夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

芦田愛菜さん(15歳)、遅ればせながら75歳の私は、圧倒的に魅了されて・・。

2020-03-06 17:20:13 | ささやかな古稀からの思い

昨夜、パソコンを立ち上げて【 ヤフー 】に掲載されている記事の中で、
『 年間180冊読んでいた芦田愛菜 本棚にある気になる5冊 』
と題された見出しを見たりした。

そして小さな写真も掲載されていて、過ぎし日に家内と共に夕食の時、
たまたま視聴していたテレビに出演されていた若き女性だ、と私は気付いたりした。

私は遅ればせながら高校に入学してまもなく、突然に読書に目覚めて、
この時から小説、随筆、ノンフェクション、月刊雑誌などを乱読してきた。

読書に魅せられるのは、創作者より、文字から伝えられる伝達力、創造力が
それぞれ読む時の感受性、知性、想像力により多少の差異があるが、
綴られた文章はもとより、この行間から感じられる圧倒的な魔力から、
高校生の時からとりつかれたのであった・・。

          

そして小説・随筆系は文学全集のひとつ中央公論社の『日本の文学』90巻を基盤として精読した上、

純文学の月刊誌『文学界』、『新潮』、『群像』、
中間小説の月刊誌『オール読物』、『小説新潮』、『小説現代』を購読したりしたりした。

こうした中で、魅了された作家は20名ぐらいあったが、
圧倒的に魅せられたのは、井上 靖、そして立原正秋の両氏であった。

この当時の私は、アルバイト、契約社員などをしながら、小説の習作をしていた。
確かな根拠はなく自信ばかりで、純文学の新人コンクールに応募したりしたが、
当選作の直前の最終候補作の6作品の直前に敗退し、こうしたことを三回ばかり繰り返し、
もう一歩と明日の見えない生活をしていた。

こうした時、私の実家で、お彼岸の懇親の時、親戚の小父さんから、
『今は若いからよいとしても・・30過ぎから・・家族を養えるの・・』
と素朴に叱咤された。

結果としては、30代に妻子を養う家庭のことを考えた時、
強気の私さえ、たじろぎ敗退して、やむなく安定したサラリーマンの身に転向したのは、
1970年(昭和45年)の春であった。
                   
この間、何とか大手の企業に中途入社する為に、
あえて苦手な理数系のコンピュータの専門学校に一年通い、困苦することも多かったが、卒業した。

            

 やがて1970年(昭和45年)の春、この当時は大手の音響・映像のメーカーに何とか中途入社でき、
そして音楽事業本部のある部署に配属された。

まもなく音楽事業本部の大手レーベルのひとつが、外資の要請でレコード専門会社として独立し、
私はこのレコード専門会社に転籍させられ、中小業の多い音楽業界のあるレコード会社に35年近く勤め、
この間に幾たびのリストラの中、何とか障害レースを乗り越えたりした。

そして最後の5年半は、リストラ烈風が加速される中、あえなく出向となったり、
何とか2004年(平成16年)の秋に定年を迎えることができたので、
敗残者のような七転八起のサラリーマン航路を過ごした。

こうした中、出向先は遠い勤務地に勤め、この期間も私なりに奮闘した結果、
身も心も疲れ果てて、疲労困憊となり、定年後はやむなく年金生活を始めたひとりである。

この間、数多くのサラリーマンと同様に多忙な生活の中では、
特に水上 勉、庄野潤三、城山三郎、松本清張、山口 瞳、向田邦子、宮脇俊三、倉本 聡、浅田次郎の
各氏の小説・随筆、シナリオを読むことが多かった。

            

やがて2004年(平成16年)秋に定年退職後の年金生活の中で、
単行本、新書本、文庫本の書籍に於いては、
定年後からは特に塩野七生、阿川弘之、佐野眞一、藤原正彦、嵐山光三郎、曽野綾子、三浦朱門、
高峰秀子、松山善三、櫻井よしこ、徳岡孝夫、中西輝政の各氏の作品を中核に購読している・・。

雑誌の月刊総合雑誌としては、『文藝春秋』は50年ばかり購読し、
毎月秘かに逢える心の友のひとりとなっている。

そして『中央公論』、『新潮45』は特集に魅せられた時は購読してきた。
或いは季刊誌としては、『文藝春秋SPECIAL』を購読してきて、
季節をめぐる毎の秘かな恋人のように愛読してきた。

このような拙(つたな)い身であるが、75歳になれば体力は衰え、気力も欠けることもあるが、
やはり読書だけは・・何かと優先する年金生活をしている。

こうした深情を秘めている私は、最近の若い女学生はどのような本を読んでいるのかしら、
好奇心に負けて、記事を精読してしまった。

この記事の原文は、『女性セブン』の2019年8月1日号に掲載された記事のひとつであり、
関連の公式サイトの【 女性セブン 】2019年7月19日に配信され、
無断であるが転載させて頂く。

