団塊世代の人生時計

 団塊世代として生きてきた「過去」、「現在」、そして「未来」を、自分自身の人生時計と共に綴り、「自分史」にしてみたい。

マーラーの復活

2024-08-09 16:24:49 | 音楽

 “マーラーの復活”(2024年8月9日)

 8月6日の「平和の夕べコンサート」は、広島にとって、特別な演奏会です。「原爆犠牲者を慰霊し、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向けた・・コンサート」として毎年開催されています。

 私にとっては、「今年は」特別でした。それは、音楽により体温がどれだけ上昇するかを試す演奏会でもあったからです。結論を申し上げますと、始まる前35.7℃→終了後36.7℃と1℃上昇しました。←これ、驚愕でした。音楽を聴いて興奮し、アドレナリンが湧出され体温が上がることは当然予想できたことですが、これほどまでとは! コロナウィルスに感染して体温が上昇したようなものかも!(笑)改めて、音楽の持つ力を再認識いたしました。「改めて」というのは、これを悪用されると恐いと感じたからです。事実、ナチスがワーグナーを利用した歴史があります。

 曲目のマーラーの復活は、四管編成のオケ、独唱者2人、男女4部合唱、合せて2百数十人がステージに所狭しと並ぶ圧巻の大編成です。それ故、マーラーの中でも特にダイナミズムを感じる交響曲です。特筆すべきは、東京オペラシンガーズで、さざ波のようなピアニッシシモから落雷が落ちたようなフォルテッシシモまで圧巻の歌唱力でした。

 終了後、拍手をしていて手が痛いので見ると、手の平に爪痕が付いていました。あまりに興奮して手を握りしめていたんですね。いやー、こんな経験は初めてでした。

 ホール出口に、理事長がいたので、「東京オペラシンガーズがめっちゃ上手かったですね!」と声をかけると、「広響がかすんでいました。」と苦笑いしていました。この演奏会の主役は間違いなく、東京オペラシンガーズでした!

“あーらまーら マーラーウイルスで 1℃上昇”(人生時計川柳:2024年8月9日 抜作)

 

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井上道義・ショスタコーヴィチ2番

2024-07-01 16:08:31 | 音楽

井上道義・ショスタコーヴィチ2番(2024年6月29日)

 23日、福山のリーデンローズで、井上道義のコンサートを聴きました。曲目は、井上が得意のショスタコーヴィチで、交響曲第2番です。1927年ショスタコが21歳の時の作品で、1917年の“社会主義革命”を賛美する曲です。

 冒頭は暗い楽曲で、革命前のツァーリズムの圧政を想起させます。その後行進曲風になり、高揚していき革命の賛美を表すかのような力強い楽曲になります。合唱付で、歌詞は今から考えると恥ずかしいようなものです。「レーニン、我らの運命が抱く名」、「今生きている世代の旗印、その名は、十月、コミューン、そしてレーニンだ」。ショスタコの交響曲は、畳みかけるようにupテンポになるのが特徴ですが、既にその萌芽がありました。これが、気分を高揚させるんですワ。

 「今から考えると恥ずかしい」というのは、“社会主義革命”は完全に失敗したからです。私は、“社会主義を目指す革命”ではあったと思いますが、“社会主義革命”ではないと(独自の)考えをしています。

 井上は、今年一杯で指揮活動を引退します。大好きな指揮者だったのでとても残念ですが、この日私として最後の井上を聴くことができて幸せでした。

“井上の 最後のショスタコ 幸せ満ち良し”(人生時計駄洒落川柳:2024年6月29日 抜作)

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触って「聞く」ベートーヴェン

2022-10-10 05:10:23 | 音楽

触って「聞く」ベートーヴェン

2022年10月10日(月)

 

 耳の聞こえない人の音楽の楽しみ方って、工夫をすればあるんだ!

