久し振りの雨を受けて、畑のしなびた作物も息を吹き返したようでありますが、昨夜は、仕事の打ち上げでしたたか飲んでしまい、『夢屋国王』は半日しなびております^^;
「菜の花畠に、入日(いりひ)薄(うす)れ、見わたす山の端(は)かすみ深し。 春風(はるかぜ)そよ吹く、空を見れば、 夕月(ゆうづき)かかりて、にほひあはし」(高野辰之)
良い歌詞ですよねぇ~。ふと、故郷の光景を思い出してしまいますって、あなた、私は生まれ育った町に住んでいるのでした。さて、菜の花を見ているとこんな葉っぱを見かけます。
『絵描き虫』などという呼び方をする地方もあるようですが、「ハモグリバエ」の幼虫の仕業です。どんな輩なのか見てみたいと思いませんか?『夢屋国王』の覗き見は、日常茶飯事でありますが、葉っぱの裏側をカッターで切開!!
小さな蛹が出てきました。葉っぱの食害跡に残る黒い点々は、きっと幼虫のウン〇でしょう^^;
「ウン〇を垂れ流すなど、どんな躾をしたのか親の顔が見てみたい。」などと、訳の分からぬ事をつぶやきながら、葉っぱごと薬瓶に入れて飼ってみることにしました。親の顔・・・いやいや、育った結果がコヤツです。
背中が黄色い「マメハモグリバエ」を期待していたのですが、結果は背中が黒い「ナモグリバエ」。第一、宮城県病害虫防除所のHPを見ると「マメハモグリバエ」は土中で蛹化し、「ナモグリバエ」は、画像のように葉っぱで蛹化するらしい。この辺を押さえておけば、葉っぱを見ただけで、あなたもハモグリバエの種類を見分けることが出来る。見分けられても尊敬はされないと思いますが・・・^^;
良く見ているとコヤツらも一丁前に、両手(前脚)を盛んに擦り合わせております。ハエの前脚には感覚器官があるので、こうした行動を取るのですが・・・。
「お代官さま~!お許しくだせぇ~!」(ナモグリ)
「ナモグリ、ナマゴメ、ナマタマゴ・・・。ナモグリ、生米、生卵。」(国王)
訳の分からない早口言葉を口にしながら、寛大なる『夢屋国王』は薬瓶の蓋を開け、領民である「ナモグリバエ」を放してあげたのであります。
No.008 ナモグリバエ Chromatomyia horticola 昆虫綱 双翅目 ハモグリバエ科
マメ科、キク科、アブラナ科、ナス科、ウリ科の植物を食害するようですが、王国内での盗み食いは、キャベツの葉(外葉)やサヤエンドウの葉など・・・。初期の生育には影響するかもしれませんが、商品価値を落とすほどの被害はないので、許してあげております。共存共栄とはいきませんが、実害が無いうちは、寛大な心をもって見守りましょう^^;