           

《・・女優としては“天才子役”として名をとどろかせ、学業では偏差値70超えの超難関中学校に進学。
そんな芦田愛菜ちゃん(15歳)の支えとなったのが、たくさんの本との出会いだった。
愛菜ちゃんの愛する「本棚」の一部を初めて公開する。

《とにかく文字を読むことが好きなんです! 
本や読むものが手元にない時は、たまたま置いてあった調味料のビンの裏に書いてある「原材料」、
「製造元」なんて文章を読んでいるくらいです(笑い)》

そう“活字中毒”ぶりを明かしたのは、芦田愛菜ちゃん。
愛菜ちゃんが自身の「本好き」、「活字好き」について赤裸々に明かした著書『まなの本棚』(小学館刊)が、
7月18日に発売された。

「愛菜ちゃんがデビューしたのは6歳。
ドラマ『Mother』(日本テレビ系)で虐待される少女役を熱演し、“天才子役”の名を欲しいままにしましたが、
その頃から楽屋でも、移動中の新幹線でも、ずっと本を読んでいたのは有名な話です。

それから7年が経った2017年には女優として多忙な中、
偏差値70超えの超難関名門私立中学校に合格しました。

愛菜ちゃんは、小学生の時は年間180冊の本をリアルに読んでいた。

これまでどんな本を読んできたのかは、ほとんど明かされてきませんでしたが、
今回は絵本から海外作品までお気に入りの本が紹介されるということで、
世間の母親世代から大注目を集めていますよ」(芸能関係者)

愛菜ちゃんの“天才脳”をつくったのは、まぎれもなく「読書」といわれている。

          

「愛菜ちゃんにとって読書の魅力は、“自分とは違う誰かの人生や心の中を知ること”だそうで、
そんな『疑似体験』ができるのは、お芝居と読書との共通点だそうです。

また、自分の想像力で物語の世界に入り込めることも、読書にしかない魅力の1つで、
“ページをめくるたびに広がる世界に、どんどん吸い込まれていく”と熱く語っていました」(前出・芸能関係者)

愛菜ちゃんにとって、読書はもはや日常の一部。
著書によれば、歯を磨きながら本を読んでいたら内容に夢中になってしまい、
20分も磨き続けていたということもあったという。 

電子書籍が普及した近年では、スマホやタブレットで読書を楽しむ人も多いだろう。

しかし、愛菜ちゃんは、「モノ」そのものとしての本が好きだそうで
《ハードカバーの新品の本は、最初に表紙を開くと、
製本でとじているノリがはがれて、パキパキッと音がするのですが、これが、もうたまりません!》
というのだから、筋金入りだ。

          

◆愛菜ちゃんがハマった女流小説家

著書では、愛菜ちゃんが大切に思う「本棚」から100冊を厳選し、本への愛情を語り尽くしている。
その中から、気になる5冊を紹介しよう。

まず、彼女の好奇心を広げるきっかけになったのが、『花火の図鑑』(写真・文/泉谷玄作)。
花火の仕組みや花火玉の中身を解説した本だ。

愛菜ちゃんは、花火に限らずさまざまな生物や道具に対して
“この中はどうなっているんだろう?”と気になることが多く、
ボールペンの中が気になって分解したこともあるという。

花火のように自分で中をのぞくことができないものは、図鑑を開いて解決というわけだ。

本書では、花火玉の中の断面図が載っており、
花火を美しく見せるために職人がどのような工夫を凝らしているのかが強く感じられたそうだ。

また、『学習まんが ドラえもん からだシリーズ』(キャラクター原作/藤子・F・不二雄)は、
体の仕組みに興味を持つきっかけとなった。

ドラえもんが、のび太たちと体の中のさまざまな場所を巡っていくという設定で、
消化の仕組みや骨や筋肉の働きなどの身体機能が、まんが仕立てで理解できるようになっている。

本書を読んで自分の体で何が起きているのかを知り、
驚きと不思議さでいっぱいになったという愛菜ちゃん。
体への興味はどんどん深まり、小学3年生の頃には、誕生日プレゼントに人体模型をおねだりしたのだとか。

今でもその興味は尽きず、著書でも《「唾液っていい仕事してるな」って思うんです(笑い)。
酸っぱい物を食べたら自然と唾液が出て口の中を中和するとか、
普段は気にしていないけど、実は重要な役目をしているんですよ!》と語っているほどだ。

          

考え方やものの見方が広がった本として紹介しているのは、『よろこびの歌』(著/宮下奈都)。
主人公は、音大附属の高校の受験に失敗し、普通科の高校に進んだ女子高生。
毎日どこか楽しめずにいた彼女が、合唱コンクールの指揮者を任されたことから日常が変わっていく。

本書は、6人の登場人物の視点から描かれた7つの短編で構成されており、
《いろんな角度から、一つのできごとを見ることができて、物語をよりいっそう深く読み込めるのが楽しい》
と愛菜ちゃんは綴っている。

