今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

放射線量が周囲より高い地点

2011年04月03日 | 東日本大震災関連
空気中の放射線量は、原発からの距離が遠ざかるにしたがって減少する。
ところが、そうならない逆転現象(近い<遠い)がいくつか存在する。
SLOWLYで確認できるものと、読者からの情報によってわかったものとがある。
それらは風向と地形が関与している場合が多いが、理解できないものもある。
以下にまとめてみた。

福島
中通り>浜通り
飯舘村を通る北西ルート(海風)から福島市で中通りを南下(北風)したためと思われる。
季節風が変わる今後は、この傾向はおさまるだろう。

茨城
高萩>北茨城
しばらくこの状態が維持されてきたが、4月に入って解消した。理由不明。
ひたちなか市堀口・鉾田市樅山は一貫して同市内の周囲より高い。

栃木
今市≒那須>宇都宮
北から那須野を走った空気が、矢板で鬼怒川の谷へ入り今市・日光の盆地に溜まったと思われる。鬼怒川上流・南会津からの流入はない。

小山>宇都宮
3月17日の私の計測でも、小金井>宇都宮だった。
今市に溜まった空気が唯一の出口である鹿沼方面へ抜けて、下野市・小山市に入ったのか。

千葉
柏>つくば
柏>市原であることは当然だが、風上のつくばより高いのが理解できない。
地形的にも特徴はない。

神奈川
川崎・横須賀>東京
3月15日より続いていたが、4月以降解消した。
北総の空気が東京よりも東京湾を渡って神奈川に多く入っていたためか。

パンダを見に行く

2011年04月02日 | 東京周辺
4月最初の週末。
東京でも桜が開花しはじめた。
人の不幸は見たくないが(w)、幸せそうな姿は見たいので、
元気をもらいに、パンダが公開となった上野動物園に行った。

まず上野公園を通ると、例年の”桜祭り”は自粛との看板(現都知事の意向なのだろう)。
でも、3分咲き程度の桜の下には、例年のように大勢の人が花見の宴にこうじている。
これでいいのだ。

私は動物園に直行し、パンダ見学の列に並ぶ。
幾重に曲がりくねった行列で、総延長距離は相当あるが、
休むことなく前進し、20分の行列でパンダ舎に入れた。
さっそく待望のパンダにお目にかかる。

まずメスのシンシンは、両腕をひろげての見事なまでの”垂れパンダ”状態でお眠り(写真)。
ひさしぶりのパンダをカメラに納めようと身構えていた見学者たちは、
期待もしていなかった姿に笑うしかない。
元気こそもらえなかったが、気分はなごんだ。
オスのリーリーはやや緊張気味にわれわれを正視していた。

パンダ舎内は、立ち止まれないので、すぐに見終ってしまう。
目当てのパンダを見終って、これだけで帰るのももったいないので、
私にとって外せないゾウとトラとゴリラを見てまわった。
ゴリラの元気な赤ちゃんコモモも目を楽しませてくれた。

原発から北西側の値が高い理由を考える

2011年04月01日 | 東日本大震災関連
来週からは、名古屋で私の日常生活が始まるので、
今のうちに放射線関連で言い残したことを述べておく。

まず、放射線物質が周囲より高濃度の地帯が、原発から北西に伸び、
それが変動しない理由を考えたい。
SLOWLY内の「原発周辺広域」(文科省)の結果をもとに。

一貫した状態を維持しているのは、気圧配置によって変動する風ではなく、
その地に定常的に吹く風、そして、動かぬ山である。

福島第一原発にとっては、定常風は東からの海風である。
当然、原発上の空気は西側に押されるが、西側の山に当った空気は、高瀬川ではなく、
その北側のより大きな請戸川の谷に流れ込んでいる(データによる)。
請戸川は上流が北西に向かっているので、ここで北西走行の風の流れが形成される。

そして請戸川の源流部で、高太石山や白馬石山など800m以上の山に阻まれて、
北北西の飯舘村に流れ込む(西側の田村市は流入から逃れている)。
飯舘村の国道399号線に沿って、また北西走行に流れを変え、
花塚山(918m)や無垢路岐山 (672m)の東側を通って、
伊達市の古城山 (225m)・雨乞山(353m)・美幸山(477m)に囲まれた盆地状の所に達している。
この先は、福島中通り方向と宮城県の白石方向(ともに阿武隈川沿い)に分流しているようだ。

原発から出る放射線物質は、上空の偏西風に乗れば、当然、太平洋上に出て行くが、
地上付近の海風によって内陸に流される分は、
このように地形の影響をうけて(川の上を流れ、山に阻まれる)流れていく。

地表はまだ空気中の4倍

2011年04月01日 | 東日本大震災関連
関東での放射線計測はほとんどその必要性を感じなくなったが、
今朝、東京宅のベランダの桟にガイガーカウンターを1cm未満に近づけたら、とたんにガリガリいいだし、
それまで(空気中で)100nSv/hr前後だったのが、一気に500nSv/hr台に上がった。
やはり3月17日の計測と同じく、地表は堆積のため、空気中(地上1m)の4倍以上(約5倍)の値となっている。
この倍数関係は、17日の体験では複数の場所でほぼ同じだったので、各地に当てはめて問題はないと思う(ただし、駐車場で測定している所は、その4倍には達しないだろうが)。
堆積するのは、まだ原発からの飛散が続いているからで(平常時は、空気中と地表には差がない)、空気中の値が漸減している今後は、地表や土壌の堆積値を問題にした方がいい。

もちろん、真に問題にすべきなのは、倍数ではなく、値そのものであることは、もうご承知だと思うが、
上の倍数関係を失念することなく、特に地上の値がまだ多めの所では、
幼い子には、むやみに地面や壁面に触れさせず、手洗いをきちんとすること。
靴底の土なども玄関内に持ち込まない方がいい。
放射性物質を含んだ塵が舞い上がらないように、路面は丁寧に打ち水をするといい。