タナカゲンゲ・ババチャン・ババァ
【語源】
スズキ目、ゲンゲ科の魚。
標準和名は「タナカゲンゲ」。
この名前の由来はハッキリとしていませんが、標準和名の定義を作った
田中茂穂氏のタナカからだと言われています。
しかし、産地では「ババァ」、「ババチャン」で通っており、
「タナカゲンゲ」・・・と言っても通じない事があるほど。
「ババァ」は名のとおり、顔がお婆ちゃんに似てるから・・・!
タナカゲンゲの煮付け
【旬】
旬は、北陸・山陰でズワイガニ漁が行われる頃・・・冬です。
【うんちく】
全長1㍍にまで育つ大型魚です。
水深300㍍以深に生息する深海魚。底引きや刺し網で漁獲される
「ゲンゲ」の仲間は「下の下」と言われ、かつては見向きもされない
魚でした。
しかし、鳥取県岩美町で、ズワイ蟹漁に混獲されるこのババチャンを
「松葉蟹に続く街の名物にしよう~」・・と言うキャンペーンに
よって、局面が変わりだしました。キャンペーンが始まったのは10年
ほど前。
豊富に流行のコラーゲンを含んでいる事も功を奏し、産地では大人気
に・・・。全国デビューも近いかもしれませんね~
【ブランド・産地】
ブランドと言えるかどうか?は、疑問ですが、少ない漁獲量と北陸、
山陰地方などの特定地域でしかあがらない希少性によって、ブランド
が確立しつつあると言って良いでしょう。
ババァの刺身
【栄養と効果・健康】
詳しい事はわかりませんが、ゼラチン質の身には、かなりの量の
コラーゲンを含んでいる事は予想できます。
ババチャンの鍋
【産地ならではの漁師料理】
ババチャン料理の代表は何と言っても鍋。
昆布出汁、又は、薄めの醤油味の鍋で・・・漬けダレは、ポン酢で
食べるのが漁師流。
身離れが良く、たんぱくで濃厚な身は、アンコウにも引けをとらない
と評判です。
また、甘辛煮もお勧め。特に頭の部分はすこぶる美味く、たっぷりの
コラーゲンを含んでいます。
料理のコツは、タワシで体表の滑りをよくとる事と、血合いを丁寧に
取り除くこととか・・・。
鮮度の良い物は刺身や昆布〆もお勧めです。
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