強風を伴う台風24号が本州を縦断するので、温泉宿をキャンセルして、日曜は名古屋宅にいて月末締切りの書類を完成させ、台風一過の月曜は、大学に設置してある気象観測器の整備をした。
大学には2ヶ所のキャンバスにそれぞれ気象観測器を設置して(それを物干し用の金属の垂直ポールに取り付け、足元はそのポールとセットになっているコンクリの台座にポールを挿し込んでいる)、本部の星が丘は、新品を買ったばかりで、セッティングを済ませぬまま台風を迎えるので、設置場所の屋上に横たえて、台風21号時の旧機のように強風で壊されないようにした。
なにしろ風速30m/hを越えると、コンクリブロックの重しも効かず吹き飛ばれされてしまう。
一方、日進キャンバス屋上に設置してある観測器は、台風21号時にやはり飛ばされたが、壊れはしなかったので、今回も頑張ってもらおうと、重しを倍増して、台風24号の通過を実況してもらうことにした。
そして、昨晩、21時前、その観測器は瞬間風速33m/hを記録した後、風速と雨量が0になった。
より強い風に耐えられず、観測器が倒れて、地面に横たわったのだ。
台風一過の翌日、まず日進キャンパスの屋上に向った。
案の定、観測器は、コンクリの台座ごと北に向って倒れていた。
台座にはコンクリブロックを乗せて重しにしていたのだが、風速35m/hを越えた風には勝てなかったのだ。
「しっかりせよ」と抱き上げると、幸い、倒れたていた観測器は破損はしておらず、立て直して、再設置。
実は、垂直ポールの中ほどに水平ポールをかまして補助ポールとつなげて、特定方向の力には耐えるようにしてあった。
その方向は定常風の北西にしていたのだが、風速30m/hを越えるのは台風だけなので、台風からの方向である南東に向け直した。
たぶんこれなら、風速40m/hも耐えられると思う(かくも気象観測器って過酷な環境で働かされる)。
そして、本部のある星が丘キャンパスの屋上に行き、寝かしてあった新品の観測器を立て、こちらも補助ポールを台風の方向(周囲の地形の影響で東)に向けて設置した。
そして、観測データを無線で受けてネット配信するためのパソコン(室内にある)を設定しなおし、2016年6月を最後に停止していた星が丘での気象観測が復活した。
これで久々、星が丘、日進、そして東京の本駒込の3ヶ所の同時観測体制が復活した→一覧画面。
オリジナルな気象観測をしたい気象予報士として、実に嬉しい。
今年一番の慶事なので、今夜は祝杯!