 

 2019年2月13日の赤旗です。

 

 この記事によると、コントラバスに触って「聞く」と紹介されていますが、「風船を抱えて振動を感じている」ともあります。

 風船の方がより幅広い周波数の音を感じると思うんですよね。

 

 地元広島交響楽団は、ファン感謝デーってイベントを1年に1回開いていますが、こういう企画があればgoodと思います。下野竜也マエストロお願いします。

 

 この記事の最後に、「ほら、弦楽器が鳴ると、とてもいい振動を感じる。ベートーヴェンがこうした曲を作ったのは偶然ではない」とあります。

 この方はベートーヴェンも聴覚障がいがあり、自らと重ね合わせているのだと思います。

 というか・・、皮膚で音を聞いているのかも知れません。

 

 「ヒューマニエンス “皮膚” 0番目の脳」という番組がありました。そこでは、

 

              ↓

 

 「皮膚は音を聞く」というのです。学者によると、「聞こえない超音波成分を豊富に含んだ音を皮膚が聞いているとき、脳の中の報酬系神経回路といって美しさとか快さを生み出すような神経回路があることが分ってきた」ということでした。実験では、同じ音楽で超音波成分を含んだものとそうでないものを聞き比べ、超音波成分を含んだものでは、「身体があたたまる」とか「幸福感が増したような感じ」といった感想がありました。(注「超音波」とは、耳では聞こえない音域です。)

 

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尾崎宗吉

2022-09-30 04:35:27 | 音楽

尾崎宗吉

2022年09月30日(金)

 

 尾崎宗吉。日本にこんな有能な音楽家がいたことを知りませんでした。

 

 

 この記事にあるように、8月15日に尾崎の曲の演奏が放送されました。

 私は、最初に放送された小弦楽四重奏曲を聴き、衝撃を受けました。月並みな表現ですけど、どこに出しても恥ずかしくない立派な曲なんですね。約10分ほどの曲なんですけど。

 

 明らかに、ドイツロマン派の影響を受けていると思われるんですが、不協和音的な部分もあり、現代ナイズされています。伊福部昭の音楽は、土着的なものを感じますが、尾崎にはそれはありません。

 冒頭、激しい弦のタッチで引き込みます。最後何か急かされたように終わるのですが、戦争の影響があったのかな?と思わされました。

 

 この有能な才能が戦争により摘み取られたという、こういったところからも、戦争責任は問われなければならないと思いました。

 

 この記事にあるように、画家については、無言館で収集が行われていますが、音楽についても、あれば良いのですが・・。窪島さん、やってください。

 

 

Sōkichi Ozaki - Small String Quartet Op. 1 (1935) - YouTube

 

 

 

 

 

 

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2022「平和の夕べ」コンサート マーラー 交響曲第3番

2022-08-13 05:39:15 | 音楽

2022「平和の夕べ」コンサート マーラー 交響曲第3番

2022年08月13日(土)

 

 5日、広島交響楽団の「平和の夕べ」コンサートへ行って参りました。

 

 音楽って、聴く時の気分により、随分と印象が変わるものであります。

 この日の「気分」って、あーらまーら、マーラーに向いていなかったのかも知れません。

 演奏曲目は、交響曲第3番で100分になんなんとする大曲で、オケも弦5部で60人、総勢100人は優に超え、メゾ・ソプラノの独奏もあり、更には合唱もつくという、にぎにぎしい曲であります。パーカッションの動きが多忙で、シンバルが3台同時に「バシャーン」というシーンもあります。

 

 

 第一楽章の冒頭ホルン8台の音に度肝を抜かれます。一本の楽器のような音を出すのであります。お見事と言わざるを得ません。

 ただ、しかしです。この第一楽章は冗長に聞えました。マーラーの曲でこんなに退屈な気持ちになったのは、初めてであります。

 

 第6楽章が終楽章となっていて、ようやく、私の気分が感じられるマーラーが登場するのでありますが、それも短時間でありました。

 

 これで、マーラーの交響曲は、8番を除き全部経験しました。死ぬまでに8番を聴く機会を作りたいというか、あれば、あーらまーら幸せであります。

 

 佐村河内守の交響曲「広島」は、この3番のメロディを拝借している部分があります。佐村河内守の曲の方が、私は感動いたします。→これも、「気分」によるのかな・・?

