世の中のうまい話

魚のウンチク、旬、漁師だけが食べている浜料理の紹介などなど・・・食べ歩きは八王子中心!都心も地方もたま~に

水雲・海雲・海蘊(モズク)

2017年12月13日 21時00分12秒 | Weblog

モズク


【語源】
モズクは、高さ15~20㌢になり、枝の直径はわずか0.5~1㍉ と極細
です。
この枝は不規則に分かれ、互いに絡み合って、ホンダワラ類の体に
付着して生息しています。
このように藻に付くことから「モズク」と名付けられたと言われます。

      ウニモズク

食用とされているものは大きく分けて3種類、
「もずく」、「おきなわもずく」、「いしもずく」です。
見分け方は簡単。正真正銘の「もずく」は非常に細く細かい!
オキナワモズクはかなり太めで目です。イシモズクは、その
中間ぐらいのです。



      もずく

【旬】
旬は冬です。
現在「モズク」として、大量に生産・流通しているのはオキナワ
モズクです。
これに対して、本種のモズクは、「細モズク」、「絹モズク」と
称されています。
食感は本種の方が上。流通量も少ない為、オキナワモズクより、
高値で流通しているようです。


     いしもずく

【うんちく】
海藻類を色で分けると、褐藻・緑藻・紅藻類の三つに大別されます。
モズクはワカメ、コンブ、ヒジキ、ハバノリなどと同じ褐藻類の
仲間です。

食卓に上がった時の色を思うとワカメなどは特に緑藻ではと思いがち
ですが、細胞に黄褐色の色素体を持つため、体色は褐色です。
それが湯を通すと退色して、その下地の葉緑素の緑色が見えてくると
いうわけです。

モズクは褐藻綱ナガマツモ目モズク科モズク属に分類されます。
関東・北陸以南の各地の沿岸に分布していますが、特に多いのは日本
海沿岸です。



      おきなわもずく

【ブランド・産地】
ブランド化は特にされていません。
主な産地は沖縄です。流通量の90%を誇っています。
モズクの養殖の歴史はわずか30年ほど。
それぞれのモズク類の養殖技術が各産地で研究されましたが、
その中で先んじて大量生産に成功したのがオキナワモズクです。

今、やモズクと言えば「オキナワモズク」と言う位の地位を築いて
います。


      もずくのかき揚げ

【産地ならではの漁師料理】
モズクと言えば酢の物・・・・ですが、色々な美味しい食べ方が
あるようです。

玉葱や人参と一緒に揚げたかき揚げ、モズクのみの天ぷらも美味
です。
また、すまし汁もいけますよ~


もずく酢

【栄養と効果・健康】
もずくで注目されている栄養分は、食物繊維の一種である「アルギン
酸」と「フコイダン」。
アルギン酸には、血液中のコレステロール・血圧を下げる働きが
あります。
フコイダンには、強い殺菌作用があり、胃潰瘍や胃癌の原因となる
ピロリ菌を退治する働きが期待できます。

近年では、このフコイダンは、癌細胞自体を退治したり、
O-157をも殺傷する力がある・・・とまでも言われています。











        モズクの天ぷら











           沖縄モズクのモズク酢







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水雲・海雲・海蘊(もずく)

鰰(ハタハタ)

2017年12月13日 08時08分55秒 | Weblog


鰰(ハタハタ)

【語源】
ハタハタの語源は日本海で「ハタタガミ」(雷)が鳴る晩秋から
初冬にかけてよく獲れる魚であるからと言われています。

また、時化(しけ)の時によく獲れるので「波多波多」であるとも
言われています。

ハタハタ漁は産卵の為、接岸する冬に行われます。
この時期、雷が多いため、雷鳴がハタハタを呼び集めると思われて
いたようです。
このことより、別名「雷魚」(かみなりうお)とも呼ばれます。


  ハタハタの干物

【旬】
ハタハタの旬は初冬です。



     ハタハタ焼(味噌田楽風)
【うんちく】
「秋田名物 八森ハタハタ 男鹿で男鹿ブリコ」と唄われるとおり
主産地は秋田です。その秋田では、平成4年からの3年間禁漁にな
りました。禁漁直前のハタハタの漁獲量は、これまでの乱獲がたた
り、ピーク時の300分の1しかなかったと言われています。

3年の禁漁があけ、平成7年の漁獲量は、ピーク時の100分の1程度
まで回復し、その後増え続けているそうです。
これは禁漁が大成功した一つの例でもあります。

秋田では12月頃、ハタハタが沿岸に押し寄せ産卵を行います。
この際、雄の精液で海面が真っ白になるとか・・・!



     お腹から出てるのが・・・ブリコです!



             ハタハタの塩焼き


【ハタハタの卵】
ハタハタの卵は「ブリコ」と呼ばれます。これは、何故か?を
説明するには、まず、秋田でのハタハタの地方名「サタケウオ」を
説明しなければなりません。

関が原の合戦後、常盤(水戸)の領主佐竹公が秋田県に左遷され、
それから秋田でハタハタが多く獲れるようになったと言われてい
ます。
常盤のハタハタが佐竹公を慕って移動してきたと言う伝説が生まれ
、「サタケウオ」とも呼ばれているようです。



そして、何故「ブリコ」と呼ぶのか?は2つの説があります。

一つ目は、秋田へ左遷された佐竹氏が太平洋の鰤(ブリ)を懐かし
んで、ハタハタを鰤(ぶり)と呼んだ為、ブリコとなったという説。

二つ目は、ハタハタの卵があまりに美味しく乱獲された時期があり
ました。これを見かねた領主が販売禁止令を出しましたが、漁師
たちは、「ブリの子」であると偽って売り歩いた為と言う説。

ブリコはたいへん美味。鮮度の良いものは刺身で食べます。
味噌汁や鍋に入れても美味しいです~!







【ブランド・産地】
ブランド化はされてはいないが、やはり、秋田のハタハタが最も
有名です。これは魚自体と言うより、「しょっつる鍋」・「ハタ
ハタ寿司」などの郷土料理が有名な為・・・。
近年の漁獲量では、兵庫県、鳥取県に次いで3番目です。
 
また、国内の漁獲量は減り、かわって韓国からの輸入が増えている
ようです。韓国産は大ぶりで黒っぽい色をしています。
味はやはり、国産の方が良いとか・・・・!


   ハタハタのいずし

【産地ならではの漁師料理】
代表的な料理は、「しょっつる鍋」。
「しょっつる」とは、ハタハタで作った魚醤の事です。
ハタハタを塩漬けにして発酵させ、そこから出たうわずみ液を
こして作ります。このうわずみ液(しょっつる)に野菜や魚を
入れた鍋がしょっつる鍋です。



もう一品は「ハタハタのいずし」です。
酢漬けにしたハタハタと野菜類を米麹・塩などと熟成させたもの。
お酒のあてに最高です~!

しかし、漁師さんは、ブリ子たっぷりのハタハタより、卵を持って
いない沖で獲れるハタハタを好むとか・・・・!
卵に栄養をとられていないので、身が最高に美味しいといいます。


       しょっつる鍋
【栄養と効果・健康】
骨を強くするカルシュームと、筋肉の動きを正常化し、心臓病を
防ぐ、マグネシュームを多く含んでいる。

ビタミン類では、若返りのビタミン・・・・Eを比較的多く含ん
でいる。

たんぱく質は少なめだが、脂肪分の多い魚で高エネルギーの魚と
いえます。


      ハタハタの焼き物


       ブリ子












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