今日は大学のオープンキャンパス(高校生たちを対象とした大学公開)で、午前中は模擬授業を担当。
といっても教室にいるのは、高校生だけでなく、その母や父なども交じり、年齢と性別がバラバラ。
高校生向けにあえて軽い内容にしたので、親受けはイマイチだったかも。
午後3時に無事に終ると思ったら、それまで夏の暑さだった空が一転にわかにかき曇り、雷鳴が響くようになった。
タブレットアプリでXバンドレーダーを見ると、 大学の南に積乱雲の強いエコーが発達中。
この地にあるわが「日進」気象台は、北風になっている。
すなわち、発達中の積乱雲が周囲の空気を取り込んでいるのだ。
そして充分発達した積乱雲から、強烈な雨が落ち始めた。
「日進」によると、雨量強度の平均は30mm/h(瞬間値はその数倍を記録)。
土砂降り(20mm)を超える大雨警報クラスで、道路に白いしぶきが立つ強さだ。
「バケツをひっくり返したような雨」と形容されるレベルなので、私は強度30mmの雨を「バケツ降り」と名づけている。
駐車場に停めてある車の窓が熱気を出すために少しあけていたのを思い出した。
窓を閉めないと車内がびしょびしょになる。
迷わず傘を拡げて、駐車場に向って走る。
稲光と雷鳴が響く中、駐車場横のグラウンドの木立の間を選んで、思いきって通り抜ける(ひらけたグランド上に単身傘を差して出ると落雷の直撃を受ける危険が一番高い。ただし木立近くも側劇を受けるので安全ではない。要するに雷雨の中屋外に出ること自体が危険)。
雷の直撃を受けない事を祈りながら傘をたたんで、急いで車に入る。
傘を差してきたのに、全身びしょ濡れだ。
そう、30mmの雷雨は「傘を差しても全身が濡れる」ことになっている。
まさにバケツの水を浴びた状態。
窓を閉めたものの、この雷雨の中、再び屋外に出るのは危険なので、車内でしばらく待つ。
だが、いっこうに小やみにならず、むしろ雷が激しくなる。
エンジンをかけずに車内で待っているので、蒸し暑くなってきた(この雨では窓を開けられない)。
なので、ワイパーも効かないほどの雨の中、車をゆっくり動かし、建物に近い駐車場に移動して、そこから研究室に戻った。
「日進」を確認すると、風向がさきほどとは真逆の南風になっている。
充分発達した積乱雲から、下降流が吹出しているのだ。
1分間隔で更新されるXバンドレーダーエコーをしばらく見ていると、
大学の近くまで北上した最も強いエコー領域が消えた。
積乱雲が衰退しはじめたのだ。
やがて、雨の強さも普通の雨程度になってきた。
これで帰宅できる。
途中、スーパーに立ち寄って買物をして、車に戻る頃には、雨はやんで、周囲の空が明るくなっていた。