太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

イクラのしょうゆ漬け

2012-08-14 10:43:21 | 食べ物とか
隣家のアラスカ土産にいただいた筋子を、イクラのしょうゆ漬けにした。

いや、しようと試みた。

写真がないということは、まあアレだ、そういうことだ・・・

だから正しいタイトルは、「イクラのしょうゆ漬け」ではない。

記事にもしたくない気分ではあるが、私の失敗から学ぶ人もいるかもしれないし(いないな・・)、書くことにする。


検索したレシピをみると、意外と簡単そうだった。

ぬるま湯に塩を入れ、筋子をその中で丹念にほぐしてゆき、何回も水を替えて、きれいにほぐれたら水分を切って漬け汁につける。



ただ1点、私が偉かったことは、

日本酒を買いに行こうとして、「うまくほぐれたら、にしよう」と思いとどまったところだ。

過去の惨憺たる失敗が、こんなふうに、自分を信用しない、というふうに活きるとは・・

といいつつ、2日後に会う予定になっている日本人の友人におすそ分けしよう、などと傲慢なことを考えていた私は、

自覚があるんだかないんだかわからない。




とにかく、日本酒を買う前に、ぬるま湯に塩を入れ、 凍ったままの 筋子を投入した。

レシピには、筋子が凍っているという前提では書かれていない。

だけど、ぬるま湯に入れるんだから、どうせ溶けるんじゃないの?と勝手に判断(この勝手な判断が数々の伝説を生む素となっている)



筋子を覆った膜は、薄いのに、なかなかほぐれない。

レシピに、『イクラが白く濁ることもありますが、あとで戻るので大丈夫』とあるが、イクラは濁らず、

その代わりにぬるま湯がオレンジに染まってきた。


このオレンジって、イクラの粒々が壊れているためじゃないのか?


凍っていた筋子である上に、膜からほぐそうと指に力を入れると、プチ とイクラがつぶれる。

プチプチとつぶれてほしいのは、私の口の中なのに、イクラは無常にもぬるま湯の中でプチプチ。

何回水を替えても、からみついた膜の残骸が減らない。

それはまるで肉の脂身のようにネットリとしており、

私の指は、ラードの缶に突っ込んだようにネトネトになる。

その一方で、イクラは「私も私もぉー」というかのように、水の中でつぶれ続け、

ほぐしきれない膜とともに排水溝に消えてゆくイクラたちも増え、

イクラの数は激減してゆき、

キッチンはみるみるうちに魚市場の匂いになり、

指を洗っても洗っても、一瞬でネトネトになり、

シンクも何もかもラードを流したようになって・・・・・



もう、少しぐらい膜があっても漬け汁に入れちゃおうか、という思いも何度も頭をよぎったが、

この脂肪のカスのようなものが口に広がる図を想像すると、やっぱり取ろう、と思う。

そして格闘すること40分。





「ウガーッッッ!!!」




イクラがプチンと弾けるように、私の堪忍袋もプチンといった。

私は一気にモロモロのイクラたちを排水溝に流し、勢いよくディスポーザーをまわした。

それほどイクラのしょうゆ漬けが好きってわけじゃないし。という最大の負け惜しみを言いつつ、

あたり一帯にこびりついたネトネトを洗い流した。



何がいけなかったんだろう?

① 凍ったままの筋子を使ったから

② 根気が足りないから

③ レシピが初級者向けに書かれていなかったから


・・・・・・・③、かな・・・(学んでおらず)

「凍った筋子をいただいた人は、溶かしてから使いましょう」って書いてくれてあったらなあ。




友人におすそ分けしたら、泣いて喜ぶだろうと思っていたのに、

ことの顛末を話すと、「もらわなくてよかったー、よくぞ捨ててくれました」と泣いて喜んだ。





【追記】

今さっき、「筋子をそのまま味噌漬けにすると美味しい」という情報をGET。
イクラで検索しないで、筋子で検索すればよかったのか・・・・・・ああ、無念・・・・





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