先程、ときおり愛読している公式サイトの【 日刊ゲンダイDIGITAL 】を見たりした中、
『 「ウチはボケない家系だから大丈夫」に科学的根拠はない 』
と題された見出しを見たりした。
私は東京の調布市の片隅に住む年金生活の身であるが、
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、我が家は家内とたった2人だけの家庭であり、
ささやかに過ごしている。
そして私は9月下旬の誕生日を迎えると、後期高齢者入門の75歳となり、
家内も12月下旬の誕生日を迎えると、古希と称される70歳となる。
こうした中、秘かに恐れていることは、いつの日にか、どちらかが認知症になり、
『あなた・・って・・誰?・・』と、どちらかが・・相手を見て言われることである・・。
もとより認知症になった本人も、ときおり正常になった時は、戸惑いながら辛(つら)いと思われるが、
ともすれば介護する方としては、張り合いが欠けた辛(つら)いと思われ、
お互いに意志の欠落した期間を過ごすことを思い馳せれば、
私は何とか認知症を避けたいなぁ、と深く思ったりしている。
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このような深情のある私は、 今回の《・・「ウチはボケない家系だから大丈夫」に科学的根拠はない ・・》に関して、
どのようなことですか・・と思いながら、記事を真摯に精読してしまった。
この記事は、【 日刊ゲンダイDIGITAL】に『後悔しない認知症』と題した連載記事を寄稿されている
精神科医、評論家としてのテレビ出演、著作も多い和田秀樹さんの記事のひとつで、
2019年6月24日に配信され、 無断であるが記事を転載させて頂く。
《・・「ウチはボケない家系だから大丈夫」に科学的根拠はない
父親は90歳まで、ボケずに死んだから大丈夫だ。
母親は75歳で、ボケたから心配だ。
そんなことを口にする人がいる。
だが、極めてレアなケースを除いて、認知症発症が家族性によるものであるという医学的根拠はない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/80/9a51e32c364fde47e67792980e4c7204.jpg)
認知症には、大きく分けて「アルツハイマー型認知症」、
「レビー小体型認知症」、
「脳血管性認知症」の3タイプがある。
その中で「アルツハイマー型」が約6割でもっとも多いのだが、
このアルツハイマー型認知症の発症要因は、アミロイドβタンパクという物質が脳に蓄積され、
脳の神経細胞の働きを阻害することによるものと考えられているが、
これが家族性のものという根拠がないのだ。
このアミロイドβタンパクは、もともと脳内に存在する物質であり、それ自体が有害というわけではない。
水溶性の物質で、通常、血液の中に溶け出す。
ところが主に加齢で、脳にたまりはじめ、塊のようになって蓄積されるようになる。
それによって、神経細胞の正常な働きを阻害し、脳の萎縮を招くことになる。
これがアルツハイマー型認知症発症のはじまりである。
だからといって、このアミロイドβタンパクを体内から排除すればいいかといえば、ことはそう簡単ではない。
排除する方法は見つかっていないし、排除することによる副作用の可能性も否定できない。
残念なことに現段階では、この物質のメカニズムは、いまのところ解明されておらず、
正常な人体においては、何らかの役割を担っているのではないかとも考えられている。
だが、このアミロイドβタンパクが脳内に蓄積しはじめると、
すぐに認知症を発症するかといえば、答えは「NO」である。
蓄積から約20年程度を経過してから、発症するとされている。
現在40代、50代の世代では、すでにアミロイドβタンパクの脳内の蓄積がはじまっている可能性が高いともいえる。
このようにアルツハイマー型認知症発症に、
アミロイドβタンパクが深く関わっていることは間違いのないことなのだが、
いまのところ、これを脳内から取り除いたり、その生成を止めたりする治療薬の開発、
あるいは治療法は確立されていない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/db/65759d491e051a3247bcb0f478314399.jpg)
認知症の治療薬としては、アリセプト、メマリーなどがあるが、
これらはアミロイドβタンパクの蓄積を改善する薬ではなく、
アルツハイマー病においては、アセチルコリンという神経伝達物質が減少するため、それを補うための薬なのである。
脳におけるアミロイドβタンパクの蓄積の予防策も、私にはよくわからない。
ただ、脳の環境が良い人のほうが、なりにくいように思われる。
たとえば、うつ病で治療を受けないと神経伝達物質の不足が長年続くせいか、
年をとってから認知症になりやすいことが知られている。
アルコールの大量摂取もそうだ。
低血糖による脳のダメージも大きいようで、栄養状態が悪い人は認知症になりやすい。
糖尿病が、認知症のリスクファクターという説が強まっているが、
私が浴風会病院にいる際に、解剖までして調べたデータでは、
糖尿病のない人のほうが、3倍くらい認知症になりやすかった。
その頃は、血糖値が高いほうが脳にいいと考えられ、浴風会では糖尿病の治療をしなかった。
今は糖尿病の治療をするので、認知症と糖尿病の関係については、
治療による低血糖の影響の可能性を私は疑っている。
経験的に言うと、私は高齢になってからの過度の節制によるストレスのほうが脳に悪いと信じている。
いずれにせよ、「家系的に大丈夫」は論外で、脳にいい生活を心がけたいものである。・・》
注)記事の原文に、あえて改行を多くした。
今回の記事を読み終わった後、認知症に関しては、家系に関係はない、と教示されて、
微苦笑させられたりした。
私の父は私が小学校2年生の時、父は42歳の若さの中、肝臓を悪化して病死した。
母は私が53歳の時、婦人系のガンで78歳で病死した。
こうした中、ご近所、遠い親戚の御方で、80歳を過ぎた御方には、
認知症に遭遇された御方もいたが、父、母も80歳になる前に亡くなったので、
私としては家系とか遺伝とか・・認知症との関連は無知であったが、
今回の記事で、微苦笑させられた次第であった。
今回の記事で、《・・うつ病・・アルコールの大量摂取・・栄養状態が悪い人は認知症になりやすい・・》、
と学び、私は血液型B型で、何かとプラス思考なので、該当せずに安堵して、微笑んだりした。
そして何よりも《・・高齢になってからの過度の節制によるストスのほうが脳に悪いと・・》、
私は年金生活を赤とんぼのように遊泳しているので、ストレスはサラリーマン時代より激少し、
幸運にも認知症には無縁かしら、と身勝手な解釈したりしている。