嵐吹く 三室の山の もみぢ葉は 竜田の川の 錦なりけり
歌意: 嵐の吹き下ろす三室の山のもみじ葉は、
竜田の川の錦なのだった。
作者: 能因法師(988~?) 俗名 橘永(たちばなのながやす)
歌、特に歌枕に異様なまでの関心を抱いた。
『後拾遺集』の詞書に、
「永承四年内裏歌合に詠める」とある、題詠の歌である。
題は「紅葉」
この歌合は宮中では六十余年ぶりのもので、後冷泉天皇の主催で行われた。
紅葉を錦に見立てて、
上の句に「三室の山」(大和国(奈良県)生駒郡斑鳩町にある神南備山のこと)
下の句に「竜田の川」(生駒郡を流れる川。三室山の東の麓を流れる)という、
紅葉で名高い二つの地名を配して、山と川を対照させている。
嵐によって散らされた三室の山の「もみぢ葉」が、
竜田川の「錦」としてよみがえるとしたところにも、
この歌独特のおもしろさがうかがえる。
※参考 文英堂 「原色小倉百人一首」
今回のコラボは「紅葉」
ちょうど紅葉の時期なので・・・京都の紅葉を。
嵐山・天龍寺のモミジ
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