書評、その他
Future Watch 書評、その他
ドロレス・ハート サイン プレスリー映画
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赤めだか 立川談春
落語家の立川談春が修行時代・前座時代を綴ったエッセイ集で、人情話あり、笑いありの好著だ。落語は結構好きで、会社帰りの息抜きにも丁度良かったので、社会人に成り立ての頃、池袋の演芸場によく行った。その時からどちらかというと最後の方にでてくる名前を知っている真打ちよりも、まだあまり慣れていないような若手の落語の方が気楽に聞けて楽しかったのを覚えている。出演者よりも観客の方が少ない夜もよくあったが、そんな時はそうした若手の話の方が気楽に聞けたからだったと思う。この本を読むと「前座は人前で落語をすることを許されていない」ということなので、あのとき見た「こんなに下手で大丈夫か?」と思うような出演者も、この本に書かれている前座よりは上手な落語家だったことになる。落語家の道のりの大変さが良くわかる。落語家の世界がよく判って大変面白く、古典落語を久しぶりに聞きに行きたいなぁという思いが募る。それにしてもTVでみるとアクの強いあまり好きなタイプでない「立川談志」の人間としての真っ当さ、弟子思いのやさしさが全編から立ち上ってくる。(「赤めだか」立川談春、扶桑社)
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マイク・モダノ サイン NHL
個人的には、彼のコレクティブルに対しては特別の思いがある。96年アッパーデッキ社が、世界で初めて選手のジャージ入りのホッケー・カードを6種類ほど製造した。その中の1枚であるモダノのジャージを入手したのが、私が最初に手にしたコレクティブルだったからである。今はもう手放してしまったが、そのデザインの良さは秀逸であった。彼のサインは、名字・名前が横一線につながっており、あまりうまいとは言えないが、結構個性的で面白い。
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ジョーカー・ゲーム 柳広司
戦前の日本の諜報機関「D機関」を巡る5つの短編からなる本書だが、ただのスパイ小説でもミステリーでもない。スパイという職業を突き詰めていくとどうなるか、その究極の世界がいろいろなシチュエーションで描かれていて、1つ1つの話が大変面白い。また、D機関を操る「魔王」と呼ばれる結城中佐の悪魔的な活躍のすごさ、戦前のセピア色の世界の叙情、謎解きの面白さ等、いくつもの魅力を存分に楽しめる大傑作だと思う。結城中佐の超人的な暗躍を活躍をまだまだ読みたい、たったの5話ではまだ読み足りない、是非シリーズ化して欲しい。(「ジョーカー・ゲーム」柳広司、角川書店)
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ブルームーン・オドム サイン MLB
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ボビー・クラーク サイン NHL
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カラット探偵事務所の事件簿 乾くるみ
あの心底驚かされた「イニシエーション・ラブ」の作者による最新作ということで、アッと驚く仕掛けを期待して読んだのだが、それなりに楽しかった。「あのイニシエーションラブの乾くるみだから何かやってくるだろう」という期待に答えようとするあまり、やや無理筋のような仕掛けも見受けられるが、期待に答えようとする真摯な態度は実に立派である。また4つ目の短編「別荘写真事件」には正直びっくりした。短編が6つ収められている本書、最初の3つまで読んで「軽い本だなぁ」「こんなもんかなぁ」と思っていたら、この4つ目の話にきて本当に「なんだこれは?」という感じだ。作者の頭には「こんな話を書いたら読者から怒られるのではないか」という心配はなかったのだろうか。これだけ読者をおちょくった「小説」も珍しい。私としては「怒る」というよりも、とにかくこういう小説を書くユーモア感覚に脱帽だ。(「カラット探偵事務所の事件簿」乾くるみ、PHP研究所)
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アンナ・クルニコア サイン テニス
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ジセラ・ダルコ サイン テニス
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世紀末画廊 澁澤龍彦
