今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

SLOWLYより遅い政府決定

2011年04月07日 | 東日本大震災関連
放射線量計測リンク集(SLOWLY)は、1時間から半日後の実測値が一覧できる。
それを見れば、たとえば、
同じ県でも、地域によって放射線量の値がまったく異なるので、
風評被害を出さないためには、出荷制限などは県単位ではなく、地域単位にすべきという結論が自然に出ていた。

また、原発から同じ距離でも地域によって放射線量が全然違うので、距離ではなく、地域ごとに退避命令を出すべきで、
特に、飯舘村は距離が離れているわりに値が高いので、屋内退避より避難が望ましいもことも指摘していた(南相馬市はその逆)。

それから、これは逆にSLOWLY(観測網)の欠点なのだが、千葉県は観測点が東京湾側の市原しか値がなく、まるで問題がないかのようだったが、
シミュレーションを参考にすれば、太平洋側からの放射性物質の再流入の可能性があることを指摘しておいた。
そしたら、案の定、銚子市周辺で野菜が基準値を超えた。

以上のように、各地点の値を総合的に眺めていれば、おのずと意思決定ができるものだ。
つまり、今の政府の意思決定は、一週間以上前に実行できた内容だ。
SLOWLYより遅すぎる。
あまりに遅すぎる。

遅すぎるついでにいえば、義援金の配布をまだ実行していなかったのにはあきれる。
義援金は被災者への当座の生活資金のために送ったのであり、これで終りでもない
(本格復旧の資金は国家予算によるべき)。
義援金が集まり終ってから配分を検討する、などと悠長なことを考えいたのか…。

私は今後も義援金を送り続けるつもりだったが、
今の意思決定の停滞状況をみると、急いで義援金を出しても意味がないことがわかった。

非常時だからこそ、通常とは異なる思考回路での意思決定が必要なのに。