意外と花が楽しめた

2014-09-08 23:37:47 |  南アルプスのおはな・し
南アルプスのお話(二)

北岳は高山植物がたくさん咲く花の山だそう。
ガイドブックを読むかぎり、キタダケソウをはじめ初夏から盛夏にかけてが多いのだと思っていた。
今回歩いたのは晩夏、もしくは初秋の季節。
残念だが花はあまり期待していなかった。
天気が良くて、高山の山並みが眺められればそれでOKと思って来た。

<シシウド>


ところが、秋の花をたくさんたくさん見ることができ、うれしい誤算。
さすがに二番花、三番花がほとんどだが、夏の花の名残りも残る。
シシウドなど花期の長い花はまだつぼみの株もあった。
うれしうれし。
写真撮影の時間を一日の行動スケジュールに組み込んでおいて良かった。

<トウヤクリンドウ>


北岳へは大樺沢を二俣から右俣コースで小太郎尾根分岐まで上った。
この右俣の道が一番花が多かった。
最近はシカの食害で花は少なくなったらしいのだが、これで少ないのかという感じ。
途中一部網を張ってシカの侵入を防ぎ、植生復元を試みている場所があった。
その中と外ではぜんぜん花の密度が違い、昔は辺り一帯こんなに咲いていたのかと驚く。
今回のコース中、上記以外の場所でもそこここに花が見られ、高山の景色とともに目を存分に楽しませてくれた。

<ウサギギクと登山道>


小太郎尾根分岐から稜線に出ると植生が変わる。
皆地べたに張り付く様に生え、小さな花が多くなる。
そこから大門沢下降点まで3000m前後の稜線を行く。
同じような花が観察できた。
数はやはり北岳付近が多く、間ノ岳は少なめ、農鳥岳では山頂を南側に降りてすぐの所で私の足を止める高山植物の群落があった。

<コバノコゴメグサ>


大門沢下降点からの樹林帯では大きな株の花が再び現れる。
こちらは標高を下げるにつれ、花よりもキノコが多く見られるようになる。
これは秋ならではか?
名前が全然分からないが、花と同じく色とりどり、様々な形態のものがニョキッとか、プ二ッとか、ヒョロッと生えていた。
目立たないので気を付けて歩かないと見逃してしまう。
茶色い落ち葉の上に視線を滑らせ、見つけては喜びその容姿をカメラに収めた。
キノコの写真は後の記事で。

<トリカブト>


いやあ、登山口から下山口まで楽しませてくれた。