世の中のうまい話

魚のウンチク、旬、漁師だけが食べている浜料理の紹介などなど・・・食べ歩きは八王子中心!都心も地方もたま~に

鰍(カジカ)・鍋コワシ

2017年02月01日 07時48分23秒 | Weblog


かじか(鰍)

【語源】
カジカの語源は『日本釈名』に「河鹿なり、山河にある魚也、夜なき
て其音たかし」とあり、「カワシカ(河鹿)」が「カジカ」になった
と言われています。

河鹿とは「カジカガエル(河鹿蛙)」と呼ばれる蛙の一種で、カジカ
の外見がこのカワシカ蛙に似ている事がそもそもの発端と考えられ
ます。

         カジカ汁

【カジカの種類】
カジカの種類で食用とされているのは、「トゲカジカ(鍋こわし)」
、「ケムシカジカ(トウベツカジカ)」、「ツマグロカジカ(ぎす)
」の3種類です。
その他、「シモフリカジカ」、「ニジカジカ」がいますが、食用とし
ては、流通してません。


     トウベツカジカ(マカジカ)

この中で最も美味しいのが「トゲカジカ(鍋こわし)」。次いで、
「ケムシカジカ(トウベツカジカ)」です。
ケムシカジカは別名「ぼっけ」とも呼ばれ、三陸地方では親しまれて
います。

ただし・・・カジカは海のみならず、川にも存在ます。
淡水魚のカジカはハゼ科の魚で「ゴリ」の名で親しまれ、ゴリの佃煮
は最高級品とされています。金沢の名産で100%ゴリを使ったものは
千歳煮(ちとせに)と呼ばれ、今や貴重品です。

ややこしいですね~!



      トゲカジカ(鍋壊し)
【旬】
「鰍」・・・字のごとく旬は秋と言いたい所ですが、実は違います。

「ケムシカジカ(ぼっけ)」の旬は秋ですが、最も美味しく、高値
で流通する「トゲカジカ(鍋こわし)」の旬は冬です。


      

【うんちく】
水深50~300メートルの海底付近に住み、小型魚類を食します。
産卵期は冬。見た目は悪いですが非常に美味しい魚です。

トゲカジカとケムシカジカは主に鍋や味噌汁で食され、ツマグロカジ
カ(ぎす)は卵が好まれます。この卵は「ぎすこ」と呼ばれ、醤油
漬けにして食べます。
しかし、この卵の醤油漬けもケムシカジカ(ぼっけ)の方が美味。
イクラ以上と言う声もあります。

      ギスコの醤油漬け

産地以外では、なかなかお目にかかれないカジカですが、その理由は
「あまりに美味しいので、漁師さんと地元の人が食べつくしてしまう
から」だそうです。

しかし先日、三越 日本橋店で積極的に販売していく事が新聞記事に
出ていました~!   マグロ君・・・感激!


     カジカの卵(生)

【ブランド・産地】
ほとんどが地場消費なので、ブランド化はされていません。
主な産地は北海道です。



            カジカ鍋





【産地ならではの漁師料理】
現在、産地でしか流通していない為、すべてが漁師料理、郷土料理と
言って良いでしょう。

その中で最高に美味いのが、トゲカジカの鍋です。
別名の「鍋こわし」の由来は、「この鍋があまりに美味しくて、鍋底
をつつき、かき回し、ついには鍋を壊してしまったから」と言われる
ほど・・・!
身もさることながら、オレンジ色の肝は味も見た目も最高です~!

ネギや大根と一緒に味噌味で炊くのが漁師流です~!














          カジカの姿造り(刺身)








          カジカの鍋用










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