ほととぎす 鳴きつる方を ながむれば ただ有明の 月ぞ残れる
歌意: ほととぎすが鳴いた方をながめると、
そこにはただ有明の月が残っているだけである。
作者: 後徳大寺左大臣(ごとくだいじの さだいじん)
1139~1191 藤原実定。
右大臣藤原公能の子。管弦や今様にも優れている。
季節の推移に敏感な王朝の人々は、夏の到来を告げるほととぎすを愛し、
特にその初音を夜を明かして待つことも多かったという。
この鳥は夜明け前のまだ暗い時分に鳴くことが多かったのである。
上二句はようやくそれを聞くことが出来た喜びが詠まれている。
即座に鳴き声がした方角を眺めてみると、すでにその姿は無く、
ただ初夏の「有明の月」が目に入ってくる、というのである。
※参考 文英堂 「原色小倉百人一首」
あっという間に9月もおしまい・・・
今年もあと3ヶ月。月日はどんどん過ぎていきますネ・・・
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