今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

鹿沢2:村上山に登る

2013年09月18日 | 山歩き

翌朝、送迎バスを午後の便にして、鹿沢の東にそびえる溶岩ドーム・村上山(1746m)に登ることにした。
もともと浅間連峰北麓の寄生火山群は”登り残し”感があったし、
台風一過の快晴で大展望が約束されている山に登らない手はない。
それに明後日は年に一度の健康診断。少しでもメタボ状態から遠ざかりたい。

山に登る予定でなかったので、装備の用意はないが、
片道1時間の短距離なので、山慣れた身にとっては空身で問題ない。
唯一おろそかにできない靴は、LLBeanのゴム底サンダルだが、一応アウトドア仕様だ。
チェックアウトして旅の荷物を預け、カメラと330mlのペットボトル、
あと地図やサイフなど小物類を入れたポーチをたすき掛けして出発。

指導標もあり、少し行けばあとは一本道。
傾斜もきつくなく、落葉松の中を快適に登る。
初老夫婦を追い抜いて、山頂に達する。
標柱のある山頂に立っただけだと、「えっ、こんなもん?」と拍子抜けだが、
更に奥に進むと、そこから、群馬北西部(嬬恋村)が一望の大展望。

浅間山から北麓のすそ野(鬼押出、北軽井沢)が伸び、その奥には、鼻曲山から浅間隠山の連嶺。
更にその奥には、榛名・赤城があり、皇海山などの栃木との県境の山並みが並び、
男体・日光白根(ここから見える最高峰)の高峰群が東の地平線を画す。
さらに山並みは北に続き、尾瀬の燧・至仏まで続く。
その手前には武尊が陣取る。
至仏の左の目を引く双耳峰は谷川岳付近だろう。するとその左の鋭峰は万太郎か。
その左に上越国境の仙ノ倉・平標が続き、白砂山(上・信・越の3境)の高みに達して、
真正面の草津白根・横手山に続く(写真は日光連山から横手山(中央やや左)まで)。
その裾、足下には宿からは見えなかった田代湖が水をたたえている。
その周囲の薄緑色は一面キャベツ畑だ。

緑のカーペットが敷かれた浅間北麓で目を引く高い構造物は、
カメラの望遠で確認すると、おもちゃ王国の観覧車だ
(カメラのズームは望遠鏡代りになる)。
するとあの付近が準定宿の「グリーンプラザ軽井沢」だな。

ここから見える山はことごとく群馬の県境を画す2000m級の山々。
見えるべき山がすべて見える。
群馬で見えないのは浅間山に遮られた西上州の山(妙義・荒船方面)だけ。
足下に拡がる嬬恋村の風景も含めて、この雄大な眺望を前にして、これぞ眼福。
ここに来て良かった、というより、これを見ないでは来た意味がないくらい。
休憩所で追い抜いた初老夫婦に話しかけ、大展望の感動を分かち合う。

下りは、キノコの傘が眼に留まる。登りでは、こんなに道脇にキノコがあるとは気づかなかった。
知識はないがキノコは好きなので、目についたキノコは接写で撮りまくる。
さらに下ると、タマゴタケがあった(左写真)。
この赤と形で一目でわかる。

さらに、なんとも美しい2本のキノコがあった(種類不明)。
今までのキノコたちに比べて群を抜いて大きく、
大きい方は丈が20cmはあり、傘の直径は10cmはある
(左写真:大きさがわかるようい自分の手を入れた)。
大きさといい、傘の尖った形といい、色といい、
すこぶる見映えがあるので、持り帰ってインテリアにしたいほど。
だけど、キノコは抜くとぐにゃぐにゃになり食べる以外に使いようがない。

宿に戻って、送迎バスに時間があるので、庭に出ようとすると、
キノコを手にしているおばさん達が私に「すごいキノコがあるよ」と教えてくれる。
私は”キノコ好き”のオーラを発しているのか。
確かに、金属のような艶のあるキノコ(イグチ類)の傘が日差しの反射で輝いている。
ただ、キノコとしての美しさは、 上写真の方が上。
私はキノコ狩りは自信がないのでやらないが、せめて写真には撮りたい。
そのためにもキノコの勉強もしよう。