オリンピック観戦

オリンピックが今年あることも、それがロンドンであることも、

数ヶ月前に友人から知らされた、というとんでもない私ではあるが、オリンピックは観ている。

毎日でもないし、せいぜい８時半かそこらぐらいまでしか観ないから（就寝タイムが早いゆえ）

睡眠時間も削って観ているという人からすれば、観ているうちに入らないんだろうけど。




アスリートたちの、その場にかける「本気」に、こちらまで背を正したくなる。

中国の飛び込みの選手は、家族とも一切連絡を絶ち、おじいさんが亡くなったことも何年も知らせなかったと解説していた。

子供の頃から、普通の生活を半ば捨てて打ち込んできたであろう多くのアスリートたちを見ていると、

もうみんな金メダルでいいじゃん、という気になってくる。



と思って観ているのは最初の１０分。



そのあとは、陸上選手の、やたら長い金のネックレスが邪魔そうだ、シャツの中に入れたらどうか、と思ったり、

落ちてくる前髪はピンで留めておしまい、と思ったり、

両手をあげたときの、脇の下の処理が気になってしまったり、

こんな激しい運動をしていて、なぜおなかが出ているのかと不思議だったり、

ビーチバレーやジムナスティックの選手の、ショーツの食い込み具合にハラハラしたり、

棒高飛びの選手が、ロングヘアをそのままにして飛んでいるのを見れば、カッコつけてないで髪を束ねるか切るかしろ、と思う。

とにかく競技以外のことが気になって仕方がないのである。



男性の水泳選手のツルツルの身体を見て

「ねえ、あの人たち、永久脱毛していると思う？」

と夫に聞くと

「・・・・・そんなこと考えたこともなかった・・・」

「毎日剃るのは大変だし、ガイジンって背中にも毛が生えてる人多いじゃん。背中まで剃るのは無理だもん。
それに剃ってもすぐにチクチク生えてきそうだし。私は永久脱毛しているとみた」

「・・・」




たぶん私はスポーツ観戦に向いてない。









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