第34期竜王戦七番勝負第2局の2日目が午前9時から始まっている。
昨夕、豊島竜王が43手目を封じて1日目が終了。
今朝、立会人の淡路仁成九段が、その封じ手の記された用紙が入った封筒2通を開封し、対局が再開された。
最近は、私の知る限り全ての棋戦のテレビ中継で、AIの評価値と次の一手の候補手、並びに読み筋が示されるようになった。
プロ棋士の対局では、その局面、局面での形勢判断の正確さが勝敗につながると聞く。
つまり、その局面で何通りか先を読むわけだが、例えば、5通り、十手前後を読んだとして、その局面が自分にとって有利か不利かを判断して5通りの読み筋の中から1つを選択するというわけだ。
プロ棋士同士の戦いだから、大概どの局面においても均衡が保たれている。その中で、わずかなバランスの狂いを見極めるのは至難の業であるだろうことは素人の私にも想像に難くない。
そういったことから、AIが形勢判断を数字で示してくれるようになり、将棋の見方が変わった。
ただし、AIの読みは人間とは比べられないところがある。
大盤解説をしている棋士が、AIの示すbestの手に対し「人間は絶対にその手は指さない」などと、しばしば語っている。
当然だろうと思う。何故ならAIは10億手を17秒、わずか3分で100億手先を読んでいる。
現在51手目、豊島竜王の手番で40分考えている。その間、AIは何と890億手を読んでいる。さすがのプロ棋士でもそこまでは読まない。
それはともかく、2日目対局開始早々、いや、昨夕の封じ手前に豊島竜王41%に対し、藤井三冠59%とAIは形勢を判断している。
現在、正午をわずかに過ぎたところでその数値は32%対68%とじわりと広がってきている。
藤井三冠が逆転負けを喫することはほとんどない。
どうやら、終局は早まりそうだ。