 

 

演奏:広島交響楽団

指揮:クリスチャン・アルミンク

メゾ・ソプラノ:藤村美穂子

合唱:東京混声合唱団 エリザベト音楽大学合唱団 ひろしまオペラルネッサンス合唱団 NHK広島合唱団

2022年8月5日 広島文化学園HBGホール

 

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音楽と平和

2022-05-08 12:18:08 | 音楽

音楽と平和

2022年05月08日(日)

 

 プーチン・ロシアがウクライーナに侵攻し、世界の平和が脅かされています。私は音楽と平和について、考えてきましたが、解が見つかりません。

 そうした中、指揮者の小林研一郎さんが、考えを述べておられます。

 

 5日の赤旗です。

 

 小林さんは、

 

 「一人一人の幸せが平和を導くと思います。音楽が人をつくり、幸せをつくって、新しい命が生まれ、凶悪な心は消えていく。そして平和が生まれる。」と言っています。

 その通りになれば良いのですが、というかそうなっていく可能性はあると思います。

 

 ただ、音楽を「凶悪な心」に利用する場合があるんですよね。典型的なのは、ナチスのワーグナー利用でした。つまり、音楽は場合によっては、どのようにでも利用できるという訳です。

 

 「平和でなければ、音楽を楽しみことができない。」→これは、誰しも認める真実だと思います。

 ただ、音楽をやっていれば平和になるか?というと、先の例のように疑問なのであります。

 

 

 

 2021年12月3日の赤旗です。

 

 昨年のショパンコンクールは日本勢は大活躍しました。2位の反田恭平さん、4位の小林愛実さん。

 この影響もあって、優勝したブルース・リウさんのことがあまり紹介されていないんですよね。ダントツだったようですよ。

 

 1日の朝日新聞です。

 

 ラドゥ・ルプーさんは、ピアニストとして、名前だけは知っていましたが、この記事によると、実力の割にはあまり知られていないピアニストということです。

 

 私は、音楽家は、音楽と平和の問題について、積極的に発言してもらいたいと思います。

 きっと、私が知らない、思いもつかない、考えがあるような気がします。

 

 

 

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広島交響楽団第417回定期演奏会

2022-05-06 11:50:10 | 音楽

広島交響楽団第417回定期演奏会

2022年05月06日(金)

 

 2日、広島交響楽団の演奏会へ行って参りました。

 

 

 ショスタコーヴィッチ バレエ組曲「黄金時代」

 ショスタコーヴィッチ ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調

 トゥビン 交響曲第2番ロ短調「伝説的」

  ヴァイオリン:辻彩奈

  秋山和慶:広島交響楽団

 

 

 ショスタコーヴィッチのヴァイオリン協奏曲は、1947年6月から翌年3月にかけて創作されました。

 初演は、1955年10月29日、レニングラードで、ソロはオイストラフ、指揮はムラビンスキー、オケはレニングラード・フィルという豪華組み合わせでした。

 1953年にスターリンが死去しています。死後しばらくしても封印していたのかな?と思います。聞きようによっては、明らかに対スターリンに勝利した曲ですので。

 

 第一楽章は、陰鬱な低減の響きで始まります。そこにヴァイオリンソロが一条の音でかぶさっていくのですが、それは「一条の光」ではなく、暗闇に誘うような不気味さが漂います。

 圧巻は、第三楽章の長大なカデンツァでした。スターリンに戦いを挑むかのような、激しい弓使いで、最終楽章になだれ込みます。調性も明るくなり、スターリンに勝利したように様々な楽器が歌い上げます。

 

 実は、この曲は最近TVで服部百音の演奏で視聴したんです。率直に言って本日の辻彩奈の演奏は激しさが足りずチト物足りませんでした。

 

