、前二者は、その能力を“皆のため”に発揮しているのに対して、マスク氏や孫氏は私利私欲に使っているようにしか、私には思えません。
“私利私欲 トランプ詣での マスクに孫”(人生時計川柳:抜作)