原 題 WHATEVER WORKS
製 作 国 アメリカ
上映時間 91分
ウディ・アレン監督の40作目。ニューヨーク物は7年ぶり。彼のピーク時70年代の『アニー・ホール』や『マンハッタン』を彷彿とさせる軽妙洒脱なロマンティック・コメディだ。
主人公は、ノーベル物理学賞を獲り損なった落ち目の天才物理学者と家出をして田舎から出てきた高校出の若い娘。大きな年齢差を乗り越えての結婚生活。この娘を追ってNYへ出てきた両親の前衛芸術、ゲイの目覚めへの激変と狂騒。
ドタバタの末、登場の皆さんが、落ち着くべきところに落ち着くという実生活ではありえない物語、大人のメルヘンである。
監督は、インタビューで「僕のロマンチックな映画はすべてNYが舞台で、NYという都市を登場人物の一人だと僕は考えているんだ。NYが舞台の映画をあと50本作ることができるよ。NYそのものが想像をかき立てる存在なんだ」と語っている通り、ウディにはニュー・ヨークが良く似合う。
そして、ニュー・ヨークのニュー・ヨークらしさは、ウディが最も引き出せる。