夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

殆どの多くの60代の女性は、心身溌剌に過ごされ、70歳の男性の私は微苦笑を重ねて・・。

2014-11-02 14:50:46 | ささやかな古稀からの思い
私は東京郊外の調布市の片隅に住む年金生活の身であるが、
民間会社の中小業のある会社に35年近く奮戦し2004年(平成16年)の秋に定年退職し、
私の半生は、何かと卑屈と劣等感にさいなまれ、悪戦苦闘の多かった歩みだったので、
せめて残された人生は、多少なりとも自在に過ごしたと思い、年金生活を始めた・・。

そして私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、我が家は家内とたった2人だけの家庭であり、
雑木の多い小庭に築後36年を迎える古ぼけた一軒屋に住み、
お互いの趣味を互いに尊重して、日常を過ごしている。

そして私より5歳若い家内も、お互いに厚生年金、そしてわずかながらの企業年金を頂だいた上、
程ほどの貯金を取り崩して、ささやかな年金生活を過ごしている。
       

こうした中で、私は今年の9月の誕生日を迎え古希と称される70歳となり、
70代を歩き始めたひとりである。

そして家内も今年の12月の誕生日を迎えると65歳となり、
私たちは共に高齢者となり、介護保険証を受ける身となっているが、 家内は何かと身溌剌として元気なのである。

私は年金生活を始めて数年過ぎた頃から、現役時代の緊張感が失(な)くしたり、家計の責務からも解放された為か、
体力の衰えを実感したりしてきた・・。

亡くなった私の母、そして家内の母も更年期が過ぎた頃からは、
新たに甦〈よみがえ〉る程に元気になっていた60代の時期もあったので、
女の人は良〈い〉いよなぁ、と私は家内を見つめたりする時もある。
       

私は家内のお供でデパートに買い物に行ったりすると、
婦人服、婦人の雑貨品などを時間を忘れたかのようにゆっくりと選定するので、
私は館内の喫茶店など退避して、待っていることが多い。
            
そして帰路に食事処に寄ったりして、料理を頂くのであるが、
家内は、『私はこの料理を注文するから、あなたは違う料理を注文したら・・』、
と微笑みながら勧(すす)めるのである。

そして私の料理がテーブルに置かれた後、
『ちよっと失礼・・美味しそうねぇ・・』
と家内は私に言いながら、私の料理の一部を食べたりすることが多いのである。

或いは日常の雑貨品を買い求めに、自宅からの最寄りのホームセンターに行くと、
やはり時間を忘れたかのように、あちらの品こちらの品を見たりしているので、
私はフロアーの片隅にある休憩所のソファーに座り、缶コーヒーなどを飲んだりして、
待っていることが多い。

ときおり私たち夫婦の共通趣味のひとつの国内旅行を行ったりしているが、
私は要所だけ徹底して観たりするが、家内は殆どくまなく観ることが多く、
私は微苦笑したりしている。

そして家内は、『あっちの方も面白そうだから、行きませんか?』
と行楽地のひとつを私を誘うのである。

私は少し疲れていたので、宿泊している観光ホテルに帰館して、お風呂に入りたいと思っていたが、
『はい! 了解しました・・行きましょう』
と私はやむなく若き自衛官の諸兄に負けないように、明るく大きな声で応(こた)えたりしている。
       

ここ5年前の頃から デパートの地下フロアーなど食べ物が相変わらず盛況になっていたり、
都心に新名所が出来たりすると、平日などは女性の60代を中心としたグループが多く訪れる、
と私はテレビのニュースを偶然に視聴して、微苦笑したりしている。

そして60代以上の「シニア」と称される世代の女性たちは、
ファッション業界から熱い視線が注がれている、と私は何かの雑誌で読んだりしたことがあった。

何かしら2千万人超という規模に加え、団塊世代を含めたこの世代はおしゃれへの関心も高く、
市場規模は3兆円近いらしく、通販会社などはシニア女性向けのカタログを創刊したり、
デパートでは専用フロアを設けたりするなど、シニア女性を取り込もうとさまざまな動きが広がっている、
とこのような概要が記されたりしていた。

或いは三菱総合研究所が4年前に意識調査を行った結果、
高齢者層を『プラチナ・エイジング世代』と命名し、60歳以上の衣料品に対する支出は約3・4兆円と試算し、
更に潜在的需要の2・4兆円と併せた市場規模は約6兆円に上り、女性の場合はその半分とみている、
と私は過ぎし年に新聞で読んだりした。
              

私は2年前の頃、愛読しているひとりの阿川佐和子さんの本の一冊を読んだりしていた時、
ソファーから転げ落ちそうになったことがあった。

確か『阿川佐和子の世界一受けたい授業』(文藝春秋)を読み、
本書は阿川佐和子さんが『週刊文春』で対談連載をしてきた中で、
編集部が14名の方を厳選して、第一人者14人に奥義を学ぶ、と副題に明記されていた。

この中のひとりの建築家・安藤忠雄(あんどう・ただお)氏と対談(2006年3月30日号)の中で、
《・・日本の女性は60歳でも、ヨーロッパの40歳よりも若いでしょ。
   (略)
日本の女性の元気な秘訣は好奇心ですね。
表参道ヒルズができて思ったんですけれど、来ている人の7、8割が女性ですよ。・・》
                     

私はこれまでの人生に於いて、何事も好奇心を失くしたら、この人生は終わりだ、と信念を秘めてきたので、
60代の多くの女性も、《・・元気な秘訣は好奇心・・》と安藤忠雄氏が発露され、
私はソファーから転げ落ちそうになったのである。

そして私と同じような思いでも、私は無念ながら体力の衰えを実感してきているので、
女の人は良〈い〉いよなぁ、と私は心の中で呟(つぶや)いたりした。
       
   
世の中の多くの人たちは70代となれば、体力の衰えを実感して、75歳まではこれまでどおりの自立した生活ができるが、
80歳が見えてくる頃には介護を必要とするようになり、
やがて80代後半では何らかの介護付き施設に入居する可能性が高くなる、
と専門家の人から数多く発言されている。

こうした中で女性の心身ともに自立し健康的に生活できる健康寿命は、男性の平均71歳より74歳と長く、
そして平均寿命も男性の平均80歳よりも87歳ぐらいと、伝えられてする。

このように女性は男性より長いが、何よりも健康でなければ、ささやかな願いも叶わないので、
60代の女性の多くは、人生の長い道のりの中で、ゆったりと謳歌できる期間かしら、
と小学生の頃から何かと女性を憧憬してきた私は、眩(まぶ)しげに感じたり、微苦笑したりする時もある。

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コメント (2)
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