今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

館林が周囲より暑いのはなぜか

2017年05月22日 | お天気

本日、館林(タテバヤシ:群馬県)が 34.2℃(13時53分)を記録し、全国で最高気温となった。
館林が、40℃を越すような異常に暑くなる理由は上越国境山脈からのフェーンによると説明されている→館林の検証記事

だが今日のように異常値ではないが、他よりも高温になるのはなぜか。

まず、周囲に目を拡げてみると、午後2時の気温は、館林(33.3)、桐生(32.7)、伊勢崎(32.4),前橋 (32.2)と利根川北側の群馬県内で軒並み高く、さらに東の栃木県の佐野や小山も群馬よりは低いが31℃は越えている
(ちなみに午後2時の全国最高は福島県内陸の石川で33.5℃)。
利根川の南側では熊谷(埼玉)だけが32.6と例によって孤軍奮闘していたが、さらに南の東京などは30℃にも達していない。

つまり利根川より北の関東平野北部に東西に延びた高温地帯が形成された。

その関東平野北部の風向は南東風なのでフェーンではなく、むしろ東京の空気が入り込むパターン。
といっても今回は東京自体は熱源になっていそうもない。

関東平野北部は、南関東や茨城と違って海風が届かない内陸地帯であり、高気圧下の晴天による昇温を抑制する要因がない。
さらに上空1500m付近では、仙台付近に暖気核があって、北関東から福島にかけての地上の高温を説明できる。

ということで、今日の館林の高温は関東平野北端の高温帯として説明できるが、その高温帯の中で館林が一番高温の理由が説明できない。

館林固有の要因があるとすれば、観測器の設置環境の問題が再燃するかもしれないが、私個人の計測では、設置環境に問題ありとはいえなかった。

熊谷の後を追って最近になって館林が高温化した理由として、多治見(岐阜県:かつて熊谷と暑さ日本一の座を分かち合っていた)の例をもってくるなら、街自体の都市化の進展によるヒートアイランド化があるが、熊谷に遅れはとっていたのはわかるが、桐生や伊勢崎、佐野と比べてもそうなのかは私には不明。

このように、フェーンによる異常高温以外で、日常的に館林が周囲の街よりも高温になる理由は私にとってもわからない。
アメダスデータによる周囲との比較によって、館林が最高温となる気象条件を抽出するのがまずはやるべきことだ。
気象庁のサイトにある過去のデータを駆使すればできることなので、館林に思い入れのある人、どなたかやってほしい。