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骸骨巡礼 養老孟司

ヨーロッパの墓地や納骨堂を巡る旅のエッセイ集。写真が豊富で、しかも巻末にそれぞれの写真の解説が書かれていて、それを見たり読んだりするだけでとにかく面白い。エッセイの方は著者独特の言い回しで話があっちにいったりこっちにいったりで取り止めないが、これも独特の魅力を醸し出している。本書の中で、戦争というものは勝ちを経験した人、負けしか知らない人で戦争観が全く違うという著者の指摘は、自分のような両方知らない世代にはとても重く響いた。また、戦争犠牲者の骨を数千体並べた納骨堂の意味について、著者は分からないと言いつつ、しっかりそれを読者に伝えてくれている気がする。(「骸骨巡礼」 養老孟司、新潮文庫)
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