太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

エアコンの価値

2020-08-01 07:55:54 | 日記
隣家のブライアンちが、家にエアコンを設置した。
エアコンがあったらいいのに、と思う日は1年に数えるほどなので
この界隈には我が家も含めてエアコンがない家が殆どだ。
ドライブウェイ越しに、奥さんのデニースと話したら
特にすごく必要というのでもないけど、あればあったで快適だし、
家を売却する際には、あったほうがいいだろうし、ということだった。

夫の両親は、インディアナ州の出身で、
夏は日本の夏のようにひたすら蒸し暑く、冬は大雪。
夏は窓を開けても熱気がじっとりとしているだけ、冬は窓を開けたら凍えてしまう。
1年のうちほとんどは、窓を閉めて暖房なり冷房なりをしなければ過ごせない。
だから、窓を開ければいつでも風が通りぬけて、快適に過ごせるハワイが気に入ったのだと言った。

日本の夏を知っている私には、その気持ちがよくわかる。
我が家は道路に面した部分がないので、雨じゃない限り24時間窓は開けたままだ。
玄関ドアは施錠して、窓は開いたままというのもおかしなものだけど。
窓を閉めると、息苦しい気がする。
この家を設計するとき、できるだけ窓をたくさん作ったのも、家の中を風が吹き抜けるようにするため。

汗をかいたらシャワーを浴びて、寝苦しい夜はアイスノン。
職場にもエアコンはなく、私はすっかり自然人になった。
それで越せるぐらいの気候なのだということだ。
近所には、プールがある家も何件かあるけれど、使っていない家が多い。
風が吹くので、プールから出ている身体の部分が、そのうち冷えてきて、
温かいジャクージでもあればもっとプールを使えるのに、ということらしい。

今朝、ウォーキングに行くときにデニースに会った。
「エアコンはどう?」
「それが涼しいもんだから、まだ使っていないのよぅ。でも、あのフリップした家、あるでしょ?
あの家にエアコンつけたら、けっこう売値が変わったって聞いたわよ」
フリップ、というのは、業者が買い上げた家を、全面的に改装して高く売る商売のこと。
近所のその家は、業者が8000万円で買った家を
外壁、屋根、窓枠など一新して、エアコンもつけて、1億6000万円で売りに出しているという噂。
果たしてエアコンの価値はいかほどか。