 3月2日の赤旗です。

 この記事によると、井上道義は「自らを2年後、指揮者引退へと追い込み」とあります。あちゃ~、私は小林研一郎と共に大好きな指揮者の二人だったんですけど・・。こりゃ、追っかけをしなきゃいけませんですぞ。

 

 服部百音は、曾祖父に服部良一をいただく、代々音楽一家で、私は、この演奏を視聴するまで、「親の七光り」かと思っていたのですが、こりゃ、只者ではありませんですぞ、と思うようになりました。

 

 

 

 約2千人のホールで来場者は4割程度でした、コロナ前は7~8割程度でしたので、半減です。

 広島交響楽団は今経営的に危機だと思うのですが、そのことが広響ファンと共有できていないような気がするんですね。

 来場者数を公表したらいかがかと思います。

 また、将来への投資として、中学生を招待したらいかがかと思います。「音楽の花束」シリーズはマチネーですので、時間的には問題ありません。入場者も定期演奏会よりか更に少ないです。100席あるいは200席程度招待しても全く問題ありません。B席なんてケチ臭いことではなくS席を奢るベシと思います。

 保護者も来るでしょうから、入場料アップにも繋がります。

 

 

 演奏の前にお好み焼きを食べました。

 

 麺無しで620円也です。私流というか塩分制限ですので、ソースもかけません。微妙な味わいで、決して物足りないということはありませんです。

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広島交響楽団演奏会 マーラー交響曲第6番

2022-04-24 15:44:49 | 音楽

広島交響楽団演奏会 マーラー交響曲第6番

2022年04月24日(日)

 

 23日、広島交響楽団第420回プレミアム定期演奏会へ行って参りました。

 

第420回プレミアム定期演奏会 | 広島交響楽団 (hirokyo.or.jp)

 

 

 注目すべきことがありました。音響設計家の豊田泰久さんが来場されていたのです。豊田さんは、サントリーホール等を手がけ、多分、今世界一の「売れっ子」と思います。

 プレトークでの、作曲家の細川俊夫さんの説明では、バンベルク交響楽団のホールも豊田さんの設計によるもので、同楽団の委嘱で本日の演奏曲「オーケストラのための『さくら』」を作曲したと、その関連性を述べておられました。でもそれだけのことで、豊田さんが来られるでしょうか?と思いました。

 

 私がピンと来たのは、広島中央図書館の移転問題があり、その跡地に音楽専用ホールを建てる計画が水面下で進められているのではないかということです。もしそうなら、広島出身の豊田さんに設計を依頼するのは必然で、豊田さんとしたらその下調べかな?と思った次第です。ただ、あくまで私の推測です。

 

 レナード・スラットキンを迎えてのマーラーの6番ですが、編成が、ホルン8、フルートセクション5、ハープ4、ティンパニ2、チェレスタ2など、総勢約120人で、並の迫力ではありませんでした。シンバルが一回だけですが3人で「バシャーン」とやった時は、目がチカチカするようでした。(笑) 一番の「見物」のハンマーは第4楽章で2回登場します。ありゃ、音というより衝撃ですね。マーラーは音楽を超える表現をしたかったのかなと感じました。

 

 プログラムの解説に、音楽ジャーナリストの岩野裕一さんが次のように書いていました。

 マーラーのスペシャリストのガリー・ベルティーニの言葉「私は長い間、第1撃を広島、第2撃を長崎・・と、人類史上最初の原子爆弾の悲劇になぞらえ、指揮してきました」を紹介した後で、マーラー自身は、当初ハンマーを「3回」使おうとしていたところ、最終的には3回目を×印で消し、「2回」にとどめる決断をした、と言うのですね。

 諺に、「一度あることは二度ある」、「三度目の正直」とありますが、今正に第3撃(惨劇)の危機にあります。マーラーが「3回目」を封印したように、人類はこの危機を克服することができるのか・・。

 ロシアとアメリカは激しく攻撃し合っていますが、いくらなんでも水面下では外交交渉をしていると思うんですよね。私はそれに期待したいし、それを後押しするのは、「原爆No!」の人類一人ひとりの強い意志と行動だと思います。

