嘆けとて 月やはものを 思はする かこち顔なる わが涙かな
歌意: 嘆けといって月が私にもの思いをさせるのか、いやそうではない。
それなのに、月のせいだとばかりに言いがかりをつけるように、流れる私の涙であるよ。
作者: 西行法師(さいぎょうほうし)
1118~1190 俗名 佐藤義清(さとうのりきよ)
23歳で出家。諸国を行脚する。天性の歌人と称される。家集に『山家集』がある。
作者の西行は出家者でありながら、意外なことに作品には恋の歌が多い。
月と恋を結びつけた作品も少なくない。
この歌は「月前恋」を詠んだ、題詠の歌である。
月を見ていると、おのずと溢れてくる涙。月のせいであるかのようにその罪を押しつけてみる。
しかし、実は叶わぬ恋の嘆きゆえの悲しみの涙がこみ上げているというのである。
※月 平安時代の初め頃から、月を見る事は忌むべきこと、という考え方もあった。
当時の人々が愛読した唐の詩人・白楽天の『白氏文集』などの影響とも思われる。
月を見ていると知らず知らずにもの思いをかかえこむという発想は、和歌にも物語にも多く見られる。
※参考 文英堂 「原色小倉百人一首」
2011年9月にアップした「月」の画像
現代人はどうでしょうか・・・月を見て何を思いますか~
私は・・・いつもウサギを探していますが、ウサギが見えてこなくて・・・
早いもので、2月ももうおしまいです。
三寒四温、と言いますが、このところの気温は三寒四寒という感じ・・・
暑さ寒さも彼岸まで、この寒さもあと少しでしょうか。
早く暖かくなってほしいです
そして、今日は書道講師の日。
毎月3週目からは翌月の課題の練習ですが、学年最後の課題になります。
6年生の生徒さんは、中学校で運動の部活に入りたいそうで、3時半の稽古には来られないので退会する予定。
一生懸命書いていますが、心は中学校への希望でいっぱいの様子。
とても上手で、画仙紙では大きな賞も頂いたので、これからも続けて欲しいのですが・・・
最後まで気を抜かず指導していきます。
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