今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

老母の誕生祝賀松茸パーティ

2018年10月06日 | 身内

10月生まれで今年89歳になる老母の誕生パーティを、例年どおり松茸の鉄板焼き食べ放題で祝った。

母は数年前に脳梗塞を患ったが、ほとんど後遺症もなく回復し、毎週のリハビリジム通いが奏効してか、骨密度は却って増えているほど。
毎週、トレーナーが指導するジムと町内会のカラオケとボランティア事務に通い、そして家には4歳を最年少とする孫たちと散歩が大好きなイヌがいるという、老人にとって最適な生活環境にあるため、すこぶる元気である。

その母の健勝を祝い、長寿を願う意味もあって、年に一度だけ、この季節の最高の味覚である松茸を家族でふんだんに食べることにしている。

購入担当は私で、松茸販売が居並ぶアメ横での決った店で買っている。
アメ横での表示価格は、もちろん交渉前提の値。
祝い事でもあるので、交渉を粘ることはしないが、最初の言い値よりは負けてもらう。

デパートの国産の売り値は、アメ横の表示価格並みなので(正しくは、アメ横の表示価格の方がデパートの価格を参照している)、デパートでは松茸以外の一緒に食べられるキノコ類を探してみるのだが、今までの経験では、風味・食感で松茸と同席できるものはない。

なので、アメ横隣の御徒町の吉池で、形が日本産とそっくりな中国産の松茸を買ってみた(3本で1700円程度。これでも国産に比べるとバカ安)。
中国産よりやや高めのカナダ産もあったが、見た目が松茸と同定しがたいので選択肢から外した。
ところが、形だけは松茸の中国産は、ラップを開けた段階から、あの固有の香りがなく、また食べてみて風味・食感もまったく無きに等しい(いうなれば松茸の形をしたエリンギ。それだったらいっそ2本100円のエリンギで充分)。
つまり日本産の松茸が”松茸”といえる唯一のものであることが、食べ比べてみてわかる。 

その松茸の風味を一番味わえる食べ方は、経験上、縦に4分割して、平らにしたのを、鉄板焼きにして、しんなりしたところをカボス・塩胡椒をつけて食べること(炭火焼きよりも風味が出る)。

せっかくなので、永谷園の「松茸のお吸い物」(松茸の風味エキス入り)にも本物を加え、また飯も市販の”松茸ご飯”を炊き込む(もち米をまぜて炊くととてもおいしい)。 
この組み合わせにすれば、あえて手間をかけて天ぷらや土瓶蒸しにする必要はない。 

残念なことは、4歳になったばかりの姪が、食べつけない松茸に手をつけないこと。
むしょうにありがたがっている大人たちに加わってくれるのはいつになることか。

ちなみに(これ、私の口癖だが、最近4歳の姪もこの言葉を覚えた)、今時分に信州の宿をとると、松茸づくしの特別料理を味わえる(もちろん、特別料金)。
ただ一人で賞味した経験では、分かち合える相手がいない感動の寂しさを味わってしまった。