 

 

 

 

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音楽の花束 2022.3.16

2022-03-18 13:07:10 | 音楽

音楽の花束 2022.3.16

2022年03月18日(金)

 

 16日、広島交響楽団の演奏会へ行って参りました。

 うぅーん! あまり感動のない演奏会だったんですよ。

 

・ブラームス 悲劇的序曲

・シューマン ピアノ協奏曲

・シューマン 交響曲第2番

 ピアノ:北村明幹

 指揮:黒岩英臣

 

 シューマンのピアノ協奏曲ですが、歯切れ感がなかったんですよね。

 

 シューマンの交響曲も、ずーっと退屈していて、終楽章になってやっと、ノリを感じるようになったんです。

 最近では、感動のない演奏会って、あまりないのでありますが・・。

 

 ただ、音響は良かったです。私の席は、サイドヤード席で、2階席でしたので、オケを俯瞰する場所でした。それぞれの楽器の音が明瞭に聞こえました。全ての楽器を見渡すことができますので、どの楽器が鳴っているが一目瞭然でありました。

 

 聴衆もまばら。1500人のホールなんですが、300人程度だったでしょうか・・。やっぱ、音学は演奏者と聴衆が作るものですので、聴衆が少ないと熱気がありませんです。

 

 

 

 演奏会の前に食事をいたしました。

 私は、野菜しっかりビーフカレー950円也。wifeはハンバーグランチ1000円也。

 

 どうした訳か、wifeはハンバーグを五分の一程度残してしまいました。もったいないでありますぞ。

 

 この「野菜しっかりビーフカレー」でありますが、ネイミングを変える必要がありそうです。今まで、カレーを何千食食したか分りませんが、肉の入っていないカレーって人生で初めての経験でありました。

 このカレーの食材費のコストって、多分200円から300円の間で、そのうち肉が半分程度と思われます。環境問題からしても牛肉を食すことが段々できなくなってくると思われますので、その先駆けカレーであります。私がネイミングを付けるとしたら、「幻のビーフカレー」であります。

 

 演奏会も食事も今一でありました。→近い将来の私の人生を予感するようでありました。

 

 

 

 

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広島交響楽団第419回定期演奏会

2022-03-08 08:14:48 | 音楽

広島交響楽団第419回定期演奏会

2022年03月08日(火)

 

 3月5日、広島交響楽団第419回定期演奏会へ行って参りました。

・ハイドン チェロ協奏曲第1番ハ長調

 チェロ:山崎伸子

・マーラー 交響曲第5番嬰ハ短調

 指揮:円光寺雅彦

 

 ハイドンのチェロ協奏曲は、終楽章が颯爽とした感じがする楽曲で、昔良く聴いていました。チェロの音量がもっと欲しかったです。

 アンコールは、カザルスの鳥の歌でした。プーチンロシアがウクライーナに侵攻し、今正に世界の平和が脅かされている状況で、時宜を得た曲でした。心に染み入り、一筋の涙が両頬を伝わって流れていきました。

 余談ですが、山崎さんと円光寺さんは、パートナーと言うことです。(ネット情報)

 

 マーラーの5番は、うぅーん、いろいろと派手ばでしい曲ですが、全体を聴いてみて、迫力はありますが、あまりまとまりを感じない曲でした。大太鼓とシンバルは出番が多く、大変でした。

 

 30歳頃でしたので、もう45年前ですが、チケットをもらってショルティ:シカゴの演奏で聴いたことがあります。音量がド迫力で、椅子がブルブルと震えたのを覚えています。広島交響楽団はそこまでの音量はありません。

 

 私は、マーラーの曲を聴くと、クリムトの絵を連想するのです。どちらも絢爛豪華で、退廃を感じます。ある楽友にそのことを言ったら、彼も「退廃」を感じると言っていました。勿論、そんなことは否定する人もいらっしゃいますよ。

 

 

 

 

 花束を持っているのは、コンマスの佐久間さんです。3月末で退団とのことでした。

 

 

 プーチンロシアは、何をするか分らないメッセージを世界に発信しています。何をするか読めないということは恐怖ですよね。一番は「核」です。

 

 昔、中学校の先生が、「失うモノがない人間ぐらい強いことはない」と言っていたのを思い出します。プーチンって、もはや、失うモノはないのでありましょう。世界を敵に回して、末路は悲劇に終わることぐらいプーチンにも分るハズでありますから。今言論統制をしていてロシアでのプーチンの支持率は高いと言われていますが、(統計操作をしている可能性があると思います。)やがて、ロシア国内でもNo!という声が大きくなることは、時間の問題です。

 

 ウクライーナの抵抗は、長期間に及びますので、そりゃ、誰が考えたって、ロシア国内の世論の方が早く変わることは想像できます。要するに、プーチンの失脚は時間の問題ということです。

 

 

 

 

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広島交響楽団第418回定期演奏会

2022-02-21 17:39:13 | 音楽

広島交響楽団第418回定期演奏会

2022年02月21日(月)

 

 昨日20日、広島交響楽団の演奏会へ行って参りました。

 

 曲目

・シューマン マンフレッド序曲

・メンデルスゾーン 交響曲第5番「宗教改革」

・ストラビンスキー  春の祭典

 指揮

 下野竜也

 

 死ぬまでにどうしても聞いておきたい曲の一つだったんです。「春の祭典」

 

 この曲がセンセーショナルだったことは、SNSでご確認いただくとして、

 

 まぁ、言ってみれば、音楽というか音の嵐の中に、ジェットコースターで飛びこんで行くイメージです。何処からどの楽器が音の礫として飛び込んくるか分らず、音に翻弄されるというか、気が抜けないというか、しかもその音は、それぞれの楽器の限界の音を出すんですね。例えば、第二ヴァイオリンで強く弦を弾くのですが、こんなに強力なはじき方は見たことがありません。弦が真っ二つに弾けても不思議ない感じです。また、チューバは普通大音量の際に登場するのが一般的なのですが、2台のチューバがミュートを付けて、ピアニッシモで奏でるんですね。聞こえるか聞こえないような音量なんですが、不気味なんですよ。

 圧巻は、ピッコロです。私の位置では、奏者が丁度隠れて見えなかったのですが、その存在感は圧倒的でした。フルオーケストラが、フォルテッシモで音を出すってもの凄いエネルギーなんですが、その場合でも、ピッコロは負けていません。ピッコロの嬌声ですね。曲の解説には、「生け贄の乙女が死ぬまで踊り狂う”生贄の踊り”とありますが、ありゃ、乙女の断末魔の”嬌声”でありますワ。

 

 さて、楽曲ですが、このリズム感って一体、はちゃめちゃであります。ずっこけずっこけの連続ですよ。大体において身体の方が付いていくのが、僅かのタイムラグで後になるのですが、瞬間、身体の方が先になることがあるんですね。これ、不思議な感覚に囚われるんですよ。例えて言うと、不意に現実世界から遊離したとでも言いますか、よく表現できません。(笑)

 

 圧巻は、フィナーレです。普通、バンバーンと強音の余韻で終わる曲が多いのですが、この曲は、イメージとしては、オケの真上から、神様の大きな手がオケをバッシャーンと叩き潰して終わるという感じなんですね。

 不協和音で、様々な楽器が好き勝手な音を出し、狂ったような乱舞なんですが、そのバシャーンに一瞬身体が硬直ししばらく呼吸が途絶えるんですわ。気がついたら、ハァハァハァの息づかいです。その後の心地良い余韻って、良いんです。(笑)

 

 

 

 中央のフルートは中村めぐみさんです。この方病気をされてしばらく出演されなかったのですが、この日は、フルートの主席で登場し、大活躍でした。マンフレッドだか宗教改革だかどちらか忘れましたが、下野マエストロは一番先に立たせて賞賛しました。

