
平目・鮃(ヒラメ)



【語源】

平目の語源は平たい体つきと、表側に二つ目が並んでいる事から
きている。しかし、ヒラメの「メ」は物を見る目のことではなく
魚を意味しているとも言われ、はっきりした語源はわからない。




【旬】

平目の旬は冬。寒平目とも言われ有名。

3月に入ると、身がやせてきて猫さえまたぐと言う意味から、
春の平目は「猫またぎ」とも言われる。

「知恵のなさ 四月平目の 刺身なり」という川柳も詠まれて
います。







【うんちく】

「左ヒラメの右カレイ」とよく言われます。


つまり、目のあるほうを表にし、背を上、腹を下に置いた時、
頭(目)の位置が左にくるのが平目。右にくるのが鰈(カレイ)です。

しかし、これには例外もあり、ヌマガレイなどは、左に目が
きます。・・・・・ややこしい!



この平目・・・実はすごく獰猛な魚。砂地に身を隠し、よってきた
魚をひと呑みにします。これを平目の「居食い」といいます。

また、釣り上げられた時には、漁師さん・釣り人の手をかじるほど
獰猛。青森県で「テックイ」と呼ばれるのはこの為。

一方、獰猛ではありますが小心者でもあります。
釣り人の間では、「平め40」と言います。
最初の小さなアタリから、40数えてから合わせろという教訓。

餌をくわえても一気に呑み込まず、じっと様子をうかがっている
用心深い魚です。







【ブランド・産地】

ブランド化はされていない様である。天然物の主要産地は、
青森県と北海道。しかし、流通している85%強は養殖もの。

近年、養殖技術も上がり、非常に美味しくなりました。
鮮度と、脂ののりでは、確実に天然物を凌駕します。

ちなみに、天然と養殖の見分け方は、裏が真っ白なのが天然。
裏に黒い斑点があるのが養殖です。




【産地ならではの漁師料理】

平目は真鯛と双璧(そうへき)をなす白身の最高級魚。
刺身、昆布〆、寿司は絶品。もちろん、煮ても焼いても美味しい。

漁師さんも、もちろん刺身・昆布〆で食べます。

しかし、獲れたての新鮮なものは肝を好んで食べるとか・・・!

肝を壊さない様に取り出し、湯通しします。そして、薄めの醤油味
でさっと煮ると・・・酒の肴に最高!・・・・日本酒ですね!

また、小ぶりの物は刺身にした骨を2度揚げし、バリバリとやり
ます。・・・こちらはビールですね~!







【栄養と効果・健康】

高たんぱく・低脂肪。エネルギーが低く、ミネラル・ビタミンを
バランスよく含んでいる。消化吸収も良いので子供・お年寄り・
病人の食材としては最高。しかし、値がはるのが玉にキズ。

ミネラルは、血圧を下げるカリウム、骨の原料のカルシューム、
味覚・嗅覚の働きを正常化する亜鉛を含んでいる。


また、低脂肪の魚は旨みに欠ける事が多いが、このヒラメは
イノシン酸が豊富なため、濃厚な旨みがある。


ヒレの付け根にある、「縁側(えんがわ)」は美味でありながら
コラーゲンたっぷり・・・!女性にお勧めです。



















