長屋でのこと

2020-10-08 06:39:05 | その他旅行き
KYOTOGRAPHIE 2020 2-2

KG+SELECTの次に向かった会場は、マリアン・ティーウェンと福島あつしの展示がある伊藤佑 町家。
初めて有料の展示を鑑賞。
マリアン・ティーウェンは建物内部を破壊して再構築する芸術家だそうで、今回は京町家をその対象にしている。
現地で建物を見たが、町家という言葉からイメージする家よりまだ新しく、長屋と言ったほうが似つかわしい細長い建物だった。
取り壊し予定があるそうで、作品展示後は作品もろとも撤去されるそうだ。
確かに外側は普通で、もう人は住んで無いんだろうなという雰囲気は滲ませているものの、その辺の家と変わりない。
しかし、中に入ると瓦礫が別の意味を持った形状に積み上げられ、住まいとしての機能は失われていた。
これの写真を撮って記録に残し、作品とするそうだ。



約20分の見学ツアーが組まれていて、作品そのものや製作過程のエピソードなどをガイドの方が説明してくれる。
内部撮影はカメラはダメで、携帯電話やスマホなら良いという、その差異がよく分からない制限事項がある。
廃墟好きなので、同じような匂いがする作品で面白かった。
見学ツアーは事前予約もできるようだが、その日は平日で、予約無しでもすぐ次の回のツアーに入れた。
土日なら混み具合は分からないが、予約しておいた方が良さそうだ。
同じ長屋の別の住戸には、過去の写真作品が展示されていた。
コンクリートの建物で、同じように別の何かに変貌した室内が写されていた。



長屋の別住戸には福島あつしの作品が展示されていた。
この方は前年のKG+SELECTのグランプリ受賞者で、今年度のKYOTOGRAPHIEでの展覧会開催権を獲得された方。
高齢者の住まいへ弁当配達の仕事をしつつ、彼らを撮影した作品。
展示に4室を使い、ステートメントを各所にちりばめ、撮影とともに彷徨い到達した認識が綴られている。
写真で表現したかったものが素直に伝わってくる、よく考えられた展示だった。
写真の編み方を勉強させてもらった。



これら見学後、後2ヶ所で展示鑑賞した。
こちらは私には難解で、あまりコメントできないので記事記載は省略。
多分これで今年の訪展は終了。
開催期間は2020年10月18日まで。



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