太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

ゴール

2012-08-12 16:43:27 | 日記
今日でオリンピックが終わるのだという。

余計なことばかり気になって、終始しっかり見たわけじゃない私にも、オリンピックはいろいろな思いを残してくれた。


競技に臨む前のアスリートたちを見ていると、

祈りかアファメーションだろうか、何かを口ずさんでいる人もいれば、1点を見つめている人もいる。

彼らは皆、同じぐらい勝利や記録を出すことを望んでいるのに、それを手に出来るのは限られた人だけだ。

ここにくるまでだって、彼らは勝ち抜いてこなければならず、

しかしオリンピックに出たら出たで、さらに勝つことを目指し、

それでは金メダルを得たらそれで終わるのかといえば、メダルのプレッシャーと戦い、その場所に居続けるという目標が生まれる。



終わらないんだな、ずっと。


それは私たちの人生と似ている。

素敵な恋人がいれば幸せだと思い、念願かなって恋人ができたら、また違う「なにか気にかかること」が生まれる。

いい条件の人と結婚したら、それですべてはうまくいくかといえば、やっぱりその先にも「なにか」はついてくる。



ゴールだと思ってドアをあけたら、その向こうにもドアがあり、その向こうにもまた別のドアがある。

一体、いつになったらドアがなくなるんだと思うけど、

きっとそのときは、もうこの肉体で生きる必要がなくなったときなのかも。



私は今、まさにゴールだと思っていたドアの向こうにある別のドアをみつけた、というところにいる。

正確には、向こうにドアがあるのは見えていたけれど、

そこを通らずに、もうここがゴールでいいや、と自分で決めていたのだ。


きっと人生には、避けて通れるドアもあるが、避けて通れないドアもあると思う。

それを避けようとすると、なにかと不都合が起きてくる。

そのドアを受け入れると、とたんに流れがスムーズになる。





「終わらない」。それでいいんだ、ということだ。

それは「修行」だとか「学び」なんていうものではなく、それが生きているということなのかもしれない。

メダルは取れなくても、そこを目指す価値には変わりがない。

彼らは、また4年後に戻ってくるだろう。

私は私のメダルを目指して、楽しみながらこの4年を生きていこう。









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ハワイの選挙

2012-08-12 14:44:33 | 日記
8月11日は選挙の日だった。

日本でいうなら、市会議員のようなものだろうか。



日本の選挙では、公示があり、ポスターを貼る日だとか、いろいろと制約がある。

ハワイでは、8月の選挙に向けて、3月には既に候補者の名前が書かれた札が、そこここに立てられる。

景観を損なうため、看板を公道に立ててはいけない法律があるのだが、

個人の家の敷地にそっと立てて、法の目をくぐりぬけるのだ。






テレビで、候補者の主旨やイメージを15秒ほどにまとめたものを、コマーシャルの時間に何度も流す。

郵便受にパンフレットを入れたり、家のドアに掛けておいたり、

選挙日10日前ともなれば、「ウェイブ作戦」が始まる。




交通量の多い道路で、ウェイブ(手を振る)。右で札を持っているのが候補者。

100人近くの人が、道の両側に立っている候補者もある。

知り合いや、候補者を応援する人は、クラクションを鳴らして通る。





「私に投票してくださいねー!」

って・・・投票権のない私に手を振ってくれてもなぁ。

なんだか申し訳ない。


選挙カーだとか、路上で演説というのはない。

選挙活動をニュースで取り上げることも滅多にないし、日本人にしてみれば静かな選挙である。

投票日間近だからといって、声を枯らして悲痛に訴えてくる感じはない。



投票日、我が家の近くの投票会場になっている小学校の入り口では

各候補者の応援団(?)が最後のお願いに立っている。

おそろいのTシャツを着ている人たちもいるが、皆、ショーツにビーチサンダル。



投票日の夜は、選挙結果がニュースで取り上げられるけれど、

出口調査もなければ、当選者がバンザイの声の中、夫婦で泣いたり頭を下げたりという風景もない。

どことなくのんびりした選挙なのだ。








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