澁澤龍彦の河出文庫の芸術評論の本は学生時代から彼が亡くなるまでに30冊以上は読んだだろうか、あらかた全部読んだと思っていたが、本書の裏表紙の文庫ででている本の一覧をみたら49冊もあり、記憶にない題名のものも多かった。いつのまにこんなに刊行されていたのだろう。おそらく澁澤の熱狂的なファンの要望に応えて、死後も少しずついろいろな形で刊行され続けていたのだろう。そうした時間の隙間を埋めたいという気持ちで読んだ本書だが、独特のぺダンチックな文体に久しぶりに接し、本当に懐かしい思いがした。絵画や文学が奔放に語られ、全く知らない画家や作家の名前がたくさん出てくるのだが、それでも澁澤の思考を追いかけるのは本当に楽しくて懐かしい体験だ。
但し、読んでいて思ったのだが、今の読み方は学生時代とはかなり違うように感じる。昔より、彼の思考回路が良く判るような気がするのだ。彼がこうした文章を書いた年齢と同じ年代になったからかもしれない。読んでいて特に面白かったのは、「シュルレアリズム、熱狂の探求」の章だ。その中でも「幻想美術とはなにか」は、今だからわかる感覚もあって本当に面白い。
それからもう1つ読み方の大きな違いは、全く知らない画家のことが書かれていて、どういう作品を残した画家か知りたくなった時、インターネットで簡単にその画家の作品を簡単に調べられるようになったことだ。学生の時は、それを想像で補いながら読んでいたのだろう。インターネットで調べていて1つ驚いたのは、渋沢が語る、私の知らないいろいろ画家や作家が意外なほど最近の人だということだ。中世の芸術や象徴派が彼の興味の中心だとの思い込みもあったのだが、彼は80年代の芸術家を80年代に語っていたのだ。道理で知らない名前が多いはずだが、その現代性には舌を巻かざるを得ない。(「世紀末画廊」澁澤龍彦、河出文庫)
但し、読んでいて思ったのだが、今の読み方は学生時代とはかなり違うように感じる。昔より、彼の思考回路が良く判るような気がするのだ。彼がこうした文章を書いた年齢と同じ年代になったからかもしれない。読んでいて特に面白かったのは、「シュルレアリズム、熱狂の探求」の章だ。その中でも「幻想美術とはなにか」は、今だからわかる感覚もあって本当に面白い。
それからもう1つ読み方の大きな違いは、全く知らない画家のことが書かれていて、どういう作品を残した画家か知りたくなった時、インターネットで簡単にその画家の作品を簡単に調べられるようになったことだ。学生の時は、それを想像で補いながら読んでいたのだろう。インターネットで調べていて1つ驚いたのは、渋沢が語る、私の知らないいろいろ画家や作家が意外なほど最近の人だということだ。中世の芸術や象徴派が彼の興味の中心だとの思い込みもあったのだが、彼は80年代の芸術家を80年代に語っていたのだ。道理で知らない名前が多いはずだが、その現代性には舌を巻かざるを得ない。(「世紀末画廊」澁澤龍彦、河出文庫)
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キース・カチャック サイン NHL
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ショーン・フィギンス サイン MLB
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カラスの親指 道尾秀介
作者の本の特徴である後半のどんでん返しは本書でも健在だったが、あまり驚きはなかった。作者のそうした手法に慣れてしまったせいか、明示的に予想できていたわけではないにもかかわらず、あまり大きな驚きではなかった。もう1つのあまり驚かなかった理由は、どんでん返しの性格である。どんでん返しには2通りあって、1つは読者をその書きぶり・言葉遣いで間違った理解に誘導しておいて、最後に種明かしするという類のトリックである。例えば、「彼」という指示代名詞を使って記述し、読者には「彼=登場人物A」と思わせておいて、実は「彼=登場人物Bでした」と種明かしするようなトリックである。この場合、騙されているのは読者のみで、語り手は同じ事象を別の内容のものと理解していることになる。もう1つのどんでん返しは、謎が語り手にとっても未知のものであるようなトリックである。両方とも、あまりやりすぎると「アンフェア」とのそしりを受けるが、読者にとっての「騙された」という思いは、前者の方がかなり大きい。前者の方が、書く方としても難しく、読者もあまりそうしたトリックに慣れていないので、驚きも大きいのだと思われる。私としては、本書の作者は「乾くるみ」と並んで前者のトリックの第一人者というイメージがあったので、本書のような後者のトリックでは物足りないと感じてしまったのではないかと思う。内容的には、完全なハッピーエンドなのだが、こうした話が読んでいて不自然に感じられない社会には恐ろしさを感じざるを得ない。(「カラスの親指」道尾秀介、講談社)
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フランク・マホブリッチ サイン NHL
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アンジェリーク・ケ-バー サイン テニス
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