夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

春のひととき、高齢者の私たち夫婦は、とりとめなく過ごせば・・。

2015-03-26 16:29:29 | ささやかな古稀からの思い
私は東京都の調布市に住む年金生活の70歳の身であるが、
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、我が家は家内とたった2人だけの家庭であり、
そして雑木の多い小庭に築後36年の古ぼけた一軒屋に住み、
お互いの趣味を互いに尊重して、日常を過ごしている。

家内は私より5歳ばかり若い65歳となり、
お互いに厚生年金、そしてわずかながらの企業年金を頂だいた上、
程ほどの貯金を取り崩して、ささやかな年金生活を過ごし、
お互いに介護保険を支払う高齢者の夫婦となっている。


こうした中で、一週間前頃、
『来週の木曜日、駅前の歯医者さんに行く日ですから・・』
と家内は私に言ったりした。

『はい! 承知しています!』
と私は若き自衛官に負けないように明るく大きな声で応(おう)じたりした。

私は65歳の頃から体力の衰えを実感する中で、現役のサラリーマン時代からの緊張感もなくなり、
ボケてはいけないと思いながら、明確に明るく返事をするようとなってきた。

そして家内は幾たびか歯の治療を自宅周辺の歯科医院に受けたりしてきたが、
私は妹から、9年前の頃に小田急線の『喜多見』駅前の歯科医院が良いみたい、と聞いたりしたので、
これ以来、私の歯の老化を含めて、この『喜多見』駅前の歯科医院で私たち夫婦は、治療を受けたりしてきた・・。
       

そして利便性のある路線バスを利用すれば、我が家より10分前後で到着するが、
最短距離として野川の遊歩道を歩けば、20分前後を歩けば到着するし、
何よりもこの遊歩道の片側は、細長い小公園が帯のように続き、四季折々の情景が見られるので、
私たち夫婦はこのコースを愛用してきた。

難点といえば平日などは、人影も少ない時があるので、
家内が出かける時は、私がホディガード、お供として、共に歩いたりしてきた。


今朝、10時過ぎに私たちは自宅を出て、『喜多見』駅前を目指して歩いたりした。
       

まもなく野川の遊歩道を歩き、ときおり冷たい風を受けながら歩いていると、
片隅に咲いている菜の花を私は見たりした。
       

『今年の冬は、三寒四温が平年より激しく、我が家の梅の花も一週間ぐらい遅かったけれど・・
こうした花を見れば、春到来だよねぇ・・』
と私は家内に言ったりした。

やがて桜並木の下を通り過ぎたが、桜の莟(つぼみ)も大きく膨らみ状景で、
まもなく咲き始めわ、と家内は微笑みながら、私に言ったりした。
       

そして5分ぐらい歩くと、家内は立ち止まり、
『あなたの好きな落葉樹の芽吹きがあるわょ・・』と私に教えてくれた。
                   

私は今の時節、遊歩道を歩けば、数多くの落葉樹の欅(ケヤキ)、クヌギ、コナラ、モミジなど雑木が、
木の芽時(このめどき)と称せられる芽吹きに、めぐり逢えるかしら、と秘かな願望を秘めていた。

私は幼年期に農家の児として育った為か、
木の芽時(このめどき)から幼いあまたの葉を広げて、萌黄(もえぎ)色に染められる、
こうした季節のうつろいを眺めるのが、この世で最も好きな情景のひとつとなっている。

しかしながらクヌギ、コナラなど落葉樹を眺めたりしたが、
今年の冬は平年より三寒四温が激しい為か、冬木立のままであり、少しばかり落胆をしたりした。
       

この後、10分ぐらい歩くと、淡き桜花が視えたりした・・。
そして風の吹く中、記念に撮ったりした・・。
       

風が吹き、桜花は揺れ動く中、少し静止してねぇ、と思いながら撮ったりした。
       

しかしながらこの周辺は染井吉野(ソメイヨシノ)が多く、大きな蕾(つぼみ)の状態であったので、
『この桜・・早咲きとして名高い大島桜(オオシマザクラ)の親戚だょ・・』
と私は微苦笑しながら、家内に言ったりした。

やがて駅前に着き、家内は歯科医院で治療を受けている間、
私は駅前の片隅にあるコーヒーショップの『ドトール』で、持参した文庫本を読みながらコーヒーを飲んだりした。

やがて家内と合流した後、駅前のスーパーで買い物をする中、
昼食としてお惣菜売り場で、お弁当を買い求めたりした。

過ぎし日、駅前の食事処で幾たびに食べたりしてきたが、
何かしら自宅で小庭の情景を眺めながら、たとえスーパーで販売しているお弁当の方が美味しく感じられ、
私は家内に要望する時もあったりしてきた。

やがて私たちは、風もやんだ穏やかな暖かさの中、遊歩道を歩き、自宅に向かった。
       

そして私たち夫婦は、お互いに片道20分ばかりの道を往還している中、
果たしていつの日まで、ささやかな日々が続くのだろうか、とよぎったりした。
       

もとより自助努力も肝要であるが、こればかりは天上の神々の采配に寄るものだから・・
と思い深めたりした。

やがて自宅が見えて、『XXちゃんさぁ・・帰ったら直(す)ぐにお弁当を食べようょ』
と私は家内に言ったりした。

☆下記のマーク(バナー)、ポチッと押して下されば、無上の喜びです♪
にほんブログ村 シニア日記ブログへにほんブログ村
人気ブログランキングへ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする