来月締切の論文原稿を進めるため、宿にこもりたいのだが、スケジュール上、一泊しかできない。
それだと往復の時間含めて、現地でゆっくりできない。
原稿を進めることが主目的で、旅行は主ではないから、いっそ近場のシティホテルでもいい。
でもせっかくなら温泉の大浴場がほしい。
それにうってつけの宿が名古屋クラウンホテル。
このホテルは、「三蔵温泉」というれっきとした温泉を汲上げているところが価値。
場所は中区伏見でヒルトンホテルの隣、まさに大名古屋のど真ん中。
ネットだと、シングル食事なしが4980円で予約可能。
自分の居住している街であえて宿をとるというのも、他所(よそ)者気分になれておもしろい。
ホテルに着くともう旅行者の気分になる。
夕食をとりに街路を歩けば、他所者の視点で風景も新鮮に映る(実際、初めて歩く道だが)。
ホテル近くのコンビニに入って、今晩のつまみなど買うのも、他所者らしいわびしさを感じれる(私は「ら抜きことば」の構造言語学的肯定者)。
肝心の温泉は、大深度から汲上げた”単純泉”だが、鉄分を含んでいるため湯は酸化してうすく緑色に濁る。
浴場も普通の温泉宿並みの大きさで、浴室もそれなりに風情をつくっている。
2つの浴室を男女交替で使用。
入れるのはチェックインの午後三時から深夜まで、朝は9時まで。
ただし最安値のシングルルームは、限界的な狭さ。
参考資料を読みながらパソコンに入力しようと思ったのだが、パソコンと本を同時に置けない机の狭さ。
ホント寝るしかない部屋。
それでも、持ってきた資料はなんとか読み終えた。
室内のトイレは洗浄器付き。
普通は200円くらい販売しているヒゲそりも部屋についている。
自販機のビールも230円と良心的。
もっとも近所にコンビニがあるが。
夕食は、館内のレストランではなく(リーズナブルな麺類もある)、いかにも名古屋の名物を探している他所者になりきって栄まで足を伸ばし、「ヨコイ」のあんかけスパ(ミラネーズの1.5)を堪能。
宿の印象として、風呂はいいのだが、シングルは狭すぎ。
といっても入浴料含めて5000円だから妥当か。