今朝、東京のわが「本駒」気象台は、21℃に下った。
昨夕から、突然涼しい風が吹きだして(それまではムッとした熱風)、ずっとつけっぱなしだったエアコンを止めたほど。
「本駒」の観測記録によると、昨夕から露点温度が急に下り、それまでの数日間とは明らかに異なる気団に覆われたことがわかる(日射の影響で日内変動が大きい気温よりも、露点温度の方が気団の交替が分りやすい)。
残念ながら「本駒」は周囲が高いビルに囲まれているので、風向は歪められている。
そこで気象庁のアメダスを見ると、東京を始めとする関東エリアはことごとく北寄りの風となっている。
天気図を見ると、関東の南に台風13号が接近していて、北からの風を吸い込んでいる。
風上の北方には、オホーツク海高気圧がいつのまにか発達して東北日本の太平洋側に勢力を伸ばしている。
この高気圧は時に東日本に冷夏をもたらすもので、たとえば札幌が30℃になっても道東の釧路の気温が低いのもこの高気圧のため(海流の影響もある)。
関東を含む東日本は急に”冷夏”パターンになった。
しかも台風とオホーツク海高気圧との間、まさに関東南岸には停滞前線が発生している。
これは南の夏の気団と北の秋の気団との境界で、この前線は通常は9月後半に北から南下して梅雨の逆パターンである秋雨前線に発展する。
すなわち、東日本は突然秋雨前線の北側、すなわち”秋”の大気状態になってしまったことになる。
もっとも、これから北上する台風に押されて、この秋雨前線も北方に追いやられるから、この突発的”秋”状態は一時的でしかない。
ただし、かように秋の準備ができてしまったのも確か。
なるほど、確かに今日は”立秋”だ。