上高地の奥地から

2017-08-12 20:55:36 |  常念山脈縦走

山行き五日目の続き。
徳沢に降りると芝生の広場があって、Tシャツのお兄ちゃんと白いワンピースのお嬢さんがベンチに座っていた。
下界に降りてきたんだなあ。
広場の横にある徳澤園の食堂でお昼を食べることにした。
メニューを見ると生ビールがあるではないか。
これは飲むしかない。
明るいテラス席を確保して、無事の下山祝いとひとり乾杯した。



食事は手作りカレーをいただいた。
ゴロリと入った肉片を噛みしだき、ビールをやる。
それなりに汗をかいたので、喉の渇きを潤す感が素晴らしい。
食後にはホットコーヒーを飲んで、しばしゆっくりとくつろぐ。
これを山中でやりたかったのだが、いろんな条件が揃わないと難しいんだと分かった。
まあここもまだ山中といえば山中だ。
こんな心地良い時を得られたのだから、贅沢は言うまい。



周りを歩いてる人はほとんどが登山者だ。
みんなどこに登ったのかな。
さて河童橋まではまだ距離がある。
汗の乾いた背中にザックを負い直し、再出発した。
平たく歩きやすくなった道の側を流れる川の水がきれいだ。
上高地色である。



梓川に出、治山工事をしている川原の横から後ろを振り返ると、谷間の向こう遠くに大天井岳が見えた。
あそこから歩いて来たのね。
歩いてきた山が見えたのはここが最後。
明神までの道は車の通れる広さの未舗装道が、平たく明るい樹林帯の中を延々貫いている。
さすがにこの道を歩く人は山中より多く、前から時々歩いてくる。
みんなどこに登りに行くのだろう。



明神に着いて明神館のベンチでザックを降ろし肩を休めていると、後ろからも次々と下山者がやって来て追い抜いていく。
蝶ヶ岳から降りて来る人はほとんどいないはずなので、槍沢や涸沢からだろう。
穂高側は夏山シーズン前でもそれなりに入山者がいるようだ。
明神池の方へ入って行くと登山者は数を減らし、観光客がほとんどになった。
登山者は梓川の左岸を黙々と歩くようだ。
私はザックを背負った観光客だから右岸を歩くのだ。



外国人の方が結構な割合でいてちょっとびっくりした。
日本にやって来る外国人観光客はすごい勢いで増加してるそうだから、こんな山奥にも遊びに来るんだね。
しばらく行くと緑に囲まれた鳥居が現れた。
山中に大きな鳥居があると変な感じだ。
まず穂高神社奥宮にお詣り。
穂高神社?
そういえば山行き初日、穂高駅での時間待ちで穂高神社にお詣りしたのを思い出した。
無事に帰ってこれたお礼をしておいた。



明神池の見学には300円が必要。
澄んだ水を湛えた池で、背後の緑の映り込みや流れ出す川の流れが意外と絵になる、というか面白い写真になった。
池の辺りはそうでもないが、奥に入っていくと足元が悪く、ほぼ登山道である。
観光で来た人は難渋しそうだ。
撮影に予定より時間を使ってしまった。











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