今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

アンチエイジングの極意2:食生活

2017年03月22日 | 健康

前回の続き( 『アンチエイジング医学の基礎と臨床』からの情報に個人的見解も含める)。

カロリー制限がいいということは、その逆はダメだということになる。
その逆とは何か。
「メタボリック・シンドローム」である。

この状態は、動脈硬化など血管障害を引き起し、それを通して心臓や脳、他の臓器にダメージを与える。典型的なのが「糖尿病」。
この状態は慢性炎症であり、そもそも肥満が”肥満症”という慢性炎症状態という。 
より微視的にいうと、体内が酸化ストレスと糖化ストレス状態になって、 血管・内臓だけでなく骨・皮膚も老化が促進される。

ではどのような食生活を送ればいいのか。

「カロリー制限」に「糖化ストレス」というと、その解決策として「糖質制限」が思い浮かぶ。
だが、世の「糖質制限」は、糖質拒否という極端に走り、
生命維持に必要なカロリー摂取をあえて熱効率の悪いタンパク質に頼ろうとする(摂取量が増える)。
ところが、その肉が問題で、いわゆる赤肉(獣肉)は、それ自体発がん物質とされており(加工肉の添加物だけが危険だと思われているが違う) 、
タンパク質の過剰摂取が代謝を異常に高めて、炎症性ストレスとなるという。
アンチエイジング効果のあるタンパク質は、大豆と魚である(発酵しているとより吸収がよい)。

実は高タンパク質食品は脂質をそれなりに含んでいる。
そして脂質も良くないものと良質なものとがある。
 体に良くない(動脈硬化促進)脂質は、飽和脂肪酸(バター、ラードなど)とトランス脂肪酸(マーガリン、ショートニングなど)。
飽和脂肪酸が入っている獣肉はダブルで良くないのだ。 

適量ならいいが、多量に摂ると良くないのがω6系リノール酸(ごま油、サフラワー油など)。
古い情報だとリノール酸は体にいいということだったが、適量を超えると炎症を促進し、
細胞毒になるという(炒め物に使う程度ならいいが、ラー油でご飯を食べるのはいかがなものか)。

体に良いのは不飽和脂肪酸。
ω9系オレイン酸(オリーブ油、キャノーラ油など)は血液中のコレステロールのバランス(LDL,HDLの割合)を改善する。
酸化に強いので、調理用の油にお勧め。
もっと良いのがω3系αオレイン酸(えごま油、亜麻仁油)。
こちらは動脈硬化予防、抗炎症作用があるズバリ、アンチエイジング・オイル。
ただ、とても酸化しやすいので、加熱は不可で、ドレッシングとして使うほかない(味はない)。
また魚油(DHA,EPA) も同上の効果があり、それに認知機能改善効果まである。
魚食だと良質のタンパク質と脂質をダブルで摂れるのだ。

つまりAGEsによる糖化ストレスだけを嫌う”糖質拒否”の代償として、肉をふんだんに食べると(必要なカロリーを得るためにはふんだんに食べる必要)、悪質なタンパク質と脂質をどんどん摂取してしまうことになる。

やはり基礎代謝に使うカロリーは糖質で効率的に摂り、タンパク質と脂質は良質なものを中心に適量にした方がよいようだ。

「アンチエイジングの極意3」に続く


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