 

 

 

 

 

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広島交響楽団の公演中止と払い戻し

2022-02-04 08:03:50 | 音楽

広島交響楽団の公演中止と払い戻し

2022年02月04日(金)

 

 次のロゴをご存知でしょうか? というより、私として知っていただきたいです。

 広島交響楽団のロゴなんですが、”hiroshima" というローマ字をデザインして作っているのです。下の楕円の尻尾のようなものは、"o"なんです。(笑)

 一見してハトだということは、誰でも直ぐに分ると思います。ハトは平和のシンボルですよね。そのハトが音符つまり音楽を運んでいるんです。「音楽で平和を運ぶ」というメッセージであります。

 このデザインをした方の、センス、デザイン力に感嘆!であります。簡単なことではありませんですぞ!

 

 コロナにより、公演が中止になり、払い戻すという郵便が来ました。最後に「寄付する」というのがありましたので、チェックしました。

 広響は今、間違い無く苦境に立たされています。私が、今、広響のためにできることは、この程度の寄付をすることぐらいしかありません。

 

 手紙を添えました。「コロナからの復活の証として、マーラーの『復活』を期待します」。

 

 「あーら、マーラ、こんな手紙が来たわ!」って駄洒落を言ってくれるかな?(ハハハッ)

 

 苦しい時でも、笑いは必要であります。

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ドジ踏みました

2022-01-23 12:51:15 | 音楽

ドジ踏みました

2022年01月23日(日)

 

 先週の金曜日のことです。ドジ踏んじゃいました。

 

 

 演奏会へ行ったところ、ホールに人影が無い! 直ぐに中止と分ったのですが、入り口まで行ってみると、中からスタッフが鍵を開けて、申し訳そうに事情を説明してくれました。

 

 そのやり取りです。

 

私:中止になったのですか?

スタッフ:団員にコロナ感染者が出て中止にしました。

私:何時中止になったんですか?

スタッフ:(何時と答えたか覚えていないのですが)中止の連絡を差し上げました。

私:えっ! 私見てないんですが・・。ファン感謝デーが中止になったのは通知があったので知っていましたが・・。

スタッフ:はい、その通知でお知らせしています。

 この時点で、私がドジを踏んじゃったことを認識いたしましたです。

 スタッフの方から労りの言葉が! 念のためお名前を教えていただけますか? 何のために名前を尋ねたか意味不明だったのですが、名乗りました。○○です。

 そしたら、該スタッフの方が私を覚えていて、△△ですと、自らも名乗られました。私もこの方は存知上げていました。以前、座席の変更についてお世話になったことがあります。次回演奏会へ行った時、労いの言葉があるかも知れません。(笑)

 

 ここ数年、年に一回程度、このようなドジを踏むんですね。日時を勘違いしたり、時刻を勘違いしたり、場所を勘違いしたり、今回は新たな勘違いが発生しました。

 今日のこのブログはくどくどと書きましたです。認知症なるものが、ヒタヒタと近づいてきている有様をです。

 

(追伸)

 その中止、ちょっとマチネェ! 昼公演であれば、このような駄洒落を発していたかも知れませんが、夜公演ですので、ストレスの発散もできませんでした。(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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NEW YEAR CONCERT 2022

2022-01-09 11:48:02 | 音楽

NEW YEAR CONCERT 2022

2022年01月09日(日)

 

 土曜マチネーに行って参りました。

 もみじ銀行主催の「NEW YEAR CONCERT 2022」です。

 オミクロン株爆発の状況でありましたので、主催者にtellし開催を確認しました。

 この演奏会にはどうしても行ってみたい事情があったのです。

 それは、2011年に同じ組合せでベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲を聴いたのですが、あまり良い印象がなかったからです。敬愛するベートーヴェンさんに対して失礼ではないかと、私自身のリベンジの気持ちがありました。

 

広島交響楽団第309回定期演奏会 -  団塊世代の人生時計 (goo.ne.jp)

 