彼女は、本書をきっかけに身の回りのことに対しても
「実はこういうことなのかもしれない」
と別の受け止め方ができるようになったことを明かした。

          

◆外見だけに惑わされないように…

お気に入りの海外文学についても触れられている。
その1つが、カフカの名作『変身』だ。

ある日、大きな「毒虫」に変身した男の人生を描いた作品で、
最初は心配していた家族も、次第に男を邪険に扱う様子が描かれる。

愛菜ちゃんは、
「形や外見が変わったら、それまでのように大切に思えなくなるのだろうか」
とショックを受けたそう。

《この物語は、「人を形で判断していませんか? ちゃんと相手の中身まで見ていますか?」
という警鐘のように思えます》と綴り、
外見だけに惑わされず正しい判断ができるようになりたいという教訓を得たという。

          

一度読み始めたら止まらない本の一冊として挙げているのが『ツナグ』(著/辻村深月)だ。
登場人物が、使者「ツナグ」を通じて死んだ人と一夜だけ再会し、
生前に伝えられなかった思いを伝えるというストーリーで、5つの短編から構成される。

なかでも愛菜ちゃんが感情移入したというのが、
亡くなった親友と再会した女子高生の物語。

女子高生と親友双方の気持ちを考えてとても切なくなり
《時間は巻き戻せないからこそ、後悔しないために、毎日、前向きな気持ちを失わないでいたい》
と感じたのだそうだ。

この本をきっかけに、辻村作品にハマったそうで、著書では辻村さんとの対談も収められている。

ほかにも、不朽の名作からちょっとマニアックなものまでが幅広く取り上げられ、
愛菜ちゃん流の読書術も紹介される。
彼女と同年代の子供たちはもちろん、大人にとっても本の新たな魅力を教えてくれる一冊が見つかりそうだ。・・》

注)記事の原文に、あえて改行を多くした。



今回、遅ればせながら芦田愛菜さん(15歳)の読書に関しての熱き思いを学び、
75歳の私は、圧倒的に魅了されて、好感させられた・・。

私は都心の郊外の調布市に雑木が多い小庭の中で、古惚けた戸建に住んでいる。

そして近くに生家があり、1944年(昭和19年)の秋に農家の三男坊として生を受けた。

こうした中、この頃に生家にある本と云えば、農協の発刊する月刊誌の『家の光』ぐらい記憶にない。

やがて小学5年の時、近くに引っ越してきた都心に勤めるサラリーマンの宅に行った時に、
居間にある書棚に本が並んでいたを見た時は、私は少年心でも、眩暈(めまい)を感じたりした。

こうした中で、私は1955年(昭和30年)の小学4年生の頃から、
独りで映画館に通ったりした映画少年であったが、
やがて都心の高校に入学した直後から、遅ればせながら授業は楽しく感じて、
読書の魅力にも取りつかれたりした。

こうした中、新潮文庫本、岩波文庫本を中核に読み、ときおり単行本を購読したのであるが、
創作者より、文字から伝えられる伝達力、創造力が
それぞれ読む時、感受性、知性、想像力により多少の差異があるが、
心の深淵まで綴られた文章はもとより、この行間から感じられる圧倒的な魔力に引きづり込まれた。

          

今回、芦田愛菜さんの幼少期を初めて私は学んだが、
芦田愛菜さんの母上は、情操教育のひとつとして本を与え、
芦田愛菜さんは応(こた)えて、読書の魅力に関心を深めた、と私は好感させられたりした。

そして芦田愛菜さんの素質の素晴らしいことは、
《・・
愛菜ちゃんにとって読書の魅力は、“自分とは違う誰かの人生や心の中を知ること”だそうで、
そんな『疑似体験』ができるのは、お芝居と読書との共通点だそうです。

また、自分の想像力で物語の世界に入り込めることも、読書にしかない魅力の1つで、
“ページをめくるたびに広がる世界に、どんどん吸い込まれていく”と熱く語っていました
・・》


《・・考え方やものの見方が広がった本として紹介しているのは、『よろこびの歌』(著/宮下奈都)。
主人公は、音大附属の高校の受験に失敗し、普通科の高校に進んだ女子高生。
毎日どこか楽しめずにいた彼女が、合唱コンクールの指揮者を任されたことから日常が変わっていく。

本書は、6人の登場人物の視点から描かれた7つの短編で構成されており、
《いろんな角度から、一つのできごとを見ることができて、物語をよりいっそう深く読み込めるのが楽しい》
と愛菜ちゃんは綴っている。

彼女は、本書をきっかけに身の回りのことに対しても
「実はこういうことなのかもしれない」
と別の受け止め方ができるようになったことを明かした。・・》

こうしたことをはじめとする数多くの要素に、齢を重ねた私でも、強く共感させられて、
芦田愛菜さんは、素敵な若き女性・・と思いを深めている。

コメント (2)
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