書評、その他
Future Watch 書評、その他
松坂大輔 サイン MLB
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2008年に読んだ本 ベスト10
2008年にこのブログで取り上げた本は138冊。読んだが取り上げられなかった本を含めれば、目標の150冊は超えているから、2007年の数字は下回ったものの、まずまずの数字だ。2008年に読んだ本のベスト10は以下の通りです。
①獣の奏者(上・下)(上橋菜穂子)講談社
叙情と冒険を併せ持った美しい異世界ファンタジーで、本当に寝るのを忘れて
読みふけってしまった。どこかで作者が、自らを「現在スランプ中」と言って
いた。本書のような傑作を書いてしまうと、次がなかなか踏み出せないのは判
るような気がする。
②ジョーカーゲーム(柳弘司)角川書店
不思議な雰囲気を持った作品で、まだまだ謎も多い。続編への期待度がとにか
く大きな作品だ。
③青年のための読書クラブ(桜庭一樹)新潮社
直木賞を受賞した作者の作品のなかで最も面白い作品だと思う。この作品と
「赤朽葉家…」の2作品については、昔のライトノベルの作風と、最近の純文
学的な作品の中間にある作品と位置づけられると思うが、そのバランスが好き
なのかもしれない。
④黄金の王・白銀の王(沢村凛)幻冬舎
異世界ファンタジーの幅の広さを認識させてくれた1冊。面白いこともさるこ
とながら、独特の世界に浸っていることの心地よさが際だっていた。
⑤映画篇(金城一紀)集英社
いろいろなバラエティを持った短編集でどれも良かったが、何と言っても最後
の短編のすばらしさには脱帽。深刻なテーマを読者に投げかけるような作品の
なかに納められたほのぼのとした本作品には心がジーンとくる。
⑥有頂天家族(森見登美彦)幻冬舎
とにかく面白くてこちらも続編が気になる作品である。ただしこのテンション
がずっと続くとしたら、どこまでいってしまうのか、それはそれで怖い。
⑦告白(湊かなえ)双葉社
当初は第1章だけの作品だったというのが信じられないくらい、第2章以下の
展開がすごい。いろいろ評価が分かれる作品かもしれないが、私としては高く
評価したい作品だ。
⑧ワンダフルライフ(スティーブン・ジェイ・グールド)早川書房
本年最も読み応えのあった作品。本書に出てくる生物たちの奇妙な姿がなかな
か頭から離れなかった。
⑨ハリーポッターと死の秘宝(J・K・ローリング)静山社
長いシリーズの最終章ということで、これまで楽しませてもらったことにとに
かく感謝したい。
⑩知らなかった!驚いた!日本全国県境の謎(浅井建爾)実業之日本社
いろいろ書かれている事実も面白かったが、私が最も印象に残ったのは、この
本に書かれた日本中で県境を巡る大騒動が勃発していたという事実を通じて判
った「明治時代初期の混乱」「明治政府の苦労」である。道州制の帰趨が気に
なるところである。
次に2008年読んだ文庫本から特に印象に残ったものを3冊。
①聖母の部隊(酒見賢一)ハルキ文庫
名作「エンダーのゲーム」を彷彿とさせる内容のSFだが、それ以上に救いの
ない世界に語るべき言葉がない。桜庭一樹の推薦本で、この本を推薦してくれ
たことで、私のなかでの彼女の評価はさらに高まった。
②イニシエーション・ラブ(乾くるみ)文春文庫
最後の結末の衝撃は、そうそう体験できるものではない。私にとって作者の本
はこの本が最初だった。それで特にそう思ったのかもしれない。乾くるみを未
読の方は、是非この作品から読まれることをおすすめします。
③マイナス・ゼロ(広瀬隆)集英社文庫
絶版になって久しい「幻の名作」ということで、かなりのプレミアムを払って
「初版本」を入手して読んだのだが、その直後に文庫で再び刊行され「幻の名
作」でなくなってしまった。でも期待に違わず面白かった。
①獣の奏者(上・下)(上橋菜穂子)講談社
叙情と冒険を併せ持った美しい異世界ファンタジーで、本当に寝るのを忘れて
読みふけってしまった。どこかで作者が、自らを「現在スランプ中」と言って
いた。本書のような傑作を書いてしまうと、次がなかなか踏み出せないのは判
るような気がする。
②ジョーカーゲーム(柳弘司)角川書店
不思議な雰囲気を持った作品で、まだまだ謎も多い。続編への期待度がとにか
く大きな作品だ。
③青年のための読書クラブ(桜庭一樹)新潮社
直木賞を受賞した作者の作品のなかで最も面白い作品だと思う。この作品と
「赤朽葉家…」の2作品については、昔のライトノベルの作風と、最近の純文
学的な作品の中間にある作品と位置づけられると思うが、そのバランスが好き
なのかもしれない。
④黄金の王・白銀の王(沢村凛)幻冬舎
異世界ファンタジーの幅の広さを認識させてくれた1冊。面白いこともさるこ
とながら、独特の世界に浸っていることの心地よさが際だっていた。
⑤映画篇(金城一紀)集英社
いろいろなバラエティを持った短編集でどれも良かったが、何と言っても最後
の短編のすばらしさには脱帽。深刻なテーマを読者に投げかけるような作品の
なかに納められたほのぼのとした本作品には心がジーンとくる。
⑥有頂天家族(森見登美彦)幻冬舎
とにかく面白くてこちらも続編が気になる作品である。ただしこのテンション
がずっと続くとしたら、どこまでいってしまうのか、それはそれで怖い。
⑦告白(湊かなえ)双葉社
当初は第1章だけの作品だったというのが信じられないくらい、第2章以下の
展開がすごい。いろいろ評価が分かれる作品かもしれないが、私としては高く
評価したい作品だ。
⑧ワンダフルライフ(スティーブン・ジェイ・グールド)早川書房
本年最も読み応えのあった作品。本書に出てくる生物たちの奇妙な姿がなかな
か頭から離れなかった。
⑨ハリーポッターと死の秘宝(J・K・ローリング)静山社
長いシリーズの最終章ということで、これまで楽しませてもらったことにとに
かく感謝したい。
⑩知らなかった!驚いた!日本全国県境の謎(浅井建爾)実業之日本社
いろいろ書かれている事実も面白かったが、私が最も印象に残ったのは、この
本に書かれた日本中で県境を巡る大騒動が勃発していたという事実を通じて判
った「明治時代初期の混乱」「明治政府の苦労」である。道州制の帰趨が気に
なるところである。
次に2008年読んだ文庫本から特に印象に残ったものを3冊。
①聖母の部隊(酒見賢一)ハルキ文庫
名作「エンダーのゲーム」を彷彿とさせる内容のSFだが、それ以上に救いの
ない世界に語るべき言葉がない。桜庭一樹の推薦本で、この本を推薦してくれ
たことで、私のなかでの彼女の評価はさらに高まった。
②イニシエーション・ラブ(乾くるみ)文春文庫
最後の結末の衝撃は、そうそう体験できるものではない。私にとって作者の本
はこの本が最初だった。それで特にそう思ったのかもしれない。乾くるみを未
読の方は、是非この作品から読まれることをおすすめします。
③マイナス・ゼロ(広瀬隆)集英社文庫
絶版になって久しい「幻の名作」ということで、かなりのプレミアムを払って
「初版本」を入手して読んだのだが、その直後に文庫で再び刊行され「幻の名
作」でなくなってしまった。でも期待に違わず面白かった。
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ハリー・ポッター コイン
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ヘレナ・ボナム・カーター サイン ハリーポッター
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ピーター・ブダイ ジャージ NHL
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ファミリー・ポートレート 桜庭一樹
作者の最新作である本書は、第一部「ファミリーポートレート」第2部「セルフポートレート」という2部構成になっている。内容も時間軸も連続しているのだが、後半を読み進めるうちに別の作品のようになっていく。第一部は直木賞受賞の「私の男」と類似性の高い内容だ。前作が「男女の親子」本作が「同性の親子」という違いはあるものの、極めて特殊な親子関係が描かれている。そして後半の第2部では、内容が徐々に内省的になっていき、終盤になるとほとんど自伝か日記のようになっていく。ただし、第一部と連続したフィクションであり、その点で「私小説」とは全く趣は違う。少しずつ作風・想定読者を変化させ続けている作者だが、本作のなかでまた変化しているように見えるし、直木賞を受賞した路線に止まらずさらにどのように進化していこうかと試行錯誤しているようにも見える。