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暗黒ディズニー入門 高橋ヨシキ
子どもから大人まで、全ての人に夢を与える「ディズニー」の作品や施設。その頭に「暗黒」という言葉がついているのだから、これは一般には知られていないディズニーの商業主義であるとか現場のブラック企業振りといった暗部を暴露した「告発本」のようなものかと思って読み始めたのだが、実際は全くそうした本ではなかった。当然、あまり知られていない実情を語る部分に「知らなきゃよかった」的な記述が多少あるのは確かだが、大半は、ディズニーの映画とアトラクションの進化史だ。記述の中で特に印象的なのは「ディズニー」という企業と映画技術の進歩との関係、映画史そのものの分かりやすい解説だ。世界の最先端を行く日本のアニメがかつてこうした流れをずっと追いかけてきたんだと思うとある種の感慨を覚える。本書に登場する映画で実際に見たことのある作品は数本しかないが、「トゥモローランド」とか「ダンボ」とかいくつかの映画を見てみたくなった。(「暗黒ディズニー入門」 高橋ヨシキ、コア新書)
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