 

 ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲は、中期の傑作の森の中で、作品61ということは、交響曲3番と5番の間ということになります。ベートーヴェンは作曲家としては既に大成した訳ではありますが、その自信に溢れた鷹揚たる曲と受け止めました。誰にも文句は言わせないぞっといった感じであります。

 

 徳永の弾き振りという二役。

 それは良いのですが、私の耳が間違っていなかったら、不調でありました。音が裏返るのです。「裏返る」って説明が難しいのですが、只単に音程が違うということだけではなく、・・・。「・・・」は説明が難しいんです。こりゃ、驚愕しましたですよ。徳永ともあろう方がですよ。ただ、後半には持ち直し、アンコールでは素人でも分る超難関な曲を易々弾いていましたので、あれ何だったのかと思いましたです。ストラディヴァリが不機嫌だったのかも。(笑)

 

 金子三勇士は、これまで二度演奏会を聴きました。両方とも印象に残っています。

 

金子三勇士ピアノ・リサイタル -  団塊世代の人生時計 (goo.ne.jp)

 

2015年11月4日のブログ記事一覧- 団塊世代の人生時計 (goo.ne.jp)

 

 

 チャイコフスキーのピアノ協奏曲は、もう私には陳腐すぎて食傷気味であります。金子ならリストを弾いて欲しかったです。

 圧倒的なダイナミズムでした。これだけの音量を出せるピアニストって日本に他に誰かいますでしょうか?後ピアノの調律が大変と思います。(笑)

 

 

 後私の人生の調律の為には、死ぬまでにもう一度ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲を聴いてみたいです。諏訪内晶子で!

2018年11月18日のブログ記事一覧- 団塊世代の人生時計 (goo.ne.jp)

 

 

 

 

 

 

 

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広島交響楽団 音楽の花束 2021.11.21

2021-11-22 06:18:46 | 音楽

広島交響楽団 音楽の花束 2021.11.21

2021年11月22日(月)

 

 21日、広島交響楽団の演奏会へ行ってまいりました、その前は、4月18日でしたので、半年振りでした。

 

 広島国際会議場フェニックスホールは、ワインヤードホールで、今回はサイドヤード席でした。

 意外や意外、音が鮮明でよく響くんです。音って、上の方により広がる特性があるのだと思います。

 楽器も見渡せますので、小さな音でも聞こえるんですね。ファゴットなんか、見えないと中々聞こえないでありますが、今回ファゴットの役割がよく分りました。「パッパ パッパ」といったリズムを刻むのが得意な楽器です。

 

 何と、四分の一程度の入場者数でした。音楽に対する渇望感って、コロナで出ているのかと思いきや、そうでもなさそうです。

 

 指揮:現田茂夫 ヴァイオリン:成田達輝

 

 シベリウスのヴァイオリン協奏曲

 

 ヴァイオリンがよく響くと思っていたら、ストラディヴァリウスの”Tartini2" 1711年製

 この曲の憂い感が好きです。

 

 

 ベートーヴェンの2番の交響曲は、明るい希望に満ちています。つまり人生への賛歌であります。

 解説によると、この曲が作曲されたのは、1802年の10月、ベートーヴェン32歳の時です。既に、耳の聴力は著しく悪化していたと言います。

 有名な「ハイリゲンシュタットの遺書」を書いたのは、この曲の完成の前です。「遺書」を書きながら、このような明る曲を作曲するとは不思議です。解説にあるように、絶望を乗りこえたんですね。

 

 最近ですが、あと何年演奏会へ行くことができるのか、考えるのであります。せいぜい10年程度かなと思うのでありますが、そう考えると一曲一曲が愛おしく感じるのであります。

 ベートーヴェンの2番の若々しい明るさに涙が滲みました。

 アンコールのバッハの管弦楽組曲3番のアリアは心の襞に染み入るようでありました。

 

 突然ですが、コインパーキングに停めていたので、余韻に浸る余裕なく、早々とホールを後にしました。(笑)

 

 

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