個人的には、「赤朽葉家…」とか「青年のための…」あたりのライト・ノベル的な要素を残した作品に近いところ逆戻りして欲しいとも思うのだが、そうした期待とこの作家の思いは全く別のようだ。陳腐な言い方だが、作者は現代人の心の中の「荒野」を彷徨っている。だから作者にとってはどんな内容でも作風でもかまわないのかも知れない。以前作者の作品を読んで「大きなリスクを背負って書いている」と感じたことを思い出したが、この作品は、その点からもそのリスクの内容、リスクの大きさが良く判る。大変危ない領域に踏み込んでしまっているようにも思えるのが気になる。これまでの軌跡は良く判った。これからどこに向かって動き出すのか期待と不安を持って見守りたい。(「ファミリー・ポートレート」桜庭一樹、講談社)
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ジョニー・ワイズミューラー 衣装 ターザン
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ダレン・マッカーティー ジャージ NHL
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バート・ウォード 衣装 ロビン バットマン
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クリスティン・リッター サイン ギア・グッドマン ヴェロニカ・マーズ
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ダニエル・クレイグ 衣装 ジェームズ・ボンド 007
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エデンの命題 島田荘司
表題作と「ヘルター・スケルター」の中編2編を収録した本書。作者の本は何冊か読んだことがあるはずなのだが、題名などがあまり記憶にない。あまり特徴のないミステリーだったからか、それとも決定的な代表作のようなものがないからかは判らないが、題名と作者を結びつける記憶があまりないのだ。また最近では、日本の「本格ミステリー」の教祖的存在ということの方が有名になってしまっているようにも思われる。本書を読むと、そうした印象が何かの間違いのような気がしてくる。作者の作風が変わったのだろうか。ここに収められた中編2編はいずれも、本格ミステリーではなく、ペダンチックな語り口が際だつSFだ。その濃厚さに教祖的な要素が十分に表れているようで面白い。また、「ヘルター…」でシャロン・テート暗殺や集団自殺で有名な新興宗教の教祖チャールズ・マンソンを扱っているのも、自分が教祖的な存在になっていることを意識しているようで面白い。(「エデンの命題」島田荘治、光文社文庫)
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キアラ・ザニ サイン メレーナ スターゲートアトランティス
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マーク・プライアー サイン MLB
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転職は1億円損をする 石渡領司
最近読んだ「就活のバカヤロー」が面白かったので、著者の本をもう1冊と思い、本書を読んでみた。こちらは、「就活‥」ほどインパクトはないが、「就活‥」以上に数字や事例に基づいた地道な分析や著述が面白かった。特に「就職情報サイトの登録情報が転職情報に流用されている疑いがある」との指摘は、今の就職を巡る問題の本質を突いたような指摘で大変興味深かった。もし本当であれば、企業にしてみれば「就職サイトでお金をとられた上に(情報の流用で)人材流出に悩まされる」という許しがたい状況ということになる。この着眼点はよく知られた話なのかもしれないが、私には初耳だったので大変面白かった。(「転職は1億円損をする」石渡領司、角川oneテーマ21)
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