鋳鉄って何?

2018-09-08 01:53:05 | その他旅行き
生野銀山を出た後、近くの関連史跡を続けて見学した。
日本遺産に認定されたらしい鉱石の道と名付けられた、明延鉱山、神子畑鉱山、生野銀山間の輸送路。
明治大正時代、最盛期の頃、馬車やトロッコで採掘した鉱石を運んだ歴史ある道だそうだ。
その一部、河岸に石を積み上げ作ったトロッコ道。



なんかのTVで紹介されてるのを見て、ここは見てみたいなと思っていたところだ。
鉄道史跡と言えるだろうが、残念ながら線路が残ってるわけではない。
今の線路みたいな敷設物はイメージアップするためのものか。
石積みは当時のものらしい。



その後、車で移動。
神子畑選鉱場跡への途中に神子畑鋳鉄橋という、とても古い鉄製の橋があった。
鉱石の道での物資の行き来を支えるため、明治時代にかけられたもの。
名前の通り鋳鉄という鉄製の橋だとか。
鋳鉄でのみ作られた橋としては日本最古だそう。



鋳鉄というのは炭素を多く含む鉄で、炭素の少ない鋼鉄より脆いらしい。
鋼鉄の大量生産方法が発明された現在では、鋳鉄で鉄橋が作られることはないそうだ。
欄干など、丸みを帯びて柔らかな雰囲気。
昔の橋らしく、親柱は凝った造りだ。



当時の最新建造技術が投入された橋がこんな山の中にあるなんて不思議だが、最新の技術はその時々でもっとも必要とされるところで使われるものだ。
明治の時代、金属鉱物採鉱というものがどれだけ重要視されていたかが窺える。