イタリア在住のわが姉が、「日刊デジタルクリエイターズ」というメルマガに、イタリアでの感染状況を報告する「コロナレポート」の連載記事を載せていて、最多の死者を出しているイタリアの現状(日本はその後を追っているかも)を知ることができる(リンク先の最新版の記事の最下段に以前の記事へのリンクがある)。
今回の記事で詳しく引用されているGISAIDのサイトは、武漢(Wuhan)から発生したこのコロナウイルス(「武漢ウイルス」の名称もあながち不自然ではない)が、変異しながら世界に拡散していく様子が、ウイルスゲノムの追跡データをもとに、グラフ表現されている(グラフ内の任意の位置にカーソルをもっていくと、詳しい情報の窓が出る)。
ただし、この経路は、ウイルスのゲノム構造の変化と、感染の時系列に基づく、仮説的なものであり、”事実”を表現したものではないことは注意してほしい。
グラフの下にある(図の枠内を下にスクロール)地理的伝播の動画も参考になる(画面の PLAYボタンを押すと動画開始。 PAUSE を押すと停止。地域を拡大できる)。
それによれば、日本に最初に入ってきたのは、武漢からの直行便であり、その後台湾経由でも来た。
そしてさらに、ご存知のようにヨーロッパから変異型が入ってきた。
日本から外に向ったルートもあり、やがて武漢とは無関係に世界中で大陸を越えて混交(カオス)状態になる。
まさに「覆水盆に返らず」(エントロピーは増大する)である。
ヨーロッパでは、 EU本部のあるベルギーが感染源(武漢からの中継点)になって、ヨーロッパ中にひろまったことが示されている(感染経路の流れは人の流れを示す)。
今現在は各国間の移動が制限されているが、それが甘かった時期(不幸なことに中国の春節と重なった)にこの事態(世界で死者10万人以上)を招いたわけだ。
意思決定のタイミングって重要だと痛感する。