《・・コロナ流行の第5波が、収束しつつある。
9月26日、田村憲久厚労大臣は、NHKの番組で、
30日を期限とする緊急事態宣言の解除を「この状況でいけば実現できる」と発言し、
実際、政府は緊急事態宣言を全面解除した。
ただ、行動制限の緩和は、実証実験の結果を見ながら、段階的に進めていくそうだ。
緩和の時期は、10月中旬から11月初旬になるだろう。
私は、この発言を聞いて暗澹たる気持ちとなった。
コロナ流行から1年9カ月が経ったのに、何も学んでいないからだ。
コロナ対策で注目すべきは、流行に季節性があることだ。
昨年、今年と春は3月下旬、夏は6月下旬から感染が拡大した。
春のピークは、昨年は4月15日(7日間平均)で、今年は5月14日と4週間遅く、
夏のピークは、昨年は8月9日で、今年は8月25日と2週間遅い。
アルファ株、デルタ株という変異株が流行し、感染が拡大したためだろう。
季節性が認められるのは、日本に限った話ではない。
日韓の流行パターンは、見事に一致しているし、
主要先進7カ国(G7)の流行状況も類似する。
興味深いのは、いったん、ピークを越えると、
人流が増加しても、急速に感染が収束していることだ。
例えば、昨夏はお盆、今夏は新学期という人流拡大の時期に
感染者は減り続けた。
コロナの流行には、人流以上に、季節が影響しそうだ。
ところが、厚労省や専門家に、季節性の視点は、皆無だ。
松本哲哉・国際医療福祉大学教授は、感染者の減少の原因について問われ、
「人流そのものが変わっていないのに、感染者数だけが減るのは、矛盾していますので、
実態を反映している数なのかどうか」とコメントしているし、
8月12日、コロナ感染症対策分科会は、
2週間限定で人流5割減の集中対策と求めている。
さらに、政府は8月25日に8道県に緊急事態宣言を発令した。
この日は第5波の流行のピークだ。
季節性は、コロナ対策で重要なポイントだ。
それは、この点を考慮すれば、流行をある程度予想できるからだ。
昨冬は10月末から感染が拡大し、1月初旬がピークだった。
ピークの感染者数は、夏場の約5倍だ。
おそらく、今年も10月末前後から流行が始まり、大流行へと発展するだろう。
ところが、政府は、この時期に規制を緩和しようとしている。
これは合理的でない。
コロナ対策には、メリハリが必要だ。
夏の流行を終えた現在、飲食店やデパ地下などを対象とした科学的根拠のない規制は
即座に緩和すべきだ。
一方、政府が規制緩和を予定している10月末から、11月初旬は、
冬の流行が始まる時期だ。
あえて規制を緩和すれば、感染拡大を助長するし、人流の影響を過剰評価する結果となりかねない。
これでは、いつまで経っても日常生活に戻れない。
我が国のコロナ対策は季節性を考慮し、ゼロベースで見直すべきだ。・・ 》
今回、上昌広医療ガバナンス研究所 の理事長の寄稿文より、
《・・コロナ対策の根幹は、『人流』より『季節性』・・》、
と学びながら動顛させられたりした・・。
《・・昨冬は10月末から感染が拡大し、1月初旬がピークだった。
ピークの感染者数は、夏場の約5倍だ。
おそらく、今年も10月末前後から流行が始まり、大流行へと発展するだろう。
ところが、政府は、この時期に規制を緩和しようとしている。
これは合理的でない。
コロナ対策には、メリハリが必要だ。
夏の流行を終えた現在、飲食店やデパ地下などを対象とした科学的根拠のない規制は
即座に緩和すべきだ。
一方、政府が規制緩和を予定している10月末から、11月初旬は、
冬の流行が始まる時期だ。
あえて規制を緩和すれば、感染拡大を助長するし、人流の影響を過剰評価する結果となりかねない。
これでは、いつまで経っても日常生活に戻れない。・・・》
こうしたことを学びながら、動顛してしまった・・。
何かと無知な私は、政府の《・・今回の緊急事態宣言を全面解除の後、
行動制限の緩和は、実証実験の結果を見ながら、段階的に進めていくそうだ。
緩和の時期は、10月中旬から11月初旬になるだろう。・・》
と私は待ち焦がれていたので、やっと人出の多い都心に買い物、公園の散策に行け、
国内旅行も行けるよなぁ・・と期待してきた・・。
しかしながら、《・・今年も10月末前後から流行が始まり、大流行へと発展するだろう・・》
私は「渾身の一撃」を受けたように、また自粛疲れの中で、閉塞感のある生活かょ、
と悲嘆したりしている。