広島交響楽団第405回プレミアム定期演奏会
2020年11月15日(日)
11月13日、広島交響楽団の演奏会へ行って参りました。
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広島交響楽団は定期公演を年10回程度行いますが、マーラーかブルックナーを少なくとも一回は演奏します。今年度は、ブルの1番と4番でした。マーラーも忘れずにね!
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コロナの影響で、ピアニストがゲルハルト・オピッツさんから小山さんへ代わりました。
次は、2014年の小山の演奏会のブログです。
小山実稚恵 ラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番
2014年1月16日(木)
久し振りに、私自身熱く燃えた演奏会でした。「怒髪天を突く」という言葉があります。小山の長い髪が激しい打鍵の時、小山の頭の上を超えて跳ね上がるのです。(5回ありました。)もちろん、小山の「怒り」ではありませんが、激した感情ということでは同じです。小山の表情を見ていると、その気迫たるや何かが乗り移っているかのような演奏でした。
ラフマニノフのピアノ協奏曲は2番と3番しか知りませんが、3番の方がよりダイナミックで激しい曲のように思いました。
小山が珍しい「奏法」をしました。fffの打鍵の後指を鍵の上でビブラートのように震わすのです。ピアノでこんな奏法は多分ないと思いますが、激すると自然にそうなるのでしょうか。最初、私は自分の目を疑いましたが、小山は3回しました。
ベートーヴェンの英雄は、率直に言ってあまり感激は残りませんでした。実は演奏終了後クラシックの好きな同好の士と飲みに行く約束をしていまして、その時刻に遅れはしないかとイライラしていたのです。音楽はゆったりした雰囲気でないと楽しむことができません。戦争中は楽しむことができたのでしょうか・・。
ラフマニノフの曲を聴いた後、ベートーヴェンの曲は随分違う印象を受けました。ベートーヴェンの曲は各パート同士かっちりと組み立てられているという感じですが、ラフマニノフはメロディに合わせて各パートは融合しているような感じなんです。
小山は2006年に自ら企画したリサイタルシリーズ「小山美稚恵の世界-ピアノで綴るロマンの旅」を進行中です。年2回の公演で2017年の最終回までに弾く曲123曲を全部決めています。(凄い!)
小山は、(クラシック音楽の演奏は)「譜面の奥にある作曲家のメッセージを、演奏家の思いを重ねて聴衆に伝えることだ」と言います。
また、作曲家を色に例えて、「ショスタコーヴィッチは群青色、バッハは原色、モーツアルトはパステルカラー」と言っています。ショスタコーヴィッチとモーツアルトは確かにそのような気がしますが、バッハは原色でしょうか・・。私は色というより、様々な色に見える光のように感じますけど・・。
・2014年1月11日
・広島文化学園HBGホール(広島市文化交流会館)
・ラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番二短調
・ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」変ホ長調
・ピアノ:小山実稚恵
・指揮:垣内悠希
・演奏:広島交響楽団
指揮者の垣内氏は、私は初めて知りました。2011年ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝という経歴です。日本人指揮者でブザンソンの優勝者が何と多いことか!
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駐車場を探すのに時間がかかり、ホールに着いたのは、開演5分前。
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ほとんどの皆さんは既に入っていました。
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売場も既に人だかりはありませんでした。
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この日は、もみじ銀行の冠コンサートで、通常の広響の演奏会より500円offでした。
この日の会場の雰囲気は違っていました。何時もコンサートに来るような方ばかりではないのです。途中、ガサガサ・ゴソゴソと中にはマナー不足の方がいらっしゃいました。
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私達が座った席です。ピアノの打鍵の様子が良く見えました。
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アンコールです。バッハを聴く前に出ました。演奏終了後同好の士と飲む約束をしていて、時間に間に合いそうになかったからです。
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・・で、行ったのが、「おかげさん」という店です。同好の士の行きつけの店です。
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板さんが、私と同じ島の出身でした。刺身に力を入れていて、種類が豊富です。
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日本酒のメニューですが、100ml単位で出してくれます。
「同好の士」ですが、私とは、「クラシック」と「飲む」ことです。
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小山の第一音を聞いて、アレッ!やけに金属的な音だなと感じました。打鍵がしっかりしていて、筋金の響きであります。
皇帝は実に堂々とした曲で、不動だにしません、という感じです。チャイコフスキーの一番は、最近ですが、とみに鼻につきます。わざとらしいんです。
アンコールはエリーゼのためにでした。この曲って、アマチュアのあまり上手でない人向けに作った曲かなと思いました。たどたどしい打鍵でも次の音のイメージを作れるんですね。もちろん小山は圧倒的な技術の持ち主でありますが、曲の感動ということでは、私のwifeのただただたどたどしい打鍵でも面白さを感じるんです。ベートーヴェンは偉大であります。
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ブルックナーの交響曲を聴いていつも思うのですが、あの金管の咆哮は、ゴシック建築の天に向かって聳えるようなイメージなんです。
もう一つは、エクスタシーになかなか達してくれないということです。激しいので爆発するかと思うと弦の重いなだめるような曲に転じます。何度繰り返すのでしょうか。ただ、最後は怒濤のクライマックスを迎えます。エクスタシーに達した後の気怠さが心地良いんです。
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びっくりしました。コントラバスの主席にN響の主席の吉田秀さんが居るではないですか。間違いかと思いましてが、プログラムを開いて見てやはり吉田さんでありました。(私は演奏中にプログラムを開くこと何時もはありません。)
もう一つびっくりしたのは、演奏終了後各パートの奏者を立たせて称えるのでありますが、ホルンを二度立たせました。こんなことは初めてです。かのホルンは、私の楽友からの情報によると読売日本交響楽団のホルン奏者ということでした。現在広響の主席客演奏者となっています。
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私の隣に座った方が、白杖を持っておられましたので、目の見えない方でした。実はこの方には覚えていることがりまして、7月にコロナ後の初演奏をした際、新聞社の取材を受けておられたのです。そのようなこともあり、声をおかけし、しばしいろいろと情報交換をいたしました。
東城といいまして、広島から車で2時間半のところから来られ宿泊するということでした。
7年位前に小山のラフマニノフの3番を聴いて、小山ファンになったとか。
N響のコントラバスの主席が客演しているとか、ホルン奏者を2回立たせたとか、ステージが前にせり出しているとか、見えないと分らないことについて、情報提供させていただき、興味深く聞いておられました。
もっと、いろんな話を聞きたかったのですが、次回チャンスがあればお聞きすることにいたしましょう。何故って、多分私と同じような場所の席を狙っていると思うからであります。(笑)