活火山

2016-07-06 00:11:56 |  北海道の…
今回の北海道旅行では二つの山に登った。
雌阿寒岳と十勝岳。
まずは百名山からだよなという安易な思考と、体力的側面から決定。
決めた後気付いたのだが、二つとも活火山だった。

<観測機器 : 於 雌阿寒岳>


入山規制されているかもしれないので、登山可能か直前に気象庁のHPを調べた。
どちらの山も噴火警戒レベル1で登山に制限はなかった。
しかし現場では随分と扱いが違っていた。
雌阿寒岳には1合毎に指標が立っているのだが、各箇所その横に注意を促す立札が設置されていたのだ。

<最後通告 : 於 雌阿寒岳>


「雌阿寒岳は活火山であることに留意して異常を感じたらすぐ下山すること」
「ここから1km圏内に入るので噴火が始まれば噴石が到達する恐れがあること」
「ここから500m圏内に入るので噴火を知らせる放送があったらザックを頭上に掲げて噴石を避けできるだけ早く逃げること」
「ここから頂上までは噴火を知らせる放送の音が届かないエリアに入るので早々に通り抜けること」
といったようなことが書かれていた。

<火口壁 : 於 雌阿寒岳>


ええ、そうなの?
山頂で火口の眺めを楽しみながらお昼ご飯を食べられないじゃない。
まあ確かに火口を覗き込んでる時に噴火されたら生きて帰れない。
御嶽山の教訓を活かすべく対応されているのだろう。

<火口 : 於 雌阿寒岳>


山頂の火口は複数あって複雑な地形。
2ヶ所から白い火山ガス混じりの水蒸気を噴出していた。
小さい方の噴出口からは吹き出す音がシューシューと響き、大きい方は無音でモクモクとガスを立ち上らせていた。
忠告に従い火口の縁を回り、山頂滞在を30秒で終え、写真を撮りつつ撮りつつ歩き続けて6合目まで一気に降りる。
となりにそびえる阿寒富士を眺め昼食にした。

<胸突く登山道 : 於 十勝岳>


十勝岳も同じように立札がいくつもあるのかと思いきや、こちらは登山口の望岳台に火口からの距離を示す地図と活火山であることに留意するよう書かれているだろう看板が一つ設置されているだけだった。
十勝岳もやはり2ヶ所から火山ガスを噴出しており、雌阿寒岳と同じ感じなのに、この扱いの差はなんだろう。
危険危険と言われないと危機感は薄まるようで、十勝岳では山頂でおにぎりを食べ、眠気に襲われたので膝を抱いてしばし眠った。
一時間は居たろう。

<火口原 : 於 十勝岳>


十勝岳も複式火山で火口をいくつも持っている。
山頂直下の登山道はその火口と火口の間にあり、火口原と言うのだろうか平たいほぼ傾斜のない道を歩く。
小さな軽石のキレイに降り積もったスコリアや巨大な口を開く火口を見ていると、この足の下に熱いマグマがたぎっていてこんな地形を作るのだというそのエネルギーの大きさが空恐ろしかった。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